ヤンキースは若手投手の成長とベテランの健康を祈るしかない?先発ローテは2017年も不安か

New York Yankees Top Catch

ニューヨーク・ヤンキースはトレード期限前に主力選手を立て続けに放出し、さらにはアレックス・ロドリゲスにもロースターから外れてもらうなどして、若い選手のチャンスを与えることを選びました。

最近はややペースが落ちましたがゲーリー・サンチェスの活躍など2017年以降に向けて明るい材料があるだけでなく、ポストシーズンの争いにもギリギリまで残ることができる状態になりました。

その一方で、来季に向けてメドが立たないのが先発ローテーションです。

この先発ローテーションの問題について、辛辣な批評で知られるニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏が”Why Yankees’ rotation carousel is unnerving sign for next year”というタイトルの記事で、不安が残る状態だと指摘しています。

When it comes to their rotation, the Yankees pretty much have no alternatives — even in a long-shot pennant attempt — than to use Luis Cessa and Bryan Mitchell and click their heels and pray the future is now. Ivan Nova is a Pirate. Nathan Eovaldi was with the Yankees on Tuesday for the first time since elbow surgery to partake in the team photo. Chad Green is dealing with an arm ailment that likely knocks him out for the rest of the season. Luis Severino’s changeup has not developed to the point the Yankees believe he can be an adequate starter. And the club did not stash a Quadruple-A veteran starter for moments like this.

先発ローテーションに関しては、「ルイス・セッサとブライアン・ミッチェルを起用するしか選択肢がなく、それがうまくいくのを祈るしかない状態」だと述べています。

というのも「イバン・ノバはパイレーツに行き、ネイサン・イオバルディは肘の手術をし、チャド・グリーンは腕に痛みがあるため今季は絶望的で、ルイス・セベリーノはチェンジアップがなかなか良い球種になりきらず先発投手として不十分な状態だし、こういった状況で使えるようなメジャーレベルのベテラン投手も抱えていない。」

このように現状で多くの先発ローテーションの選択肢がない状況なのですが、それは2017年にもつながっていくことをジョエル・シャーマン氏は指摘します。

The Yankees are going to need to find some veteran help this offseason because 2017 already projects to another rotation inhabited by red flags and green arms.
“We will see what happens,” general manager Brian Cashman said. “My policy is the same — we will do deals that make sense.”
Cashman encountered the same issues last offseason. He knew Masahiro Tanaka, Michael Pineda, CC Sabathia, Eovaldi and Nova were all physical worries, and that Severino and Mitchell were neophytes. However, he had a mandate from his bosses not to expand the payroll or deal the best of the prospect base. The Yankees were the lone team not to sign a major league free agent. All Cashman did to deepen the choices was to trade Justin Wilson to Detroit for Cessa and Green.

「ヤンキースは故障のリスクと若い選手の成長に期待して先発ローテを組まざるを得ない状況のため、シーズンオフにベテラン投手を探す必要に迫られるだろう」とシャーマン氏は予測します。

ブライアン・キャッシュマンGMは来季のローテについて「どうなるか様子を見ることになるが、ポリシーは以前と同じで合理的であれば取引をするということだ」と述べています。

そのブライアン・キャッシュマンGMの置かれている状況は昨年のシーズンオフと似ているとシャーマン氏は述べています。田中将大、サバシア、ピネダ、イオバルディ、ノバはすべて健康面に不安を抱えていて、それ以外の選択肢は新人のセベリーノとミッチェルは新人という状況でした。

にも関わらず年俸総額を増やすことと、トップクラスのプロスペクトを放出するトレードは制限されたため、ヤンキースはFA選手とメジャー契約を結ばなかった唯一のチームとなり、ブライアン・キャッシュマンGMはジャスティン・ウィルソンのトレードでセッサとグリーンを獲得するくらいしかできませんでした。

ただ、幸運なことにヤンキースは田中将大、サバシア、ピネダを健康面の不安により失うことはなかったため、それでも成立しているのですが、今年が大丈夫だったからと言って「来年も健康で大丈夫だということにはならない」と、シャーマン氏は述べます。

そして現状の選択肢はセベリーノがチェンジアップに磨きをかけて先発ローテにふさわしい投手となること、セッサが成長すること、チーム内の投手のトッププロスペクトとなるチャンス・アダムス、アンドリュー・ミラーのトレードで獲得したユストゥス・シェフィールド、ジョーダン・モンゴメリーなどの、若い投手に期待することになることをシャーマン氏は予想します。

そのため昨シーズンオフと同様に健康に不安を抱えるフロントスターターと未知数の若い投手たちの成長と飛躍に期待をかけている状況になっていると、シャーマン氏は分析しています。

またこのシーズンオフのFA市場は先発投手の層が薄いため、トレード市場での先発投手の価値も急騰しています。

ホワイトソックスのクリス・セール、ホセ・キンタナはもちろんのこと、ツインズのアービン・サンタナさえも高い代償が必要になる状況で、ブライアン・キャッシュマンGMが「合理的」と考えるような取引が成立しにくいと予想されます。

そのためヤンキースは来季にポストシーズンを争うとするならば、今年と同様に運にすがらざるを得ない(It will again define the term a wing and a prayer.)と述べて、記事を締めくくっています。

どのように層が厚いといわれるロースターを編成しても、十分すぎないことは、メジャーでも最高の先発ローテと評されていたニューヨーク・メッツの現状を見れば明らかです。

しかし、ヤンキースは層が薄い状態で迎えざるを得なくなる可能性が高いため、フロントスターターが健康であること、若い投手たちが飛躍すること、ということが上手く噛み合うのという幸運を願うしかないだろうとシャーマン氏は述べていることになります。

ここで名前があがっているヤンキースのプロスペクトに期待をかける部分が大きくなるのですが、その3人を簡単に見ていきたいと思います。

チェイス・アダムスはMLB公式サイトではヤンキースのチーム内で14番目にランクされていいる右腕投手で、今季は1Aアドバンスドで57回2/3で防御率2.65/奪三振73/WHIP0.83、2Aでは69回2/3で防御率2.07/奪三振71/WHIP1.03と奪三振率の高い投手です。

持ち球は平均で94-96マイル、最速では98マイルに達するファーストボール、スライダー、チェンジアップで、評価が高いのファーストボールで、それに次ぐのがスライダーとなっています。

大学時代はリリーフ投手だったため、チェンジアップを投げてきていないこともあり、これを磨く必要があるとされています。

MLBの公式サイトで投手としてはチーム内で1番高い評価(No.7)を受けているのがユストゥス・シェフィールドでMLB全体でも85位にランクされています。

左腕のユストゥス・シェフィールドはファーストボール、カーブ、チェンジアップの3球種ともに平均以上のクオリティがあるとされています。

ファーストボールは96マイルに達することがあるものの、平均では92-93マイル程度と高速ではないものの、手元でのキレと沈む動き故に高く評価され、変化球ではカーブが高いレベルでも空振りを奪える球種とされています。

また運動能力にも優れ、投球フォームも無駄がなく良いと評価されています。今季は1Aアドバンスドで121回1/3を投げて防御率3.19/奪三振120、2Aでは4イニングのみで防御率0.00となっています。

ジョーダン・モンゴメリーはヤンキース内でNO.20にランクされている左腕投手で、すでに3Aまでステップアップしていますが、今季は2Aでは102回1/3で防御率2.55、3Aで37回で防御率0.97という成績を残しています。

どちらかと言えば技巧派の左腕で、88-92マイルと高速ではないものの、ボールの動きの良さと制球力ゆえに評価を受けています。

オーナーサイドが財布の紐を緩める決断をしないかぎり、来季のヤンキースはこれらの若い投手が順調にステップアップすることと、田中将大らが健康であることを期待しながら、マイナー契約でベテラン選手を多く拾っておいて、スプリングトレーニングで競争させるというのが現実的な選択肢となりそうなヤンキースです。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています
スポンサーリンク