メジャーリーグの2016年シーズンのウェーバー公示なしのトレード期限は8月1日設定されています。
早い年には7月の頭には動きが始まるのですが、大規模な再建モードのチームは主力をすでに多く放出していて、今後の方向性をまだ定めていないチームが多く残るため、まだ具体的な動きは多くありません。
ですが、この時点での様々な情報を元に、どのチームがトレード期限前の売り手になり、買い手になるのかについてまとめておきたいと思います。
2016年シーズンのトレード期限前の動向予想の最新情報
以下の様な区分で全30球団の予想されている動向をまとめていきたいと思います。
- 1. 大規模な再建モードで売り手となっているチーム
- 2. 売り手になる姿勢がすでに明らかなチーム
- 3. 売り手となるのが濃厚と予想されているチーム
- 4. 買い手になることが確実と予想されているチーム
- 5. 7月末までの成績次第で売り手にも買い手にもなるチーム
1. 大規模な再建モードで売り手となっているチーム
まずは再建モードに入っていて、明確に売り手になるのは以下のチームとなっています。
- アトランタ・ブレーブス
- フィラデルフィア・フィリーズ
- シンシナティ・レッズ
- ミルウォーキー・ブルワーズ
ブレーブスのフリオ・テヘラン、レッズのジェイ・ブルーズ、ブルワーズのライアン・ブラウン、ジョナサン・ルクロイなとが注目選手となります。
2. 売り手になる姿勢がすでに明らかなチーム
続いて大規模な再建モードのスイッチまで押すかは定かではないものの、売り手になる姿勢がすでに明らかなチームは以下のとおりとなっています。
- サンディエゴ・パドレス
- タンパベイ・レイズ
パドレスはウィル・マイヤーズ、メルビン・アップトン・ジュニア、タイソン・ロスらの名前が上がります。
レイズは先発投手が中心でマット・ムーア、ドリュー・スマイリー、ジェイク・オドリッジらの名前が出ています。
3. 売り手となるのが濃厚と予想されているチーム
フロント陣が売り手になるところまでは明言せず、選手を売り出している情報は少ないものの、売り手となるのが濃厚と予想されているチームは以下のとおりとなっています。
- ミネソタ・ツインズ
- オークランド・アスレチックス
- ロサンゼルス・エンゼルス
- アリゾナ・ダイヤモンドバックス
- コロラド・ロッキーズ
昨年、再建モードから優勝を狙うチームへの移行の兆しを見せたツインズでしたが、今年は大きく期待を裏切り低迷しています。ただ、再建モードからのプロセスではありますので、若い主力選手は放出せず、先発投手のアービン・サンタナ、三塁手のトレバー・プルーフ、ユーティリティのエドゥアルド・ヌニェスなどはトレードに応じると見られています。
アスレチックスは低迷し、トレード期限前に放出の動きがあることは有力視されていて、先発投手のリッチ・ヒルはその筆頭格です。ソニー・グレイ、ジョシュ・レディックを始めとする主力まで踏み込むかは不透明です。今季終了後にFAとなるレディックとは契約延長を試みていますが、両者の隔たりは大きく、難しい場合には放出に踏み切る可能性があります。
ロサンゼルス・エンゼルスは低迷とファームの層が薄いためマイク・トラウトを放出して再建モードをすべきとの声もありましたが、ビリー・エプラーGMはそれを完全否定し、来年も優勝を狙うために編成していくことを明言しています。ただ、今季終了後にFAとなるリリーバーのジョー・スミス、来季がチームオプションが残る三塁のユネル・エスコバーらは放出するだろうと見られています。
大型補強が空振りに終わったダイヤモンドバックスですが、来年に再度勝負をかけることは確実なため、放出するのは今季終了後にFAとなるブラッド・ジーグラー、ダニエル・ハドソンなどのリリーフ投手が候補に。
ロッキーズは買い手にまわり先発投手の獲得に動く可能性が残るものの、状況は簡単ではなく売り手になった場合にはカルロス・ゴンザレスが大きな目玉となります。
4. 買い手になることが確実と予想されているチーム
買い手になることが確実と見られているのは以下のチームとなっています。
- ボルティモア・オリオールズ
- ボストン・レッドソックス
- トロント・ブルージェイズ
- クリーブランド・インディアンス
- デトロイト・タイガース
- カンザスシティ・ロイヤルズ
- テキサス・レンジャーズ
- ヒューストン・アストロズ
- ワシントン・ナショナルズ
- シカゴ・カブス
- サンフランシスコ・ジャイアンツ
- ロサンゼルス・ドジャース
- ニューヨーク・メッツ
- セントルイス・カージナルス
先発投手を必要としているのがオリオールズ、レッドソックス、ブルージェイズ、タイガース、ロイヤルズ、レンジャーズ、アストロズ、ドジャースです。
リリーフ投手を必要としているのがレッドソックス、ブルージェイズ、タイガース、ナショナルズ、ジャイアンツ、カージナルスなどです。
外野手を必要としているのがインディアンス、ジャイアンツなどとなっています。
メッツはジェームズ・ローニー、ホセ・レイエスらを獲得するなどして内野の補強に動きましたが、さらに内野手を探していると伝えられています。
5. 7月末までの成績次第で売り手にも買い手にもなるチーム
これから7月末までの成績次第で売り手にも買い手にもなると考えられているチームは以下のとおりとなっています。
- ニューヨーク・ヤンキース
- シカゴ・ホワイトソックス
- シアトル・マリナーズ
- マイアミ・マーリンズ
- ピッツバーグ・パイレーツ
ホワイトソックスはジェームズ・シールズを早々に獲得するなど勝ちにいってはいるものの、まだ微妙なラインをさまよっています。
マリナーズは先発投手の補強、もしくは青木宣親からのアップグレードとなる外野手の補強に動く可能性があると見られています。ですが、負けが続くようであれば今季終了後にFAとなるリンド、ベノワ、グティエレスなどが放出候補となります。
マーリンズはブルペンの補強としてフェルナンド・ロドニーを獲得し、さらに先発投手を探しています。そのため買い手になる可能性もあるのですが、5割ラインを少し上回る程度の成績のため、どちらにも動きが変わる可能性があります。放出に動く場合にはベテランが中心になると予想されます。
パイレーツは5割ラインをさまよい期待されたような結果は残せていません。補強に動くにしても資金面に制約が多く大幅なものではなく、5割ラインをこれから大きく割った場合には、今季終了後にFAとなるクローザーのマーク・メランコン、デビッド・フリースらが候補となります。