ナ・リーグが指名打者制を導入すべき7つの理由!米大手メディアのFOXスポーツ記者が提言

日本のプロ野球ではセ・リーグとパ・リーグで指名打者の有無という点で大きな違いがあります。

そしてそれは選手育成や選手起用、チームの編成にも影響を与え、さらには野球の質の違いまでも生み出しています。

この違いはメジャーリーグのア・リーグとナ・リーグの違いと同様で、この違いを堅持しようとする姿勢が続いていたのですが、その流れが変わりつつあるようです。

カージナルスのゼネラルマネジャーであるジョン・モゼリアックは長らくナ・リーグにDH制を導入にすることに否定的だったのですが、ここにきてDH制導入への流れが勢いを増しつつあると話しています。

それを受けてFOXスポーツのChris Bahrが”Why the National League should embrace the DH(なぜナ・リーグがDHを受け入れるべきなのか)”というタイトルの記事で、ナ・リーグも指名打者制を導入すべきだと提言しています。

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ナ・リーグが指名打者制を導入すべき7つの理由

FOXスポーツのChris Bahrはナ・リーグがDH制を導入すべき根拠として7つを挙げているのですが、その要約は以下のとおりとなっています。

  • 両リーグが同じルールでプレーすべき
    他のNBAやNFLなどスポーツではこのようなリーグによるルールの違いがない。NBAで3ポイントラインがあったり無かったり、NFLでフィールドゴールがあたっり無かったりという違いはない。ルールを揃えるというのであれば、指名打者を無くせば良いのではないかと考えるかもしれないが、現実として選手会がそれを受け入れることは決してないだろう。
  • 投手が打席や塁上で故障をしてしまう
    アダム・ウェインライトが打席から走り出した時にアキレス腱断裂し、カージナルスは2015年のほとんどの期間でエースを失った。投手の年俸が高騰している現状では、投球以外による故障は回避したいはず。
  • 全ての投手がマディソン・バムガーナーではない
    2015年のバムガーナーは打率.247/本塁打5を記録したが、彼は例外だ。他の投手はそうできないし、バントすら上手くできないことがある。2015年の投手全体の成績は打率.132/出塁率.160/長打率.170だった。
  • 指名打者はキャリアを長くする
    素晴らしいアスリートでも年齢による衰えには勝てない。しかし、指名打者はそれらの選手により多くのプロキャリアを与えることになる。アルバート・プホルスは6年1億6500万ドルの契約が残っているが、契約の終盤に指名打者として起用することを計算にいれなければ、このような契約にはならなかっただろう。
  • 指名打者は年老いた選手のためのものではなくなった
    ツインズのミゲル・サノーは80試合で打率0269/本塁打18/打点52/出塁率.385/長打率.530でア・リーグの新人王投票で3位となった。そのうち69試合はDHでのものだった。というのも彼のポジションであるサードにトレバー・プルーフがいたからだ。もしサノーの活躍がなければツインズは83勝できなかったし、プレーオフにも出れなかったはずだ。指名打者があることで若い選手をラインナップに並べやすくなる。
  • このスポーツはもっと攻撃的であるべきだ
    誰もが2対1といような投手戦が好きだが、全てのゲームにおいてではない。ベースボールはより多くの得点を必要としていて、DHはその助けとなる。2015年にもっとも得点を記録したブルージェイズはエドウィン・エンカーナシオンを85試合でDHにおいたことで、一塁をジャスティン・スモーク、クリス・コラベロ 、エンカーナシオンという強力なトリオ体制にできた。ア・リーグの1試合平均得点は4.39だったが、ナ・リーグは4.11だった。
  • 指名打者は監督の選手起用に柔軟性を与える
    ア・リーグで400打席以上に指名打者として出場した選手は6人しかいない。選手層が厚いチームであれば、指名打者を選手の休養として使える。ナ・リーグに導入されればカブスのマドン監督はハビアー・バエズをどうやってラインナップに入れるかについて悩まなくても良くなる。

経営側と選手側の双方にメリットがある指名打者制

カージナルスのジョン・モゼリアックGMが、指名打者制に否定的だった立場から方針変更したのは、アダム・ウェインライトの打席での故障がキッカケの一つだったことは間違いなさそうです。

チームのエースがマウンドに立っているときに故障して長期離脱するのはやむを得ない面がありますが、打席での故障でそうなるのは痛恨と言えます。

さらには投手の年俸が2000万ドル(24億円)から3000万ドル(36億円)を越えるような時代になっていますので、なおさら打撃や走塁による故障はしてもらいたくないと、各チームのフロントが考えるのは自然なことです。

指名打者制を廃止するとスターティングメンバーが10名から9名に減りますが、逆に導入すれば9名から10名に増えます。

ナ・リーグでも指名打者が導入されれば、より多くの選手がレギュラーになり、多くの年俸をもらえる可能性が高まりますので、選手会側が受け入れるであろうことは容易に想像できますが、その逆のケースには強力に反対することも想像できます。

ツーシームやカットボールなどの動くボールが隆盛になり、日本人投手らの活躍により効果が認識されたスプリットも増え、さらにはブルペンに球速の速い強力な投手を置くようになったため、本塁打や得点が減り、投高打低の状況が続いていました。

確かに緊迫した投手戦が続くのは見応えがあるのですが、日本のプロ野球で”飛ばない統一球”が使われていた時のように、毎試合のように続くと食傷気味になってくるのは間違いありません。

年俸が高騰し投手を守りたい球団経営陣とフロント側、そして選手のスターティングメンバーとしての枠が増えるというメリットがある選手側の双方にメリットがありますので、ナ・リーグに導入されても不思議ではありません。

ただ、カージナルスのモゼリアックGMは、流れが変わりつつはあるが、2017年開幕までに導入というのは難しいのではないかとの見解も示しています。

未だ投手もバッティングをすべきだという考えも根強く残っているためです。

しかし、カーショーが打撃で負傷するというような大きなアクシデントがあるようであれば、さらに大きく流れが変わって、すぐに導入される可能性があるのもMLBです。

ナ・リーグが指名打者制を導入すると、メジャーリーグのロースター編成や年俸総額など様々なものに影響を与えるため、今後も注目したい動きです。

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