【新外国人分析】楽天が交渉中のアンドリュー・ブラウン外野手を数字で分析

東北楽天ゴールデンイーグルスが、2015年シーズンの主砲候補として、前オリックスのウィリー・モー・ペーニャと同時に交渉を進めているとニッカンスポーツが報じたのが、アンドリュー・ブラウンです。

アンドリュー・ブラウンは1984年9月10日生まれの30歳で、右投げ右打ちの外野手で、ポジションはレフトとライトの両翼に加えて、ファーストを守ることもできる選手です。

そのアンドリュー・ブラウン外野手を数字で分析していきます。

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3Aで3度の年間20本塁打以上を記録する長距離砲

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アンドリュー・ブラウンは2007年ドラフトで18巡目全体562番目にセントルイス・カージナルスに指名されてプロ入りしています。

メジャーデビューは2011年で、その後、ロッキーズ、メッツとわたりあるいています。アスレチックスには2014年シーズン終了後に所属したものの、1ヶ月あまりで自由契約となっています。

そのアンドリュー・ブラウンのメジャーとマイナー(3A・2A)の通算成績と年度別の打撃成績は以下の表のとおりとなっています。

Andrew Brown Stats 2014

メジャーは通算で144試合に出場し、打率.220/本塁打14/打点45/出塁率.281/長打率.390という数字で、162試合換算では年間16本塁打を打てるペースで、そこそこの長打力があることが伺えます。

しかし、メジャーでは打率が低く、完全に定着するまでには至っていません。

3A通算では打率.298/出塁率.380/長打率.555/OPS.935という成績で、3Aでも年間20本塁打以上を3回記録しています。メジャー昇格もあったため、3Aを通年でプレーしていないのですが、3Aの144試合換算では、年間30本ペースで本塁打を打っていますので、攻撃面ではマイナーでは頭1つ抜けた存在です。

楽天が目をつける野手に共通する特徴に、出塁率の高さがあげられるのですが、その傾向はアンドリュー・ブラウンにも見られます。

メジャーでは通用しなかったため、打率と出塁率の差が.061ですが、日本球団が新外国人を獲得する際に重要視する3Aの成績は、通算で0.082、2014年に0.089の差があり、2014年パ・リーグでの柳田悠岐(0.096)、糸井嘉男(0.093)、ペーニャ(0.089)、安達了一(0.086)らと同等の数字です。

四球率は3A通算で8.9打席に1回と多く、メヒアの10.0打席に1回、ペーニャの9.7打席を上回り、柳田悠岐の8.5打席、糸井嘉男の8.4打席に近い数字となっていますので、アンドリュー・ブラウンは打席での忍耐強さと一定の選球眼あることが伺えます。

三振は長打力のある選手に見られる傾向通りに多く、メジャーでは3.6打席に1個、3Aでは4.6打席に1個となっています。

この割合は中村剛也(3.8打席)、ペーニャ(4.6打席)、西川遥輝(4.6打席)、柳田悠岐(4.7打席)と同程度です。

現在、アンドリュー・ブラウンと並行して交渉中とされるペーニャとは、出塁率、四球率、三振率などが似通っていて、イメージ的には近いものがありそうです。

守備に関してですが、外野の守備は通算で、守備防御点(DRS)が+3、アルティメット・ゾーン・レイティング(UZR)が+0.1とメジャーの平均的な野手レベルの数字を残しています。

メジャーでは青木宣親の守備も平均以下という評価もあるくらいですので、アンドリュー・ブラウンは守備面で大きな不安はなさそうです。

【用語】

  • 守備防御点(DRS):同じポジションの平均的な野手と比較して、守備でどれだけ失点を防いだかを示す指標。
  • アルティメット・ゾーン・レイティング(UZR):同一リーグの同じポジションの平均的な選手と比較して、守備でどれだけの失点を防いだかを示す指標。
  • DRSとUZRの評価基準:ゴールドグラブ級(+15)、優秀(+10)、平均以上(+5)、平均(0)、平均以下(-5)、悪い(-10)、非常に悪い(-15)

打者のタイプとしてはペーニャに近いものの、守備面では外野と一塁をそつなくこなせるという点では、より柔軟に起用できるというメリットがあると考えられるアンドリュー・ブラウンです。

アンドリュー・ブラウンのメジャーでのデータと動画

MLBのデータを集計しているブルックスベースボールによると、本塁打はレフト方向に多いのですが、安打に関してはセンターからライト方向にも打つことができています。

選球眼と打席での忍耐力に関してですが、ファーストボールはストライクゾーンの70%をスイングする一方で、ボールゾーンは28%にとどまり、メジャーレベルでも平均的な割合で、打席での忍耐力は安定感があるようです。

また変化球に関する選球眼も良いようで、オフスピードボール(チェンジアップなど)はストライクゾーンの72%をスイングし、ボールゾーンは26%しかスイングしません。さらにブレーキングボール(カーブ、スライダーなど)はそれぞれ89%、45%と、いずれもメジャーの平均を上回る数字となっています。

ただ、問題なのはファーストボールのコンタクトに難があるこで、スイングの29%が空振りになっていて、特にフォーシームの打率は.122と低く、このことがメジャーでの三振の多さと打率の低さにつながっているようです。

2014年に本塁打を左中間に打った時の動画です。

走り方を見ていても、一定のスピードがあることが感じられます。基本的に本塁打は、上記の動画のように左中間からレフトにかけてのものとなっています。

この本塁打はメッツの本拠地であるシティ・フィールドでのものですが、この球場のレフトは103.1メートルと非常に広くなっています。そのレフトの2階席に叩きこむことができるほどのパワーを持ち合わせているアンドリュー・ブラウンです。

三振の多さには多少目をつぶる必要はありそうですが、ある程度の出塁率と長打には期待ができ、守備面でも安定感があるため、ペーニャよりもラインナップでの使い勝手は良さそうです。

またアンドリュー・ブラウンの2014年の年俸が53万8045ドル(約6400万円)で、1億2000万円をオリックスからもらっていたペーニャよりも安くすむ可能性が高いのも、ポイントになることは否定できません。

ペーニャは、日本での実績と経験では、大きく上回りますが、一塁の守備もうまいとは言えず、指名打者がメインで、すでに合意しているザック・ウィーラーやガビー・サンチェスともポジションがかぶってくることもネックとなります。

楽天が最終的にどちらに熱心に交渉するのか、今後が注目されます。