2015年沢村賞の有力候補6投手を9月15日終了時点の成績で分析

シーズン終盤に入り、優勝、クライマックスシリーズの争いとともに各タイトル争いも佳境に入っています。

その中でも投手の最高の栄誉と言える沢村栄治賞の行方は、いまだに混戦模様となっていて、残り試合での成績に大きく左右される状況となっています。

2014年は金子千尋が圧倒的な成績で他を引き離しての受賞となりましたが、今年はそこまで抜きん出た存在がいません。

その2015年シーズンの沢村賞の有力候補と9月15日終了時点での成績を元にピックアップして、分析していきます。

なお、>シーズン終了次点の最終成績での沢村賞の受賞予想は以下のページにまとめています。

前田健太・藤浪晋太郎・大谷翔平の三つ巴の戦いに!2015年シーズン最終成績の沢村賞を予想

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沢村賞の選考基準

沢村賞はMLBのサイ・ヤング賞とは異なり、選考基準からしても先発投手のみが対象となります。沢村賞の選考基準は以下のとおりとなっています。

  • 登板試合数:25試合以上
  • 完投試合数:10試合以上
  • 勝利数:15勝以上
  • 勝率:6割以上
  • 投球回数:200イニング以上
  • 奪三振:150個以上
  • 防御率:2.50以下

これらの基準が全てではないものの、より多くの満たしたほうが沢村賞獲得に近いと考えられることは間違いありません。

この基準を元に有力候補と考えられるのが前田健太、藤浪晋太郎、ジョンソン、大谷翔平、菅野智之、大野雄大の6人です。

沢村賞の有力候補と9月15日終了時点での成績と分析

先に挙げた6人の成績は以下の表のとおりとなっています。

Sawamura award candidate_20150915

現在、沢村栄治賞の争いをリードしているのが広島の前田健太と阪神の藤浪晋太郎ではないかと考えられます。

前田健太は25試合180.1イニングを投げて、防御率2.00/13勝7敗/奪三振154/WHIP0.99で勝率が.650となっています。

登板試合数と奪三振数はすでにクリアしていて、防御率も2.50以下、勝率.600以上となる可能性が高く、残り試合のパフォーマンス次第では200イニングと15勝に到達する可能性があります。

今季は1試合あたり7イニング以上投げていますので、残り3-4試合で序盤でノックアウトされるようなことがなければ200イニングにも到達するのではないかと予想されます。

藤浪晋太郎は25試合179.0イニングを投げて、防御率2.41/13勝6敗/奪三振201/WHIP1.23で勝率が.684となっています。

登板試合数と奪三振数はすでにクリアしていますし、特に奪三振が200を突破していて、先発投手でありながら奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が10.11という数字は大きなインパクトがあります。

また前田健太と同様に200イニングと15勝に到達する可能性があります。

この2人で比較した場合には防御率で前田健太が上回り、奪三振で藤浪晋太郎が上回るものの、その他の基準では甲乙つけがたい状況となっています。

そしてそれに続くのが広島のジョンソンと日本ハムの大谷翔平ではないかと考えられます。

ジョンソンは25試合174イニングで奪三振は127と少ないものの、防御率1.81が両リーグトップ、勝敗は12勝7敗で勝率.632と6割を越えています。

残りの試合数を考えると200イニング到達は微妙なラインで、15勝も先の2人に比較すれば3勝の上積みが必要なため簡単ではありませんが、残り登板での結果次第では、手が届くところにはつけています。

大谷翔平は打者との出場があることの影響や、離脱があったため20試合と登板試合数が少なく25試合には到達しないことが濃厚です。

ですが、143.2イニングで防御率2.44/13勝5敗/奪三振173という素晴らしい成績で、勝率は.722と高く、すでに150奪三振の基準はクリアして先発投手としてはトップとなる奪三振率10.84を記録しています。

投手に専念していれば登板数、イニング数、勝利数、奪三振などもさらに上積みができていた可能性が高いのですが、打者としての出場が沢村賞を獲得する数字を満たすという観点においては、ハンデとなっていることは否定できません。

同い年の藤浪晋太郎も素晴らしい成績なのですが、大谷翔平は奪三振率、与四球率、被安打率で上回りますので、投手に専念すれば、どれほどの成績を残すのだろうと思わされる内容となっています。

ただ、先に述べたように沢村賞の指標は1シーズンで多く試合に投げた方が有利になる指標で選考されていますので、不利であることは否定できません。

またパ・リーグは強打者が多く、しかも指名打者制ということもあり、明らかにセ・リーグよりも投手にとっては不利な環境なので防御率2.44となっていますが、内容的にはセ・リーグの1点台の投手と遜色ないものがありますので、このあたりのリーグの違いもどう評価するのかも注目されます。

中日の大野雄大はすでに26試合196.2イニングを投げるなど、25試合の基準はクリアし、200イニング突破が確実な状況となっています。

中日は打線の援護も少なく、リリーフ陣が不安定なため勝ち星が11勝9敗と伸びていませんが、防御率2.38と安定した成績を残しています。

ですが、奪三振は144個と多くはなく、奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は6.59となり、勝利数も15勝到達は微妙な状況であるなど、他の指標で勝率や勝ち星をカバーするほどのものが見当たらないため、状況としてはかなり厳しいと言えます。

巨人の菅野智之は防御率1.94と広島のジョンソンに次ぐ成績であることは評価されます。ですが、25試合という基準はクリアできそうですが、200イニングの到達はかなりハードルが高く、ネックは9勝10敗と勝ち星が少ない上に、負け越しているということが大きく足を引っ張っているという状況です。

また総合的な力で打者を打ち取ることができるものの、奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)が6.04と先発投手としても、やや寂しい数字のため奪三振は112と150に到達するのは難しい状況となっています。

これから中5日で登板し、勝ち星を積み重ねても12勝が最大となると予想されるため、他の投手の勝ち星がこのままの状態で伸び悩んで、防御率トップになった場合にのみ、かすかに可能性があるかもしれませんが、現実的には難しいと言える状況となっています。

やや余談となるのですが、菅野智之の投球は与四球が少なく、ランナーが出てからも粘り強く、玄人好みの勝てる確率を高める投球ではあるものの、大谷翔平や藤浪晋太郎のようなねじ伏せるような面が弱いことが否定できません。

奪三振率が低いということは味方の守備に依存することにもなりますので、欲を言えば奪三振率をもう少し上げてもらいたいところです。

前田健太と藤浪晋太郎が有力も最後まで混戦状態になることが濃厚

最後にまとめると現時点では前田健太と藤浪晋太郎がリードしている状況で、ポイントは防御率を落とすことなく15勝に到達できるかどうかで、16勝に達するようであれば勝率も同時に高くなりますので、沢村賞の可能性が高まることになりそうです。

前田健太は防御率でアドバンテージがありますので、防御率を1点台にしながら15勝、藤浪晋太郎は奪三振でアドバンテージを活かしながら防御率2.50以内をキープして15勝以上を目指したいところです。

他の投手に関しては、この2人が勝ち星を伸ばせない、防御率が悪化するということがあれば、沢村賞の可能性もありそうです。

大谷翔平の場合は投球回数がややネックとなるのですが、1992年に石井丈裕が148回1/3しか投げていませんが、防御率1.94/15勝3敗/奪三振123という成績で受賞したことがありますので、防御率が2点台半ばからもう少し向上させて、最低でも15勝、できれば16勝をしたいところです。

その他の3人の有力候補の中でジョンソン以外は15勝するには難しい状況となっているのですが、沢村賞の過去の受賞者の中で15勝に到達せずに受賞したのは1998年の大野豊のみとなっています。

その大野豊は24試合185イニングで14試合に完投し、防御率1.70/13勝7敗/奪三振183で勝率.650となっています。

また勝率では大野雄大と菅野智之が明らかに不利な状況なのですが、2001年に松坂大輔が33試合240回1/3を投げて防御率3.60/15勝15敗/奪三振214という勝率5割ジャストで受賞したことがあります。

この松坂大輔と大野豊の場合はいずれも、防御率や勝率などの悪さを、投球回数、完投数、奪三振数などの数字で補っています。

そのためジョンソンが1964年ジーン・バッキー以来の外国人投手での沢村賞受賞を果たすためには、防御率1点台をキープ、できるならば数字をさらに向上した上で14勝以上にしたいところです。

勝率では苦しい大野雄大ですが、残り登板で完投できれば完封を増やした上全勝し、さらに防御率を向上させることができれば可能性がありそうです。

菅野智之の場合は先に上げている5人の投手が総崩れとなった上に、残り試合を全勝して、さらに防御率を向上させることができた時に、可能性が生まれることになりそうです。

大本命と言えるほどの投手がいない混戦の状況で、少ない3-4試合の登板で沢村賞の行方が決定することになりそうです。これらの投手がどのような成績を残すか、シーズンの残り試合を注目していきたいと思います。

シーズン終了次点の最終成績での沢村賞の受賞予想は以下のページにまとめています。

前田健太・藤浪晋太郎・大谷翔平の三つ巴の戦いに!2015年シーズン最終成績の沢村賞を予想

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