ニューヨーク・ヤンキースがこのシーズンオフにもっとも力を入れていた選手の獲得に成功しました。
2016年シーズン中にヤンキースからシカゴ・カブスにトレードされた後、シーズン終了後にFAとなっていたアロルディス・チャップマンとの契約に合意したようです。
FOXスポーツのケン・ローゼンタール氏が以下のようにツイートしています。
BREAKING: Chapman to #Yankees, five years, $86M.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2016年12月8日
契約は5年8600万ドルでヤンキースとチャップマン側が合意したとのことです。
さらに契約にオプションについてもローゼンタール氏がツイートしています。
Source: Chapman deal includes three-year opt-out, full no-trade for first three years, limited no-trade for final two.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2016年12月8日
現在、大型契約のトレンドになりつつある契約途中で破棄できるオプションが設定されていて、3年間の契約終了後にチャップマンが破棄してFAを選択できるとのことです。
この3年間に関しては全球団へのトレード拒否権を有していて、最後の2年間に関しては指定した球団へのトレードを拒否できる権利もつけられています。
EPSNのマーリー・リベラは、その拒否権について以下のようにツイートしています。
Details of Aroldis Chapman deal: no-trade for 3 years, and cannot be to a team located in California
— Marly Rivera (@MarlyRiveraESPN) 2016年12月8日
カリフォルニアをペーストした球団、すなわちサンフランシスコ・ジャイアンツ、オークランド・アスレチックス、ロサンゼルス・ドジャース、サンディエゴ・パドレス、ロサンゼルス・エンゼルスがトレード拒否権の対象となるようです。
このチャップマンが手にした契約は、先日、マーク・マランソンがリリーフ投手として過去最高となった総額6200万ドルと年平均1550万ドルの記録を塗り替え、総額では2400万ドル、年平均では170万ドル上回る1720万ドルとなりました。
そしてこのシーズンオフのFA選手としてはヨエニス・セスペデスの4年1億1000万ドルに次ぐ大型契約ともなっています。
これでヤンキースはアロルディス・チャップマンをクローザーに据えて、デリン・ベタンセスをセットアップマンに戻すことができることになりました。
続いて、チャップマン獲得後のヤンキースの投手陣の編成を見ていきます。
現時点で予想されるヤンキースの先発ローテの編成は以下のとおりです。
- SP1:田中将大
- SP2:CCサバシア
- SP3:マイケル・ピネダ
- SP4:流動的
- SP5:流動的
現時点で予想されるヤンキースのブルペンの編成は以下のとおりです。
- Closer:アロルディス・チャップマン(LHP)
- Setup:デリン・ベタンセス(RHP)
- Setup:タイラー・クリッパード(RHP)
- RP1:アダム・ウォーレン(RHP)
- RP2:トミー・レーン(LHP)
- RP3:流動的
- RP4:流動的
先発の2枠をルイス・セベリーノ、チャド・グリーン、ブライアン・ミッチェル、ルイス・セッサら若い右腕投手4人で争い、それに敗れた選手がブルペンでミドルリリーフ、ロングリリーフを務めることになる見込みです。
デリン・ベタンセスはクローザーよりもセットアップの時のほうが成績が良いため、チャップマンを獲得できたことは大きなプラスとなりそうです。
チャップマン、ミラー、ベタンセスのトリオに比較すればやや見劣りがすものの、タイラー・クリッパードはナショナルズ在籍時にはMLBでもトップクラスのセットアップマンとしての実績がありますし、ヤンキース移籍後は25回1/3で防御率2.49とかつてのようなパフォーマンスを見せていますので、悪くない布陣と考えられます。
すでに野手ではマット・ホリデーを獲得していますので、後は、トレードもしくはFA市場で先発ローテーションを任せられるの補強を行うかどうかに焦点が移っていくことになりそうです。