ヤンキースの内野は今年よりも2015年のほうが大変に?ニューヨーク・ポストが指摘する問題点

ヤンキースは久しぶりに大型補強に動き”Evil Empire(悪の帝国)”が復活と、やや揶揄されながらも大物FA選手を次々と獲得し、最後は記録的な契約となった田中将大の獲得にこぎつけました。

しかし、それでもヤンキースは厳しい状況にあるとの見方が大勢を占めています。

その根拠となっているのが、先発ローテ4番手以降の不透明さ、新しいクローザーが機能するかどうか、そして内野手の層が薄いという問題です。

そのヤンキースに対して、ニューヨーク・ポストが、2014年のシーズンの内野手の層の薄さとともに、実は2015年以降の方がヤンキースにとって内野手不足が深刻になるであろうという問題を指摘しています。

今回は、そのニューヨーク・ポストの内容を紹介しながら、ヤンキースの抱える問題点を見てみたいと思います。

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ヤンキースの内野は大丈夫なのか?

ニューヨーク・ポストの記事は“Think the Yankees have infield problems this season? Just wait”というタイトルです。「今シーズンのヤンキースは内野に問題があると考えているなら、ちょっと待て」というニュアンスです。

この記事の中でヤンキースの内野の布陣の問題点がいくつか指摘されていますが、その内容は以下のようなものです。

  1. 故障がち、もしくは故障歴が多い選手ばかり
  2. ロースター内に代わりになる内野手がいない
  3. 2015年以降の契約が残っているのはマーク・テシェイラだけ
  4. 後釜になるような内野手のプロスペクトがいない

これらのような問題がヤンキースにあることを指摘し、そのことについてブライアン・キャッシュマンGMにこの記事のライターは質問しています。

そのブライアン・キャッシュマンGMの答えは、「問題があることは認識している。ただ、認識はしているが、それを解決できるかどうかは全く違う問題だ」と何とも歯切れの悪い返事をしていて、具体的な解決策を口にできない状態です。

そこで、この記事の記者は、ヤンキースはどこかから内野手を獲得しないといけない。そのためには捕手のプロスペクトとされるJ.R.マーフィーやゲーリー・サンチェス、もしくは外野手として期待されるメイソン・ウィリアムズを交換要員にしないといけないのではと提案しています。

記事の大まかな内容は以上のようなものなのですが、もう少しこのヤンキースの問題点について突っ込んでいきます。

  1. 故障がち、もしくは故障歴が多い選手ばかり

    デレク・ジーター、マーク・テシェイラは2013年は故障でほとんどプレーできませんでした。新たに獲得したセカンドのブライアン・ロバーツも2010年から13年まで4年連続故障者リスト入りをしていて、4年間でわずか192試合しか出ていません。

    ケリー・ジョンソンはこの4人の中では一番タフなタイプと言えます。ただ、キャリアのうち809試合がセカンドで、サードとしてはわずか16試合しかなく、レフトの132試合の方が経験があるくらいです。

    このように故障のリスクが高く、経験の浅い選手をレギュラーにするにも関わらず、層が薄くバックアップできる選手が乏しい状況です。

  2. ロースター内に代わりになる内野手がいない

    他のバックアップの内野手として名前が上がるのは、ブレンダン・ライアン(打率.197/本塁打4/打点22/出塁率.255)、エドゥアルド・ヌニェス(打率.260/本塁打3/打点28/出塁率.307)、ディーン・アンナ(メジャー経験なし)、Yangervis Solarte(メジャー経験なし)というような選手たちです。

    ブレンダン・ライアンの守備は素晴らしいですが、打撃は全くあてにできませんので守備要員に近いです。何かあったときに代役というには心許ない選手ばかりです。

  3. 2015年以降の契約が残っているのはマーク・テシェイラだけ

    マーク・テシェイラは2016年まで契約があるものの、ジーターは2014年シーズン限りで引退しますし、ブライアン・ロバーツとケリー・ジョンソンは1年契約です。

    一応、ブレンダン・ライアンが2年契約なのですが、ヤンキースのレギュラーにふさわしいとは考えられていないようで、カウントされていません。

  4. 後釜になるような内野手のプロスペクトがいない

    かつてはシト・カルバー(ショート)、ダンテ・ビシェット(サード)がプロスペクトとして数えられていましたが、すっかり評価を落としている状況です。2013年の1巡目のエリック・ジェガイロに期待をかけている状況ですが、どう考えても数年先しかあてに出来ません。

ヤンキースの補強戦略は現在のトレンドに合わないのでは?

このニューヨーク・ポストの記事の中でも指摘しているのですが、ヤンキースは300打席の選手ではなく500打席たてる選手を求めていると述べています。要するに、休養はあるにしてもフルシーズンのレギュラーをはれる選手を揃えたいというコンセプトで選手を探しているということです。

ヤンキースは、アスレチックスやレイズなどのようにユーティリティープレーヤーを揃えたり、1つのポジションを2選手の併用でやるという方針を好んでいないということです。

このオフの補強の動向を見ていても、フルで出場できるスター選手を揃えたいという意図があるのは明白でした。その結果、スターティングラインナップは豪華なのですが、いったん、トラブルが発生すると一気に力が落ちる状態です。

このMLBのハードな日程、時差もある長距離の移動、ダブルヘッダーもあるという環境で、故障者が出ないことはありえないわけですが、それに対する対応が今一歩で、ヤンキースの補強の動向をこのオフにずっと追っかけていましたが、やや古いスタイルの補強という感は否めませんでした。

ここ数年の強いチームは、長打力はそこそこ、出塁率が高く、スピードがある選手が揃っている。ユーティリティープレーヤーがいる、バックアップの選手が多いというような特徴が見られます。

しかし、ヤンキースは90年代後半から2000年代の黄金時代の成功体験が忘れられないのか、それともヤンキースタジアムの特性に合わせているのかわかりかねますが、長距離砲を揃えるという方向でした。

ですが、ヤンキースが本当に必要としていたのは投手であり、内野手のジョニー・ペラルタ、スティーブン・ドリュー、オマー・インファンテだったという印象はあります。

ファームの育成システムもしっかりと機能していない現状ですので、2014年シーズンオフは外野手ではなく、内野手を買い漁ることになるのでしょうか。今後の動向が注目されます。

2014年オフにFAとなる予定の主な内野手-2014年3月15日時点

  • ハンリー・ラミレス(31歳/ショート/ドジャース)
  • J.J.ハーディ(32歳/ショート/オリオールズ)
  • ジェド・ラウリー(31歳/ショート/アスレチックス)
  • アズドルバル・カブレラ(28歳/ショート/インディアンス)
  • チェイス・ヘッドリー(31歳/サード/パドレス)