キャッシュマンGMがヤンキースの新監督に求める資質・能力とは?

New York Yankees Top Catch

ヤンキースのシーズンオフの補強は「監督」を埋めるところから始まることになりました。

ジラルディ監督退任を発表した声明文の内容からして、11月で契約が終了するとされているブライアン・キャッシュマンGMが新監督選考の主導権を握ることは確実なため、来年もその役職を継続することが濃厚です。

そうなるとブライアン・キャッシュマンGMが「新監督にどのような資質を求めているかが」、これからの選考のプロセスに大きな影響を与えることになります。

長期間に渡りヤンキースのGMを務めているブライアン・キャッシュマンですが、新監督選考のプロセスに携わったのは一度だけで、その時にはジョー・ジラルディ、現マーリンズ監督のドン・マッティングリー、トニー・ペーニャの3人をインタビューし、ジラルディ監督に決定しています。

ドン・マッティングリーも再び候補となるのかもしれないとの報道も一部にはあるのですが、ブライアン・キャッシュマンGMが求めているものを考えると微妙なところはあります。

ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏は以下のように伝えています。

The sense this time is that Cashman is looking outside the organization, so there are signs he wants to be wowed by someone. Still, if he does not have a definitive list of names, he certainly has prioritized what he wants in a manager.

That brings us to 2017. Like with all sports, MLB is a copycat league, so now teams are looking for their version of the Astros’ A.J. Hinch and the Dodgers’ Dave Roberts.

マイナーの監督も候補として予想される現状ですが、キャッシュマンGMの意識は外部からの招聘に傾いているようだとシャーマン氏は印象を受けているようです。

その上で、明確な意中の人物がいない場合には、「キャッシュマンGMが監督求める資質を持ち合わせていること」がポイントとなるとしています。

他のスポーツ同様にメジャーリーグも競争が激しく、成功をおさめたチームをモデルとして、その施策や方向性を真似るチームが増え、全体的なトレンドへと発展していきます。
それが今年のオフは「監督」にフォーカスがあるようで、多くのチームがアストロズのA.J.ヒンチやドジャースのデーブ・ロバーツのような人物を求め始めているとシャーマン氏は述べています。

地区2連覇を果たしたレッドソックスのジョン・ファレル監督と同じく地区2連覇を成し遂げたナショナルズのダスティン・ベイカーがその座を失うことになりました。さらに66歳となっていたメッツのテリー・コリンズ、フィリーズのピート・マッカニンが退任しています。

その代わりに就任しているのはインディアンスで投手コーチを務めていたマイク・キャロウェイ氏がメッツ、アストロズのベンチコーチであるアレックス・コーラ氏がレッドソックスの監督に、それぞれ就任することになりました。

両者ともに年齢は40台と若く、統計・データによる分析を強みとする球団でのコーチとしての実績がある人物です。さらにナショナルズの新監督となることが発表されたデーブ・マルティネス氏は53歳ですが、レイズとカブスというデータ解析を重視するチームでのコーチで、しかもデータを駆使した采配に長けているマドン氏の右腕を務めてきた人物です。

このようにデータを駆使した選手起用、采配に精通している人物が新監督として好まれる傾向が、オフの動向に顕著に反映されています。

このような事実にシャーマン氏は触れた後に、データ解析からさらに踏み込んだ部分について精通していることもポイントとなって、マイク・キャロウェイ氏とアレックス・コーラ氏が選ばれれていると指摘しています。

Callaway (Indians) and Cora (Astros) also came from organizations at the forefront of modern information gathering — not just statistical analytics, but plumbing for advantages in sleep, nutrition, hydration, etc.

インディアンスとアストロズは、野球のデータ解析だけにとどまらず、睡眠、栄養、水和などのスポーツ医学に関わるような情報も積極的に利用しています。マイク・キャロウェイとアレックス・コーラは、それらのチームでコーチとして実績を残していたことも評価されたと考えられるとシャーマン氏は述べています。

If you have noticed, when it comes to managers, the buzzword these days is “collaboration.” Think about how many times Callaway hedged toward that word or sentiment in his introductory Mets press conference. The days of the all-seeing, all-knowing manager as face and unquestioned decision-maker of an organization are over.

『現在、監督たちのバズワード(人気の言葉)は「コラボレーション」で、マイク・キャロウェイの監督就任発表の際にも強調されていたワードだ』とシャーマン氏は紹介し、『監督がすべてのことを見て、すべてのことを把握し、組織の意思決定者という時代は終わった』と述べています。

「コラボレーション」とはどういうことなのか?となるのですが、さらにシャーマン氏は説明しています。

What teams want now is someone who is a manager willing and desirous of getting material from a myriad of departments and then expert at knowing the capacities of each of his players and synthesizing that information to the size that each individual can handle and grow from. The whole time the manager must have forged the human bonds so the players believe items such as lineup and playing decisions are based on trying to win each game rather than as a message or punishment.

上記の文で紹介されている監督に求められている能力と資質は以下のようなものとなります。

  • 多岐にわたる分析部門からの情報から得ることを好む
  • 個々の選手の能力を把握することのエキスパートで、得た情報を選手個々人が扱え、学んで成長することに役立てるレベルにまで整理できる
  • 勝利に勝つためのラインナップや選手起用などの采配に、選手が不信を抱かないような信頼関係を築くことができる

選手によって扱える情報の量は異なります。それを監督は把握した上で、多くの部門から集まってくる膨大なデータや情報を整理する能力が必要で、さらに、選手個々人が成長し、結果を残せるような情報をピックアップして提示できることが求められていることになります。

しかし、そのようなデータの受け渡しだけではドライな関係となり、クラブハウスの一体感は生まれてきません。そのため1対1の人間として信頼関係を築くことができるコミュニケーション能力、人間性を持ち合わせていることが監督に求められることになります。

カブスのジョー・マドン監督、パイレーツのクリント・ハードル監督、インディアンスのテリー・フランコーナらは年齢的に若くはありませんが、それらのことに長けている人物です。

ヤンキースの新監督にはこういった現在のMLBのトレンドに合致した能力を持ち合わせている人物が好まれることが濃厚です。それに加えて、ヤンキースの場合はアーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェスといったコアメンバーの年齢が若いこともあり、より年齢の近い、A.J.ヒンチやデーブ・ロバーツのような40代の人物が好まれることになるのではないだろうかとシャーマン氏は予想しています。

さらにヤンキースの特有の事情としてプレッシャーの強いニューヨークメディアと良好な関係を築くことも求められると考えられます。ジラルディは記者の質問に対して「素っ気ない言葉」で対応することが多く、「怒りをにじませて話す気性の激しさが出てしまう」ことも不評を買っていたようです。

A.J.ヒンチやデーブ・ロバーツはメディア対応などでも評判が良いようで、ヤンキースの新監督にはそういった面で能力も強く望まれることになりそうです。

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