【NPB2016新戦力分析】ソフトバンクホークス復帰の和田毅投手を数字で分析

ソフトバンクホークスに和田毅が2011年以来5年ぶりの復帰することになりました。

和田毅は30歳の2011年オフに2年815万ドルの契約をオリオールズと結んでアメリカに渡りましたが、オリオールズ時代にトミー・ジョン手術を受け、カブス移籍後にようやくメジャーデビューを果たしました。

2012年と2013年は年俸407万ドル(約5億円)だったものの2014年はマイナー契約となりました。しかし、そこから這い上がりメジャーでの一定の成績を残しました。

そして元々オプションとしてつけられていた1年500万ドルの選択権ではなく、1年400万ドルプラス200万ドルでの出来高で契約合意して2015年を迎えました。

2015年はシーズン中盤にチャンスが与えられたものの良い結果を残しきれず、ポストシーズン争いをしていたチームの構想から外れてしまい、その後は9月に1試合リリーフとして登板するにとどまり、2015年10月11日はカブスの40人枠から外されていました。

そのため日本復帰が予想される中、古巣に3年総額12億円で合意しました。

来季の開幕時には35歳となる和田毅ですが、工藤公康監督は先発ローテの一角に据えることを明言しています。

そこで気になるのが和田毅のプレーのレベル、質ということになりますので、メジャーやマイナーでの成績、投球・球種のデータなどを元に分析していきたいと思います。

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目次

このページの目次です。

1. 和田毅の日本・メジャー・マイナーでの成績を元に分析

和田毅の日本・メジャー・マイナーでの年度別成績は以下の表のとおりとなっています。

Tsuyoshi Wada Stats 2015

NPB(日本プロ野球)で防御率3.13/107勝61/奪三振1329/WHIP1.15という成績を実働9年で残してアメリカに渡りました。

2011年はキャリアベストと言えるシーズンで26試合184.2回で防御率1.51/16勝5敗/奪三振168/WHIP1.00という結果を残したため、2年のメジャー契約を勝ち取ることができました。

2012年は左肘の違和感によりマイナーでの調整が続きましたが、その後さらに左肘に問題が発生し2012年5月にトミー・ジョン手術を受けました。

2013年に復帰したものの102.2回で防御率4.03/5勝6敗/奪三振80/WHIP1.43と結果を残すことができず、オリオールズが2014年に500万ドルで契約更新できる選択権を有していましたが行使しなかったため、FAとなりました。

その和田毅は松坂大輔にレッドソックスのGM時代に大金を注いだセオ・エプスタインが社長を務めるシカゴ・カブスとマイナー契約で合意します。

その2014年は3Aで19試合113.2回で防御率2.77/10勝6敗/奪三振120/WHIP1.16と好成績を残し、メジャーでも13試合69.1回で防御率3.25/4勝4敗/奪三振57/WHIP1.24と結果を残したため、400万ドルプラス200万ドルの出来高で2015年もアメリカに残りました。

しかし、2015年は左肩、左太ももなど故障が相次ぎ、3Aでは86.2回で防御率3.95/奪三振62/WHIP1.37、メジャーでは32.1回で防御率3.62/奪三振31/WHIP1.27という成績に終わりました。

NPB時代には奪三振率が8.28、与四球率(9イニングあたりの与四球数)が2.46だったのですが、3A通算では奪三振率が7.70、与四球率が2.70、MLB通算では7.79と2.66となりました。

奪三振率はやや落ちはしていますが極端に落ち込んわけではなく、メジャーの公式球にもある程度アジャストしていて与四球率も大きな変化はありません。

ただ、気になるのは2015年は故障の影響もあったのか3Aでの奪三振率は6.44となり、体調が戻ったあとのメジャーでは与四球率が3.06とキャリア全体から見てもやや悪くなりましたが、奪三振率8.63は良い数字を残しています。

そのため技術的な面では大きな衰えは感じないのですが、やはり気になるのが故障がメジャー移籍後に急激に増えたことです。

2015年に故障が多くなったのも2014年に3Aとメジャー合計で183イニングを投げたことの影響があったことは否定できません。

左肩、左肘、左太ももと故障が続いてきますので、35歳となる2016年も体調面は気になるところです。

2. 和田毅のメジャーでの球種・球速などのデータで分析

和田毅のメジャーでのデータに基づく、球種・球速、そして球種別のデータは以下の表のとおりとなっています。

Tsuyoshi Wada Pitches 2015

フォーシーム、シンカー(ツーシーム)、スライダー、カーブ、カットボール、スプリットの6種類がMLB.comのPitch FXのシステムではカウントされています。

投球に占める割合はフォーシームが40.61%、ツーシームが19.25%、スライダーが18.19%、カーブが4.89%、カットボールが0.94%、スプリットが16.13%となっています。

フォーシームの球速は最速で148.0キロ、平均で144.6キロで、メジャーでの平均よりも遅い数字なのですが、バックスピンが他の投手よりも多いことによるキレがあるため空振り率は21.7%で、奪三振に占める割合は61.5%、被打率.226と効果的です。

変化球で効果的だったのがスライダーで空振り率21.8%で奪三振に占める割合は22.0%、被打率は.225となっています。

続いて効果的だったのがスプリットです。

この球種の空振り率としては高くないのですが、ゴロ比率が69.7%と非常に高く、打者を打ち取るのに効果的だったことがわかる数字となっています。

投球の4割を超えるフォーシームが、速くないにも関わらずメジャーでも空振りを奪え、決め球としても通用していますので、ボールのキレ、そして投球術はいまだ健在と考えられる和田毅です。

3. 和田毅の2015年カブスでの動画

2015年6月17日の先発登板で7回無失点の好投をした時の動画です。

これは2015年のベスト、ことによるとメジャーでもベストの登板のため、いつもこのような状態ではないと考えられますが、球速の遅さをカバーできるキレを感じさせる投球ではあります。

ソフトバンクは先発投手のバックアップも豊富で、リリーフ陣も充実しているため、首脳陣も無理をさせる必要がないため、その点も和田毅にとってはありがたいものとなりそうです。

松坂大輔は技術的なものもそうですが、体重オーバーなど精神面、モーチベーションの面などで問題があるような印象でしたが、和田毅はそういった面での心配は少ないように見受けられます。

メジャーの先発左腕で防御率3.62、3Aでも防御率3.95という成績出せる投手はアメリカでも多くはありません。ただ、故障が多いことと、年齢が高いことなどネックとなりメジャー契約は難しい状況の和田毅でした。

球威と球速で押す力投派ではなく、多彩な変化球を持つ技巧派という年齢による衰えを受けにくいタイプではありますので、健康でさえあれば一定の成績を期待できそうです。

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