オリオールズはマニー・マチャドのトレード放出と同時に、ダン・デュケットGMがチーム再建に舵を切っていくことを明言しました。
そのためアダム・ジョーンズ、ブラッド・ブラック、ジョナサン・スクープなどのFAが近づく選手のトレード放出の可能性が高まったのですが、それと同時に若い先発投手陣の獲得に関心を示す球団も出てきているようです。
ザック・ブリットンとディラン・バンディのパッケージ放出の可能性も?
FOXスポーツ/ジ・アスレチックのケン・ローゼンタール氏が以下のように伝えています。
Heard two interesting things today that give insight into how creatively teams think at deadline. One club – I’m guessing #Brewers – asked #Twins about getting BOTH Dozier and Escobar. Likewise, some teams are asking #Orioles about getting Bundy or Gausman along with Britton.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2018年7月22日
ツイートの冒頭ではツインズと交渉しているあるチーム、ローゼンタール氏はブルワーズと推測しているのですが、ブライアン・ドージャーとエドゥアルド・エスコバーの両者を同時に獲得するトレード交渉が行っていることを伝えています。
その後に、オリオールズのザック・ブリットンの獲得に興味を示しているある球団が、同時にディラン・バンディかケビン・ゴーズマンのどちらかをセットで獲得するトレード交渉を行っているとの情報も得たと伝えられています。
ただ、続くツイートでローゼンタール氏は「このトレード交渉が成立する可能性が高いというわけではない」と釘を指しています。
Now, before anyone gets too excited, neither of those concepts is likely to become reality. Teams generally do better separating trade assets than combining them. Also: It’s not clear whether #Orioles will move SP. Point is, teams think outside-the-box, and occasionally surprise.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2018年7月22日
基本的に売り手側は高く売りたいので、セットではなく、個別にトレードを成立させたいと希望を持っているものだし、オリオールズが先発投手まで手放すかどうかは不透明だと述べて、実現する可能性が高いとは言えないとしています。
ただ、今季限りのザック・ブリットンに質の高いプロスペクトを手放したくないチームが、先発投手も必要としている場合には、同時にテーブルにのせて交渉することは合理的なことです。
ザック・ブリットンに興味を示している球団として名前が上がっているのがカブス、アストロズ、フィリーズ、、ドジャース、ヤンキース、レッドソックスなどです。
このうちアストロズとドジャースは先発投手に困っているという状況ではありませんので、ザック・ブリットンだけにフォーカスして交渉を行っているものと予想されます。
カブスもできれば先発ローテ投手がほしいところではあります。しかし、ジョン・レスター、カイル・ヘンドリックス、ホセ・キンタナ、そしてダルビッシュ有という名の通った実力のある選手がいて、ロングリリーフから配置転換されたマイク・モンゴメリーも良い投球をしているため、先発投手の補強は、高い優先順位ではないものと考えられます。
フィリーズ、ヤンキースの2球団に関しては先発投手も必要としていますし、大型トレードに発展した時に、それに見合うプロスペクトを用意できる質と量を兼ね備えたファームを持っています。
レッドソックスはエドゥアルド・ロドリゲスとスティーブン・ライトの今季中の復帰が怪しくなり、ドリュー・ポメランツにも不安があるため、先発投手を必要としています。ただ、ザック・ブリットン一人を獲得するための交換要員も乏しい現状のため、先発投手の同時獲得を目指すことは想像しにくいものがあります。
現時点でケン・ローゼンタール氏はオリオールズがザック・ブリットンと他の選手をパッケージにすることは否定的です。
ただ、オリオールズが希望しているのは「最も質の高いリターンを手にする」ことのため、魅力的なオファーがあれば急転回して交渉に応じる可能性があります。
ザック・ブリットンもアキレス腱断裂からの復帰で、完全復活とまでは言えない状態で、年俸も安くはないなど、マイナス材料も少なくありませんので、パッケージのほうが「お得」だと感じる状況になる可能性もあります。
週明けにも決着すると見られているザック・ブリットンのトレードですが、ブリットンの単独になるのか、それとも先発投手などとセットになるのかという最終的な合意内容も、移籍先と同時に注目されます。