【NPB2015沢村賞】前田健太・藤浪晋太郎・大谷翔平の三つ巴の戦いに!2015年シーズン最終成績の沢村賞を予想

日本プロ野球はレギュラーシーズンの全日程が終了し各部門のタイトルとは別に投票による選考を経て決定する賞レースがあります。

その選考・投票によって選出されるのが沢村賞、セパ両リーグのMVP、ベストナイン、新人王となります。

それらの賞レースに関する予想をシーズン最終成績をもとに6回にわたって予想しています。

今回は日本プロ野球の2015シーズンにおける沢村賞の予想です。なお、他の賞レースの予想は以下のリンク先で見ることができます。

沢村賞 セ・リーグ新人王 パ・リーグ新人王
ベストナイン(セ) ベストナイン(パ) MVP(セ・パ)
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沢村栄治賞の選考基準

時代が変わり沢村栄治賞の選考基準も見直す必要があるかもしれないとの声も選考委員から上がるものの、変更する具体的な動きなどは報じられていません。

5名の選考委員によって行われるのですが2013-14年にかけては堀内恒夫、村田兆治、平松政次、北別府学、工藤公康でしたが、工藤公康は監督に就任したため、少なくとも1人は変更されることになります。

昨年までの沢村栄治賞の選考基準は以下のとおりとなっています。

  • 登板試合数 – 25試合以上
  • 完投試合数 – 10試合以上
  • 勝利数 – 15勝以上
  • 勝率 – 6割以上
  • 投球回数 – 200イニング以上
  • 奪三振 – 150個以上
  • 防御率 – 2.50以下

アメリカのサイヤング賞選考では先発投手だけでなくリリーフ投手も対象となりますが、この選考基準を見れば一目瞭然ですが、沢村栄治賞は先発投手を対象としています。

2013年には金子千尋が田中将大よりも多くの項目を満たしたものの、田中将大が選出されたように、この基準を多く満たせば確実というものではありません。

ただ、2013年に関しては田中将大が防御率1.27、24勝0敗で勝率1.000という圧倒的な項目があったためで、通常多くの項目を満たす投手が有利になることは間違いありません。

この上記の基準を元に候補となりそうな投手をピックアップし、沢村栄治賞を予想していきます。

沢村栄治賞の選考基準を2つ以上満たす13名の投手の成績

沢村栄治賞の選考基準を2つ以上満たした投手が13名いるのですが、その13選手とシーズン成績は以下の表のとおりとなっています。

Sawamura Award2015_Finalist

その13名とは前田健太、藤浪晋太郎、大谷翔平、ジョンソン、菅野智之、大野雄大、マイコラス、西勇輝、則本昂大、涌井秀章、武田翔太、メッセンジャー、十亀剣となります。

まずは消去法で可能性の低そうな投手から見ていきます。

西武の十亀剣は26試合152.0回で防御率3.55/11勝7敗(.611)/107奪三振で完投1回という成績を残しました。

勝率と登板試合数で基準を満たしたものの、防御率が1点台の投手がいる中で防御率3点台半ばであることや、奪三振数が107個と少ないため受賞の可能性はないと言えます。

阪神のランディ・メッセンジャーは29試合193.2回で防御率2.97/9勝12敗(.429)/奪三振194で完投はありません。高い奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)で両リーグ3位となっている194奪三振は基準を満たし高く評価されるものの、9勝と二桁に届かず、勝率も.429と5割を切っていますので、受賞の可能性はやはりないと言えます。

ソフトバンクの武田翔太は25試合164.2回で防御率3.17/13勝6敗(.684)/奪三振163で完投1回となっています。登板試合数、勝率.684、奪三振163は基準を満たすものの、防御率2点台前半や1点台の投手もいる中で3点台は物足りないもので、勝利数も13勝にとどまっているため、こちらも受賞の可能性はなさそうです。ただ成績自体は向上していますので、来季以降は有力候補の1人となる期待がされます。

千葉ロッテの涌井秀章は28試合188.2回で防御率3.39/15勝9敗(.625)/奪三振 117で完投は1回のみです。15勝は両リーグトップであることや勝率が.625であることは高く評価されるのですが、防御率3点台と奪三振が投球回よりもかなり少ない117個というのは物足りません。最多勝のタイトルは獲得したものの、2回目の沢村賞受賞はないと考えられます。

東北楽天の則本昂大は28試合194.2回で防御率2.91/10勝11敗(.476)/奪三振215で完投は3回となっています。先発投手で200イニング近くを投げながら奪三振率は9.94と高い割合で三振を奪い奪三振王に輝いたことは高く評価されます。防御率も2点台後半で、まずまずの数字を残しているのですが、いかんせんチーム状況が悪いこともあり10勝にとどまった上に、負け越してしまいまいましたので、今季の受賞はほぼないと言えます。

オリックスの西勇輝は24試合162.2回で防御率2.38/10勝6敗(.625)/奪三振143で完投は3回となっています。防御率2.50、勝率6割以上などの基準は満たしたものの10勝にとどまり、奪三振数も投球回数も物足りないもので、受賞は難しそうです。

巨人のマイコラスは21試合145.0回で防御率1.92/13勝3敗(.813)/奪三振107で完投は4回です。防御率1.92は広島のジョンソン、巨人の菅野智之に続く3人目の防御率1点台となり、13勝で勝率も.813と非常に高いことは評価されます。その一方で登板試合数が基準を満たせず、さらには投球回数も規定投球回をわずかに越えただけで、奪三振も少ないので、マイコラスも受賞は難しいと考えられます。

中日の大野雄大は28試合207.1回で防御率2.52/11勝10敗(.524)/奪三振154で完投は6試合です。両リーグで2名しかいない200イニング突破を果たし、ギリギリではあるものの奪三振150を超え、防御率は2.50にわずかに及ばない2.52となっています。11勝にとどまり、勝率も低いため沢村賞は難しい状況です。チーム状況に足を引っ張られたところは多く、打線の援護がなかったり、リリーフに不安があるため終盤まで引っ張られて負け投手になるなど同情できる面があった2015年でした。ですが、確実にエースの階段を登っていますので、来季に期待したいところです。

巨人の菅野智之は25試合179.0回で防御率1.91/10勝11敗(.476)/奪三振126で完投は6試合です。防御率1.91でも負け越すなど打線の援護がなかったことには同情の余地が大いにあるのですが、奪三振率が6.34と低く奪三振数が126個にとどまっている点は気になるところです。通好みの投球ではあるのですが歴代の沢村賞の投手が見せるような力でねじ伏せる面が弱いので、成績が素晴らしいわりにはインパクトが弱い面があります。すでに球界を代表するレベルにある投手ですが、もう一歩ステップアップしないと沢村賞は難しそうです。

広島のクリス・ジョンソンは28試合194.1回で防御率1.85/14勝7敗(.667)/奪三振150で完投は1回という成績で、登板試合数、防御率、勝率、奪三振の4つの項目を満たしています。セ・リーグの防御率のタイトルを獲得するなど安定した投球は目をみはるものがあり、打線の援護があれば18勝くらいはしていても不思議ではないほどでした。勝ち星がそれくらいまで伸びていれば外国人投手の沢村賞も視野に入ったと考えられますが、前田健太、藤浪晋太郎、大谷翔平には及ばないという印象です。

前田健太、藤浪晋太郎、大谷翔平の三つ巴の戦いに

2015年の沢村賞争いは実質的には前田健太、藤浪晋太郎、大谷翔平の三つ巴の戦いと言える状況です。

日本ハムの大谷翔平は22試合160.2回で防御率2.24/15勝5敗(.750)/奪三振196で完投は5試合と、試合数、勝利数、勝率、奪三振、防御率の5項目の基準を満たしています。しかもパ・リーグでは最優秀防御率、勝利数、勝率の3冠に輝くという強打者が多く、DH制のパ・リーグで素晴らしい成績を残しています。

阪神の藤浪晋太郎は28試合199.0回で防御率2.40/14勝7敗(.667)/奪三振221で完投は10回には届かないものの両リーグ最多の7回で、試合数、防御率、勝率、奪三振と4つの項目を満たしています。

広島の前田健太は29試合206.1回で防御率2.09/15勝8敗(.652)/奪三振175で完投は5試合となっていて、登板試合数、投球回数、防御率、勝利数、勝率、奪三振と今季では最多となる6項目を満たしています。

シーズン途中までは大谷翔平の独走状態で、ほぼ決まりかと思われましたが、長期離脱があったため登板試合数を満たせず、投球回数が伸びなかったことが痛手となりました。離脱しなければ奪三振のタイトルも獲得し、登板試合数は基準を満たし、投球回数も180イニングを超えていた可能性が高かったので、その点が非常に惜しまれます。

奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は優秀なクローザー並みの数字で、先発投手としては極めて高い10.98。与四球率(9イニングあたりの与四球数)も2.58とまずまずの数字に加えて、被安打率(9イニングあたりの被安打数)は5.60と圧巻の数字で内容では前田健太、藤浪晋太郎を上回ります。

ただ、沢村賞の基準は昔ながらの指標が重要視される傾向が強いため、その点では前田健太と藤浪晋太郎に比較すればやや弱い面があることは否定できません。

前田健太と藤浪晋太郎の両者はともに最終戦で勝つことができていれば、かなりの割合で沢村賞を確実にできていた可能性があります。

前田健太は7回無失点と責任は果たしたものの打線の援護がなく、16勝目を逃してしまいました。16勝まで達していれば両リーグ単独トップの勝ち星ともなりましたので、その点は惜しまれます。

一方の藤浪晋太郎は5回4失点で負け投手となってしまったことで、200イニングに届かない199.0回で、防御率は悪化し、最多勝のタイトルも逃してしまいました。

200イニングに到達し、奪三振と最多勝のタイトルを獲得して、前田健太との防御率の差がもう少し小さければ、奪三振数が多いこともあり、インパクトがありましたので惜しまれます。

このような状況のため前田健太と藤浪晋太郎のどちらかが勝っていれば、その勝った方に沢村賞を受賞する確率が高かったのではないかと考えられるのですが、どちらも勝てなかったため、より僅差の争いとなりました。

では、どちらが優位なのかというと、前田健太が沢村賞の最有力ではないかと予想されます。

勝率と奪三振数では藤浪晋太郎に劣りますが、勝率では大きな差がなく、奪三振では基準を超える175個の三振を奪っています。その上で、両リーグで2人しかいない200イニングを突破した投球回数、勝利数、防御率で藤浪を上回ります。特に勝利数は基準を満たしていますし、防御率も0.31とという差をつけています。

そのため前田健太が沢村賞を受賞し、次点が藤浪晋太郎、大谷翔平になるのではないかと考えられます。

最終的にはこの3人での最終選考が行われる可能性が高いと予想され、昨年の金子千尋、一昨年の田中将大のようには突出していませんの、結果とその選考理由も注目されます。

前田健太が沢村賞を獲得してメジャー挑戦への花道とするのか?それとも若き日本球界のエース候補2人が受賞するのか、興味がつきない沢村賞の選考となりそうです。

>10月26日発表の選考結果:前田健太(選考委員:平松政次、堀内恒夫、村田兆治(所用で欠席)、北別府学、山田久志)

他の賞レースの予想は下記のリンク先で読むことができます。

沢村賞 セ・リーグ新人王 パ・リーグ新人王
ベストナイン(セ) ベストナイン(パ) MVP(セ・パ)
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