MLB公式サイト記者が選ぶ「2018年トレード期限の勝者」

2018年のトレード期限前の1週間に成立したトレードの数について、ESPNのジェイソン・スターク氏が以下のように伝えています。

7月31日に成立したのが15、7月30日成立が7で、最後の2日間で合計22、最後の1週間全体では36のトレードが成立しているとのことです。

その「2018年夏のトレード市場」での勝者をMLB公式サイトのリチャード・ジャスティス氏が選んでいます。

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2018年夏のトレード市場を巧みに乗り切ったのは?

MLB公式サイトのリチャード・ジャスティス氏による「2018年夏のトレード市場の勝者」とそのコメントの要約は以下のとおりとなっています。


1. ヤンキース

獲得した選手:ザック・ブリットン(RP)、J.A.ハップ(SP)、ランス・リン(SP)、ルーク・ボイト(1B)

ザック・ブリットンを加えたことで、すでにア・リーグNO.1だったブルペンは、MLB史上でも偉大とされる可能性を持つようになった。ポストシーズンでは4回、5回から継投が始まることが頻繁だが、近年ヤンキースほどに備えができているチームは記憶にない。ハップとリンの加入により先発ローテも厚みが増した。

2. ブレーブス

獲得した選手:アダム・デュバル(OF)、ジョニー・ベンターズ(RP)、ブラッド・ブラック(RP)、ダレン・オデイ(RP)、ケビン・ゴーズマン(SP)

アレックス・アンソポロスGMは巧みにタイトなロープの上を渡りながら、中長期的に重要なファームの選手に手を付けることなく、2018年に優勝のチャンスをもたらすトレードを行った。チーム内のトップ10のプロスペクトには一切手をつけず、トップ30から2選手を放出するにとどめながら、投手を5人、野手を1人獲得した。

3. パイレーツ

獲得した選手:クリス・アーチャー(SP)、キーオン・ケラ(RP)

ニール・ハンティントンGMはクリス・アーチャーを獲得することで、「クラブハウスに今年優勝できると信じていることをハッキリと伝える」ことに成功した。オースティン・メドウズ(外野手)、タイラー・グラスノー(投手)というかつてのトッププロスペクトを失うという大きな代償をレイズに支払ったが、今シーズンへの期待を高めるトレードを行った。

4. フィリーズ

獲得した選手:ウィルソン・ラモス(C)、アーロン・ループ(RP)、アズドルバル・カブレラ(IF)

多くの問題を抱えながらも7月のほぼ一ヶ月に渡り地区首位となった。ブレーブスと同様に中長期的に重要なファームの選手に手をつけることなく、メジャーの戦力アップを試みた。その結果、マット・クレンタックGMはオールスターの先発捕手を含む、すぐに戦力となる3選手を獲得した。

5. ダイヤモンドバックス

獲得した選手:エドゥアルド・エスコバー(IF)。ジェイク・ディエクマン(RP)、ブラッド・ジーグラー(RP)、マット・アンドリース(SP/RP)

ジーグラーとディエクマンはタフな1ヶ月を過ごしたブルペンの即座の助けとなる。アーチー・ブラッドリー、平野佳寿、ブラッド・ボックスバーガーらとともに、長いシーズンによる疲労のためほころびを見せている先発ローテを助けることにもなるだろう。

等外賞1 ブルワーズ

獲得した選手:マイク・ムスターカス(3B)、ジョナサン・スクープ(2B)、ホアキム・ソリア(RP)

トラビス・ショーを二塁にコンバートするというアイディアに関心が集まり始めた時に、ジョナサン・スクープを獲得した。本来は先発投手の獲得が目標だったが、それが難しいとわかったとき、できるだけチームをより良くする補強にデイビット・スターンズは方向転換した。ただ、二塁と三塁で選手が混み合うことにもあり、今後の起用方法においての課題が残る。

等外賞2 レイズ

獲得した選手:トミー・ファム(OF)、オースティン・メドウズ(OF)、タイラー・グラスノー(SP)、ジャレン・ビークス(RP)

今季は様々な新しい試みを行っていて、外部が想像していたよりも良い結果を得ている。実績のあるアーチャー、イオバルディ、ラモスという3人を放出したが、レイズは引き続き、魅惑的な実験のプロセスにある。

等外賞3 マリナーズ

獲得した選手:キャメロン・メイビン(OF)、ザック・デューク(RP)、アダム・ウォーレン(RP)、サム・トゥイバイララ(RP)

キャメロン・メイビンはマリナーズが必要としていたインパクトのだる打者ではないが、安定した守備力を持っていて、昨年はアストロズ移籍後に攻撃面でも貢献した実績ある。他の3人のリリーフ投手は過剰な負荷がかかり続けているブルペンのアップグレードとなった。


レンタル選手ではなく、契約が複数年残る先発投手の中で移籍したのはクリス・アーチャー、ケビン・ゴーズマンといったところです。

先発投手の人材が乏しかったことによる需要と供給のバランスの悪さにより、レベルが高いとまでは言えない投手でも、大きな代償が要求されたようです。

マリナーズのジェリー・ディポトGMは、現在のチーム内部の選択肢よりも大きなグレードアップとなり、プロスペクトを手放すほどの価値があると思える先発投手が市場にいなかったので、リリーフ補強に注力したことを明かしています。

ブルワーズはかなり積極的に先発投手の補強に動いたものの、メッツもザック・ウィーラーを積極的に手放そうとはせず、レッズも今季限りのマット・ハービーを慌てて放出するようなことはなかったため、他の選択肢に目を向けることになりました。

先発投手は「相手打線を完全に封じ込める」「長いイニングを投げる」というのが理想ではあるのですが、「試合を壊さない程度に5回から6回」「故障が少なく、先発ローテを守ってくれる」ことができれば十分とという考えが広まりつつあります。

複数ポジションを守れる選手を増やすことで、野手を12名に減らし、投手を13名登録するチームが増えてきつつあります。投手を13名登録できれば、リリーフ投手を8名抱えることができるため、早い段階で継投に踏み切ることができます。

質の高いリリーフ投手を8名抱えることができれば、先発投手がクオリティ・スタートの基準である6回を消化してくれなくても、乗り切ってしまうことができます。

ヤンキース、ブレーブス、ダイヤモンドバックス、マリナーズの補強方針には、その考えがにじみ出ています。

この傾向はシーズンオフのFA契約、トレードの動きにも影響を与えることが予想されます。

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