ヤンキースとベタンセスで200万ドルの隔たり・・・原因はクローザーとセットアップマンの役割の違い?

New York Yankees Top Catch

ニューヨーク・ヤンキースの年俸調停権を有する選手で、選手側の要求額と球団側の提示額を交換する期限までに合意しなった唯一の選手がデリン・ベタンセスでした。

デリン・ベタンセスは2017年が年俸調停権1年目となるのですが、ベタンセス側は500万ドルを要求しているのに対して、ヤンキース側は300万ドルの提示と200万ドルの隔たりがあります。

交換期限を過ぎたあとも交渉は続行されるため、公聴会までもつれ込むケースというのは多くはなく、ヤンキースでは2008年の王建民が最後となっています。

その交渉の状況にニューヨーク・ポストのダン・マーティン氏が以下のように伝えています。

General manager Brian Cashman said the Yankees talked about a multi-year deal with Dellin Betances, but the two sides will head to arbitration next month.

引用元:Yankees prepared for war with Dellin Betances

複数年契約について話し合っているもののデリン・ベタンセスの価値に関して評価の違いがあり、そこがなかなか埋まらないようで公聴会に向かいつつある状況だとしています。

以下はニュージャージー・ドット・コムのBrendan Kuty氏がブライアン・キャッシュマンGMが話したものとして伝えていることです。

“We’ll go out and just basically have a polite discussion about market value and history of where the marketplace sits versus attempts for new market creation. We’re going to wind up in an arbitration hearing with Dellin.”

引用元:Yankees to ‘politely’ tell Dellin Betances he’s not worth what he thinks

「市場における価値というものについて紳士的に話し合っていて、これまでのマーケットにおける実績を重視するものと、新しいマーケットを作り出そうとする試みによって対立している」とのことです。そしてそのことで折り合いがつかないようで、「結局はデリン・ベタンセスと公聴会に望むことになるだろう」との見通しを話しています。

ヤンキース側はこれまでのマーケットでの実績、前例を見れば300万ドルの価値だと判断しているものの、ベタンセスはそういった前例を覆す試みをしようとしているとという見解をブライアン・キャッシュマンGMは明かしています。

キャッシュマンGMからすると、これまでのデリン・ベタンセスの実績と役割を考えれば、これが妥当なラインだということのようです。

では、どこに見解の違いがあるのかということになるのですが、「ベタンセスはクローザー価格の年俸を欲しがっているのではないか?」という質問に対しては、回答することを避けて、「ベタンセス側に聞くべき質問だ」とブライアン・キャッシュマンは切り替えしています。

ヤンキースが「セットアップマン」として評価しているので前例に従えば300万ドルとなるのに対して、ベタンセス側は「クローザー並」の評価を得たいので500万ドルを要求していると、質問した記者は考えたため、先のような質問をしたようです。

2016年のデリン・ベタンセスはトレード期限前にアンドリュー・ミラーとアロルディス・チャップマンがトレードされた後に、クローザーを務めていました。

そのためクローザーのような評価を求めることが理解できる面もあるのですが、判断を難しくさせるのは2017年以降はアロルディス・チャップマンがいることでセットアップマンに戻ることが確定しているということです。

そのためクローザーとして評価して年俸を上昇させにくいところがあり、ヤンキース側は単にセットアップマンとして評価することが妥当だと感じているようです。

その一方で、デリン・ベタンセス側が500万ドルを要求する根拠にできるデータも存在します。

以下はCBSスポーツのMike Axisa氏のデータです。年俸調停1年目に500万ドルの金額を手にしたアロルディス・チャップマンとデリン・ベタンセスを比較しています。

ベタンセスは年俸調停権有資格になるまでに254回2/3を投げて防御率2.16、FIP2.06、WHIP1.00、22セーブで、アロルディス・チャップマンは198回2/3で防御率2.40、FIP2.27、WHIP1.02、77セーブとなっています。

これらの数字を総合して見るとセーブを以外ではベタンセスの方が上回っていると言えます。

奪三振率ではチャップマンが上回りますが、与四球率とゴロ比率ではベタンセスが上回っていて、被本塁打率は差がなく、これらのスタッツでは同等言えます。

セーブ以外の数字がチャップマンと同等か、それ以上の内容も見せているので年俸が同等であっても不思議ではないのですが、ヤンキースはこれまでの市場での実績、前例を踏まえて300万ドルを提示しているようなので、「セーブの数」が違いの根拠ではないかと考えられます。

すなわち「クローザー」と「セットアップマン」という役割が違うので、チャップマンが年俸調停1年目に500万ドルを手にするまでに同様の成績をベタンセスが残していても、同じ金銭面での評価はできないとヤンキース側は判断しているようです。

チャップマンは500万ドルの後、805万ドル、1132万5000ドルという年俸を手にした後にFAとなっています。

年俸調停1年目の金額がその後の残り2年間の年俸のベースとなって、その後の金額を大きく左右するため、ヤンキースとしても簡単には譲れないところがあるようです。

ベタンセス自身は「3年間チームのためにやってきたことを考えれば、要求している額はフェアなものだと思う。私はただフェアに扱ってもらいたいだけだ」と話すなど折れる姿勢はありません。

何とか状況を打開して複数年契約に落ち着のか。それとも公聴会で決着をつけることになるのか。そして公聴会になった場合には、どのような裁定内容で金額が決定されるのか注目されます。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています
スポンサーリンク