ポストシーズンを「狙うべき」チームと「諦めるべき」チームは?米大手メディアが判定

トレード期限が近づくにつれて、難しい選択を迫られるチームがいくつかあります。

シーズン開幕前には戦力的に地区優勝、もしくはポストシーズンが有力視されながらも、開幕後のパフォーマンスが「そこそこ」もしくは「やや期待はずれ」となっているチームは、微妙な決断をする必要があります。

完全な再建モードに移行しているチームは、若手選手の獲得と育成が課題となりますので、トレードでベテランの主力を放出していくのは当然のこととなります。

また期待されながらも大きく出遅れてしまい、さらに故障者も続出し、今季を諦めるのが妥当な状況にいるチームも、選手を売り出すことへの抵抗は小さくなります。

しかし、勝率5割前後をさまよいながら、ワイルドカードが見えるチームにとっては、7月末で白旗を揚げるのが、それとも突き進むのかは、非常に難しい選択となります。

FOXスポーツのChris Bahr氏は”Which of these 8 would-be MLB contenders should surrender and sell?”というタイトルの記事で、そのボーダーライン上にいる8チームを選び、「諦めて売り出すべき」か、それとも「諦めずに戦い続けるべき」かを判定しています。

その8チームとして選ばれて判定されたのが、カージナルス、レンジャーズ、ブルージェイズ、タイガース、ジャイアンツ、マリナーズ、ロイヤルズ、メッツとなっています。

それぞれの状況と判定に関するコメントの要約は以下のとおりとなっています。

1. カージナルス(26勝32敗):ポストシーズンを目指すべき

打線は低迷し、先発ローテも崩れ始め、ブルペンはリードを守りきれず、守備は不安定だ。それでも三週間前には18勝6敗という好成績で地区首位に浮上している。地区首位とは僅かに4.5ゲーム差で、再度好調な期間を取り戻せる実力のある選手が揃っている。

2. レンジャーズ(27勝32敗):ポストシーズンを諦めるべき

タイソン・ロスとコール・ハメルズがチームに加われば、浮上の原動力となるが、少々間に合わなくなる可能性がある。5月末に12試合で11勝し浮上したが、その後の14試合で11敗して、地区首位とは15ゲーム差、ワイルドカードには4.5ゲーム差に後退した。そしてエイドリアン・ベルトレが再び負傷し、ブルペンは不安定なままだ。

3. ブルージェイズ(29勝31敗):ポストシーズンを目指すべき

2勝11敗と出遅れたことは遠い記憶となりつつあり、対戦スケジュールが有利になるタイミングで勝率5割を越えることが可能なところにいる。ジョシュ・ドナルドソン、トロイ・トゥロウィツキー、J.A.ハップが復帰したことは大きい。ただ、エセキエル・カレーラが低迷し、ホセ・バティスタの好不調の波があるので、野手の補強が必要になるかもしれない。

4. タイガース(29勝30敗):ポストシーズンを諦めるべき

もう一度ワールドシリーズを目指そうという姿勢は称賛に値するが、今年もベテラン勢の月並みなパフォーマンスという同じ問題で苦しんできる。ジョーダン・ジマーマンとフランシスコ・ロドリゲスのトレード相手を見つけるには大きな運が必要だが、ジャスティン・バーランダー、イアン・キンスラー、アレックス・アビラ、J.D.マルティネスは関心を集めるだろう。

5. ジャイアンツ(25勝37敗):ポストシーズンを諦めるべき

奇数年に成績が低迷するという流れが、悪い意味で頂点に達している。レンジャーズからDFAされたサム・ダイソンの獲得では問題は解決されない。ジョニー・クエト、ジェフ・サマージャ、ハンター・ペンスなど魅力的な交換要員を抱えている。ただ、2018年にはバムガーナーが戻ってくるので、解体するような動きは避けるかもしれない。

6. マリナーズ(30勝31敗):ポストシーズンを狙うべき

フェリックス・ヘルナンデスは5試合だけで、岩隈久志、ドリュー・スマイリーらとともにDLに入り、ジェームズ・パクストンも8試合しか先発できていない。にも関わらずこの位置にいるのはミラクルなことだ。再びジーン・セグラがDLに入ったのは痛いが、マリナーズは反発力があることを、すでに証明している。16シーズンもポストシーズンから遠ざかっているので、売り手になることはファンも納得しないだろう。

7. ロイヤルズ(26勝33敗):ポストシーズンを諦めるべき

今季は勝率5割を越えたことはなく、一ヶ月にわたり3連勝以上を記録していない。チームのコアは2年連続のワールドシリーズ進出をもたらし、制覇まで果たしたが、マイク・ムスターカス、ロレンゾ・ケイン、アルシデス・エスコバーらは今季終了後にFAとなる。そしてクローザーのケルビン・ヘレーラと先発のジェイソン・バルガスは多くの関心を集めるだろう。

8. メッツ(25勝32敗):ポストシーズンを諦めるべき

エースの故障、ベテランの低迷など苦しい状況。ヨエニス・セスペデスの復帰が近づいているが、ポストシーズン進出は難しい状況だ。ニール・ウォーカーがトレードが有力な一人に。

以上のような判定をChris Bahr氏は下しています。

メッツとジャイアンツは予想を大きく下回る低迷ぶりで、ポストシーズンを狙うのは難しくなりつつありますが、主力選手が健康な状態で戻ってくれば来季は勝負できる編成ではあります。そのため売り手になっても大規模なものにはならないと考えられます。

ギリギリまでポストシーズンを模索する方向性なのがロイヤルズですが、今季のチーム全体での低迷、ファームの選手層の薄さ、年俸総額が上限を越えていること、主力が軒並みFAとなること、など売り手にならざるを得ない要素が揃っています。6月の時点で白旗は挙げるのは早すぎるため待っているだけで、7月の早い時点で主力選手を続々と売りに出す可能性が高そうです。

故障者続出で難しいかと思われたマリナーズは、ファーム時代にも高い評価を得ていなかった選手たちを次々と起用するパッチワークのような編成ですが、気がつけば5割ライン目前のところまできています。ここにヘルナンデス、岩隈、スマイリー、セグラ、ハニガーらが戻ってくれば、選手層もかなり厚くなり、今年だけでなく来年もある程度戦える目途が立ちます。ジーン・セグラと5年の契約延長をするなど、明確に戦うスタンスを見せていますので、何かしらの補強を目指す動きとなりそうです。

カージナルスは調子の波が悪いところにきているだけで、戦力的にも悪くありませんし、ナ・リーグ中地区で飛び出すチームも未だにいませんおで、諦めるのは賢明ではありません。

タイガースに関しては売り手になることを先延ばししてきただけで、これ以上はチーム再建を遅らせるだけになりますので、トレード放出を積極的に試みる可能性が高そうです。

ここにきてア・リーグ東地区でジワリジワリと浮上しているのがブルージェイズです。故障者が続出していましたが、徐々に復帰しつつあり、戦力が充実しつつあります。さらに、マリナーズとの連戦が終わると、ホワイトソックス、レンジャーズ、ロイヤルズと5割を切るチームとの対戦が控えているため、大きく浮上する可能性があります。戦力のバランスはオリオールズよりも良いため、ヤンキースの最大のライバルになっても不思議ではありません。

正念場を迎えているのがレンジャーズで、ブルージェイズとは逆に厳しい日程が待ち構えています。ナショナルズと3連戦、アストロズと3連戦、マリナーズ3連戦、ブルージェイズ4連戦、ヤンキース3連戦、インディアンス4連戦と手強いチームとの対戦が続きます。ここを5割で乗り切れば可能性が残りますが、大きく負け越すようであれば、7月にコール・ハメルズが戻っても時既に遅しとなります。ダルビッシュのトレードもこの3週間が大きく影響を与える可能性がありますので、今後が注目されます。

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