ヤンキースのオフの補強ポイントしてあげられていたのは、遊撃手、三塁手、先発投手2人程度とされていました。
そのため先発投手の補強の2人のうち1人は、このオフのビック3であるマックス・シャーザー、ジョン・レスター、ジェームズ・シールズの獲得に動くと予想されていました。
しかし、地元メディアはそうならないだろうとの情報を伝えています。
ミドルクラスのFA選手の補強になると地元メディアは予想
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地元メディアであるニューヨーク・デイリーニュースは、関係者からの情報として、ヤンキースはシャーザー、レスター、シールズ、そしてパブロ・サンドバルの獲得には動かない意向だと伝えています。
昨シーズンオフは田中将大、ジャコビー・エルズベリー、ブライアン・マッキャン、カルロス・ベルトランらに総額で4億5000万ドルの契約を提示したヤンキースでしたが、これ以上1億ドルを必要とするような契約をするつもりはなく、ロースターの穴を埋める補強には、ミドルクラスのFA選手の獲得に動いているとしています。
ニューヨーク・デイリーニュースによるとヤンキースが現在、獲得に動いているのは、2014年にヤンキースに在籍したブランドン・マッカーシー、チェイス・ヘッドリーで、スティーブン・ドリューも引き戻す可能性があると伝えています。
ブランドン・マッカーシーの獲得は、田中将大、マイケル・ピネダの後のNO.3として計算し、チェイス・ヘッドリーに関してはサードを守らせ、復帰するアレックス・ロドリゲスを一塁とDHに移動させるプランのようだとしています。
ジーターの抜けたショートの候補としては、ハンリー・ラミレスがクオリファイングオファーを受け、J.J.ハーディが契約延長をした今は、2013年以前のようなパフォーマンスを期待してスティーブン・ドリューを引き戻す可能性があるとしています。
他のオプションではアズドルバル・カブレラなども候補ではあるのですが、3年から4年で年平均1000万ドル前後は必要と予想されるものの、ドリューは1年で700-900万ドルですむ可能性が高いので有力と考えられています。
クオリファイングオファーを受けたデビッド・ロバートソンは?
シーズン終了前にも、ヤンキースがデビッド・ロバートソンにクオリファイングオファーを出すことは予想されていました。そしてそれをロバートソンが受け入れるだろうとの予測が大勢を占めていました。
しかし、シーズン終了後に各メディアによって伝えられる情報では、多くの球団が関心を持っていて、6球団以上が動くと報じているなど、予想以上に人気を集めているて、3年から4年の契約を手にできる見込みのため、クオリファイングオファーを拒否することが有力になっています。
クオリファイングオファーを拒否すると、ドラフト指名権の問題が絡んできますが、以前の投稿(クオリファイングオファーとドラフト指名権)でも紹介しましたが、今年は全体11番目までの指名権がプロテクトされます。
その結果、それらのチームは拒否したロバートソンを獲得しても、1巡目の指名権を失うことがありませんので、影響を小さくすることができます。
指名権がプロテクトされるのは、ダイヤモンドバックス、アストロズ、ロッキーズ、レンジャーズ、ツインズ、レッドソックス、ホワイトソックス、シカゴ・カブス、フィリーズ、レッズとなります。
その中でニューヨーク・デイリーニュースが可能性があるチームとして、カブスやレッドソックスの名前をあげています。
レイズにいたジョー・マドンがカブスの監督になりましたが、同じア・リーグ東地区の監督を務めていましたので、デビッド・ロバートソンのことをよく知っている上に、カブスは資金力もある上に、年俸総額にも余裕があるため可能性があると予想しています。
レッドソックスに関しては、上原浩治と契約延長したばかりですが、今年のポストシーズンでブルペンが強力なチームが勝ち残っていたこと教訓として、ロバートソンを獲得して厚みを加えようするかもしれないとも予想しています。
ニューヨーク・デイリーニュースではタイガースの名前も候補として上げていますが、ジョー・ネイサンに1000万ドル、ホアキム・ソリアに700万ドルを費やしている状態で、さらに1000万ドル以上をブルペンに注ぐのかはやや疑問が残ります。
ただ、先の2人は来季で契約が終了しますし、そもそもパフォーマンスが不安定でした。他のブルペン陣も心もとない状態で、ジョバ・チェンバレンがFAとなりますので、勝負に出る可能性は残ります。
現状としては、ロバートソンをヤンキースが失う代わりにドラフト指名権を得るとの見通しが強くなりつつあります。もし、その予想通りにロバートソンが流出した場合には、ベタンセスがクローザーに座ることになる見込みです。
ヤンキースの本格的な補強は2016年以降に?
ヤンキースにとって痛かったのが、2013年シーズンオフに大金をはたいて補強で獲得した選手が大きなインパクトを与えることができなかったことです。
その一方で、シーズン中に行ったマーティン・プラド、チェイス・ヘッドリー、ブランドン・マッカーシーなどの、一見地味な補強が効果的だったことも、このオフの方針に影響を与えていると言えそうです。
ヤンキースはアレックス・ロドリゲスの復帰で、2100万ドル余りの年俸負担が増えました。このことにより来季もぜいたく税のラインを下回ることが難しくなりました。
ただ、ヤンキース幹部の意向は、あくまでもぜいたく税のラインを下回る状態で勝てるチームにしていく方向性は変わらないようです。
ヤンキースの最近の補強の動向を見ていると、サバシア、ティシェイラ、ベルトラン、プラドらの複数年契約が終了する2016年シーズン終了までは、今までのようにトップ選手の獲得を狙うのではなく、スタッツによる分析を駆使しながらミドルクラスの選手の補強でチームを整えていくという方針のように見受けられます。
CBSスポーツのJon Heymanは、まだオフシーズンの序盤の時点での情報とはなるがと断りがあるものの、獲得を目指しているのはブランドン・マッカーシー、クリス・カプアーノ、ジェイソン・ハメル、クリス・カプアーノだと伝えています。
勝つことをあきらめているわけではなく、今年勝つというスタンスを保ちながら、チームのロースター構成を変えることにも比重を置き始めていると考えられます。
その点では熱心に再契約に動いていると伝えられるチェイス・ヘッドリーやブランドン・マッカーシーらと、どれくらいの規模の契約で合意するかは、今後を占う上でも興味深いものがあります。
メディアのつかんでいる情報通りに小さい動きになるのか、それともその予想を裏切り大きく動くのか、今後も情報を追っていきたいと思います。
ニューヨーク・ヤンキースの最新情報はこちらのページにまとめています。