デビッド・プライスは7月31日までにトレードとなるのか?その可能性を米メディアの情報をもとに分析

7月31日のウェイバー公示なしのトレード期限前の目玉選手と数えられていたカブスのジェフ・サマージャとジェイソン・ハメルの2人がアスレチックスに移籍しました。

その結果、より価値が高まり、さらに注目度が集まっているのがタンパベイ・レイズのエースで、2012年のサイ・ヤング賞投手であるデビッド・プライスです。

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デビッド・プライスの復調ともにレイズも上昇気流に

デビッド・プライスは7月6日の登板を終えた時点で、19試合139.2回で防御率3.48/8勝7敗/奪三振159/WHIP1.09という成績になっています。

一時は防御率4.75まで悪化した時期もあり、レイズの不調の理由の1つとなっていました。しかし、6月は5試合39.2回で防御率2.27/奪三振54と復調し、7月に入ってからも2試合15.2回で防御率2.30と好調をキープしています。

そのプライスの復調に引っ張られるようにレイズ自体も調子をあげています。6月10日には24勝42敗となり地区首位のブルージェイズとは15ゲーム、ワイルドカードでも11ゲーム差にひらき、完全にポストシーズン争いからは脱落したかに見えたレイズでした。

そのためトレード期限前には売り手にまわることが確実で、その目玉がデビッド・プライスになると多くの専門家が分析していました。

しかし、そこからタンパベイ・レイズは17勝8敗と一気に調子を上げて41勝50敗まで戻し、地区首位のオリオールズ、ワイルドカードにも8.5ゲーム差まで縮めてきました。特にこの12試合は10勝2敗と完全に波にのっています。

そのためレイズのジョー・マドン監督も以下のようにツイートしています。

レイズは、直近の試合がオリオールズ、ヤンキース、タイガースとのロード11連戦だったのですが、9勝2敗で乗り切ってホームに戻ってきました。その事実が我々の”resiliency(弾力性)”を物語っているとマドン監督は誇らしげに語り、まったく諦める気配がありません。さすが百戦錬磨の名将ジョー・マドンと言わざるを得ません。

ア・リーグはどのチームも故障者だらけで低パフォーマンスが続き、首位のオリオールズでも48勝40敗と貯金が8つしかありません。特に上位のオリオールズとブルージェイズは打線は強力なものの、投手陣が弱く不安定な戦いが続いているため、さらに上が落ちてくる可能性があります。

その状況下で、レイズのチーム状態が急激に改善され、プレーオフ進出の可能性が再び見えてきました。

そうなると問題になるのが本当に「デビッド・プライスをトレードに出すのか?」ということです。

レイズに考えられる3つのシナリオ

レイズはストックされていたプロスペクトの昇格が終わりつつあるため、デビッド・プライスの放出でプロスペクトが獲得できるのは先を見据えると魅力的なことです。さらに、レイズの年俸総額はすでに上限を超えていて、昨年のシーズン終了後からデビッド・プライスをキープするのは経済的に厳しいとされてきましたので、放出することは経営上もメリットがあります。

そのため1ヶ月前には、レイズの低迷したチーム状況もあり、大半の専門家はデビッド・プライスを出すだろうと予測していました。

しかし、レイズが調子を上げてきたことで流れが変わりつつあります。

CBSスポーツのJon Heymanも、サマージャとハメルというトップクラスのスターターが消えたので、デビッド・プライス価値がさらに上昇しているが、トレードに出されるか定かではなくなっているとの見解を示しています。

そして、レイズの本拠地あるタンパベイの地元紙タンパベイ・タイムズもデビッド・プライスがレイズのジレンマになっていると指摘し、トレードに出さない可能性もあると分析しています。

タンパベイ・タイムズの記事では、GMのアンドリュー・フリーマンは「誰もが予想することの反対を行くことを好む」としてトレードしない可能性はあるものの、同時に「将来と現在の両方をにらんでもいる」として、将来に向けた継続的な成功のために、トレードに出す可能性もあるだろうともしています。

つまりそれ相応の交換要員を提示されれば、今シーズンを犠牲にしてでも将来のために動く可能性があるということです。その一方で「トレードに出さずにプレーオフを諦める」、「出さないでプレーオフを目指す」という2つの選択肢の他に第3の選択肢として「トレードに出してなおかつプレーオフを目指す」という選択肢もあるとタンパベイ・タイムズは分析しています。

開幕から故障者リストに入っていたジェレミー・ヘリクソンが復帰し、7月8日の試合に先発する予定です。さらにはプロスペクトのアレックス・コロメもいるため、プライスを放出しても戦える状態になり得るから、というのが第3の選択肢があり得る理由だとしています。

レイズが優勝を目指す上で

FOXスポーツのRob Neyerはレイズが調子を上げてきたが、優勝するラインと考えられる90勝に到達するには、残りの試合を49勝22敗(.604)で乗り切る必要があり、それは簡単ではないので、プライスをトレードに出す確率が高いのではと予想しています。

しかし、ア・リーグ東地区はどのチームも故障者が多く、先発ローテが不安定なチームばかりで、優勝ラインが90勝よりも下がる可能性があります。

近年10年間で90勝よりも少ない数字で優勝したチームは以下のとおりとなっています。

  • 2012年:88勝 タイガース
  • 2009年:87勝 ツインズ
  • 2008年:89勝 ホワイトソックス
  • 2008年:84勝 ドジャース
  • 2007年:89勝 フィリーズ
  • 2007年:85勝 カブス
  • 2006年:83勝 カージナルス
  • 2006年:88勝 パドレス
  • 2005年:82勝 パドレス

など多くはありませんが、優勝ラインが90勝を下回ることもあります。

ア・リーグ東地区がこのまま低迷し続け、現在のオリオールズの貯金8と同じ勝ち越し数となる85勝(77敗)に下がった場合には、レイズは残りの試合を44勝27敗(.543)でいけば良いことになり、簡単ではありませんが、イメージできない勝率でもありません。

レイズがデビッド・プライスをトレードに出すか否かは、ア・リーグ東地区のみならず、プライスを獲得したいチームの所属する地区やワイルドカード争いにもインパクトを与えます。

サマージャとハメルの2人が消えたことで、プレーオフ、そしてワールドシリーズを視野に入れながら先発投手の獲得を目指しているとされていたチームでは、さらにニーズが高まっています。

FOXスポーツのJon Morosiによればプライスの獲得に動く可能性があるチームとしてブルージェイズ、マリナーズ、ドジャース、カージナルスを上げていて、他のメディアではジャイアンツの名前も上がっています。

特にMorosiが上げた4チームであれば、レイズがプライスを放出する価値があると判断するプロスペクトを用意することもできなくはありません。

ただ、レイズがプライスを放出して、なおかつプレーオフを目指すという選択肢を選ぶ場合には、ブルージェイズの可能性はほぼ100%ないと考えられます。

これから再びレイズが勢いを失えば、確実にデビッド・プライスはトレードに出されると考えられますが、さらに勝ち続けた場合には、プライスがいたほうがタイトルを狙う上で確率が高まることは間違いありません。

年俸総額が上限を超えているにもかかわらずに、プライスを残したのはワールドシリーズ制覇のために他なりませんので、シーズン終了までプライスをとどめて、その後にトレードをする可能性も否定できません。

しかし、プライスをトレードに出して評価の高いプロスペクトを獲得するには、デビッド・プライスが2015年シーズン後にFAとなりますので、この夏が最高のタイミンでもあるので、ここがレイズのジレンマとなっています。

この難しい判断をレイズの首脳陣はどのタイミングで、どのように行うのか。タンパベイ・レイズのチームの勝敗とともにチームのフロントの動向から目が離せない残り3週間となりそうです。

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