セントルイス・カージナルスの年俸総額と2016年シーズンに向けた補強の展望

St.Louis Cardinals Top Catch

2013年と2014年もメジャー全体で2位の観客動員を記録し、2015年の観客動員は352万889人、1試合平均4万3467人でメジャー第2位となりました。

そして選手育成に強いチームで、若い選手でロースターが構成されているため年俸総額はメジャー11番目に規模に抑えながら、地区3連覇を果たすなど、野球運営とビジネス運営の両部門で成功しているモデルチームとされるセントルイス・カージナルスです。

しかし、3年連続で地区優勝、5年連続でポストシーズン進出を果たしながらも2011年以来ワールドシリーズ制覇からは遠ざかっているセントルイス・カージナルスです。

さらに2013年はワールドシリーズまで進出しましたが、2014年はリーグチャンピオンシップ、2013年はディビジョンシリーズで敗退するなど、ポストシーズンで徐々に敗退時期が早まり、なおかつ地区のライバルであるパイレーツとカブスの猛追を受けています。

そのため100勝62敗と圧倒的な成績で地区を制しながらも、カージナルスのフロント陣には慢心はなく、地元メディアにも危機感が漂っています。

そのセントルイス・カージナルスの2016年シーズンの年俸総額、抱えている長期契約、ロースター編成、補強ポイントなどについてまとめていきます。

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セントルイス・カージナルスが抱える2016年シーズン以降も残る長期契約と年俸総額について

セントルイス・カージナルスが抱える2016年シーズン以降も残る長期契約と確定している年俸による年俸総額、そして年俸調停権を有する選手をまとめた表は以下のとおりとなっています。

St. Louis Cardinals Contracts Obligations_151128

A.ウェインライトが1950万ドル、M.ホリデイが1700万ドル、Y.モリーナが1420万ドル、J.ペラルタが1250万ドル、J.ガルシアが1150万ドル、L.リンが750万ドル、J.ジェイが685万ドル、M.カーペンターが650万ドル、J.ウォルデンが367万5000ドル、A.ディアスが250万ドルで年俸総額は1億172万5000ドルとなっています。

ここに年俸調停権を有する選手7人に見込まれる2000万ドルが加わることになるため、すでに1億2000万ドル規模になっているカージナルスです。

2015年開幕時の年俸総額が1億2200万ドルだったため、それに近い数字にすでに到達しているのですが、優勝できるチームであり続けるために、そこから年俸総額を増やすことは厭わないとオーナーのビル・デウィットJr.は話しています。

ただ、増やすと言っても1億3000万ドルから1億4000万ドルが上限になるのではないかと予想されています。

2016年シーズンのロースター編成と補強ポイント

セントルイス・カージナルスからFAとなった選手は以下のとおりです。

【FAとなった選手】

  • ジョン・ラッキー(SP)
  • ジェイソン・ヘイワード(RF)
  • マット・ベライル(RP)
  • マーク・レイノルズ(1B/LF)
  • ランディ・チョート(RP)
  • カルロス・ビヤヌエバ(RP)

先発ローテーションから218イニングを投げて防御率2.77・13勝10敗のジョン・ラッキー、2年連続でゴールドグラブ賞に輝いたジェイソン・ヘイワードがFAとなりました。

またリリーフでも貢献度が高かったマット・ベライル、カルロス・ビヤヌエバなども流出しています。

これらの選手がFAとなったシーズンオフ開始時点で予想される2016年のロースター編成、スターティングラインナップは以下のとおりとなっています。

【スターティングラインナップと控え野手の編成】

  • 捕手:ヤディアー・モリーナ
  • 一塁手:スティーブン・ピスコッティ
  • 二塁手:コルテン・ウォン
  • 三塁手:マット・カーペンター
  • 遊撃手:ジョニー・ペラルタ
  • 左翼手:マット・ホリデイ
  • 中堅手:トミー・ファム
  • 右翼手:ランドル・グリチャック
  • 控え:ブライアン・ペーニャ(C)、トニー・クルーズ(C)、ブランドン・モス(1B/RF)、ピート・コズマ(SS/2B)、グレッグ・ガルシア(SS/2B)、ジョン・ジェイ(OF)、ピーター・ボージャス(OF)、マット・アダムス(1B)

モリーナが出場できない時の勝率が悪いのがカージナルスの課題なのですが、FA市場でバックアップ捕手としてブライアン・ペーニャを2年契約で獲得しましたので、年俸調停権を有するトニー・クルーズがトレード要員となっています。

また外野に関しては若い選手が台頭してきたこともありジョン・ジェイ、ピーター・ボージャスに2人は完全にだぶついているため、トレード要員となっています。

すでに多くのポジションが埋めることはできるのですが、得点647が両リーグが24位、本塁打137が25位、長打率.394が23位と攻撃力アップが課題となっているため、ジェイソン・ヘイワードが抜けたライトを守れる攻撃力のある外野手は補強ポイントとなっています。

カージナルスはジェイソン・ヘイワードとの再契約を視野に入れていますが、9年1億8000万ドルになると見込まれる大型契約になりすぎることを嫌うのではないかとの見方は強く、どこまで踏み込むかは不透明です。

また一塁手には期待されていたマット・アダムスは半ば見切りをつけられている状態で、外野も守れるスティーブン・ピスコッティが現時点では有力です。

ただ、ここは長打力不足の打線のバランスをとる上で重要なポジションのためFA市場で補強に動くのではないかと見られています。

地元メディアではクリス・デービスの名前が挙がっていますが、こちらも7年1億8000万ドルという大型契約が必要とされています。

ロースターの柔軟性を失わせずに、内部から昇格してきたコアとなる選手に長期契約を提示するための資金を確保しておくことを重視していますので、これらの選手はやや高額すぎると考えられ、もう少しランクの落ちた補強になるのではないかと予想されます。

続いて先発投手陣の布陣は以下のとおりとなっています。

【先発ローテーションの編成】

  • 先発1:アダム・ウェインライト
  • 先発2:マイケル・ワカ
  • 先発3:ハイメ・ガルシア
  • 先発4:カルロス・マルティネス
  • 先発5:未定
  • 先発候補:タイラー・ライオンズ、マルコ・ゴンザレス、ティム・クーニー
  • 故障:ランス・リン(2016年絶望)

【ブルペン陣の編成】

  • クローザー:トレバー・ローゼンタール
  • セットアップ:セス・メイネス
  • リリーフ:ケビン・シーグリスト、スティーブ・シシェック、ミッチ・ハリス、ミゲル・ソコロビッチ

チーム防御率2.94が両リーグ1位、先発投手陣が2.99で1位、リリーフ陣が2.82で3位と盤石といえる投手陣が100勝の原動力となった2015年のカージナルスでした。 

ハイメ・ガルシアの2016年の契約がチーム側に選択権があるオプションだったのですが、それを行使したことで一旦は先発ローテの編成に困らない状況となりました。

しかし、175.1イニングを投げて防御率3.03・12勝11敗だったランス・リンがトミー・ジョン手術を受けることで2016年が絶望となりました。

さらにてMLB.comのプロスペクトランクではMLB全体で16位、カージナルズではNO.1の評価を受け、2016年にはメジャー昇格も視野に入っていたトッププロスペクトであるアレックス・レイエスが禁止薬物使用のテストに引っかかり50試合の出場停止処分を受けてしまいました。

当初は若い選手などを起用することでジョン・ラッキーが抜けた200イニングを埋めることができるはずでしたが、ランス・リンの178イニングを埋める必要性が生じました。

しかも、ウェインライトはアキレス腱断裂からの復帰、ワカとマルティネスは肩の故障歴、ガルシアは故障がちな選手ということで、確実にフルシーズンを戦えるかは確信がもていない状態となっています。

そのため少なくとも1人はしっかりと計算ができる先発投手を補強する必要がある状況となっているカージナルスです。

ブルペン陣に関しては、若い投手に期待はできるものの、良い働きをしていたベテランが抜けていますので、ある程度FA市場で補強に動くと予想されますが、ビッグネームを必要とする状態でもないので、小さい動きになるのではないかと予想されます。

シーズンオフの展望のまとめ・総括

モゼリアックGMは、これまでFA市場で大きな補強をしてこなかった理由について「チーム内部に選択肢があると感じていたからだ」と答えています。

ただ、必要に迫られた時はジョニー・ペラルタを4年5300万ドルを提示して獲得するなど補強を行ってきた事実を述べた上で、必要であればFA市場で補強を行う方針だともしています。

そしてGMミーティングの際には「優勝するチームであろうとするならば、時にはチーム外部にその答えを求める必要がある」と話し、外部からの補強を視野に入れていることを明らかにしています。

2018年にはローカルのテレビ放映権料が1年5000万ドルから8600万ドルに増加するとされていますし、冒頭に述べたように観客動員も多いため、収入面に不安はないとカージナルス幹部も話しています。

さらに抱えている長期契約も2017年は6545万ドル、2018年は3325万ドルという契約しか残っていませんので、大型契約を受け入れる状態ではあります。

ただ、それでも野手ではジェイソン・ヘイワード、クリス・デービス、投手ではデビッド・プライス、ザック・グレインキー、ジョニー・クエトといった大型の長期契約が必要な選手を欲しがるかというと、そこにはやや疑問符がつきます。

特に先発投手に関してはセカンドグループでもジェフ・サマージャ、スコット・カズミアー、岩隈久志、チェン・ウェイン、ヨバニ・ガヤルド、マイク・リーク、ジョン・ラッキーなど粒が揃っていますので、大きなリスクを背負う必要がなく補強ができるFA市場の状態です。

MLBで最も洗練されたチームの1つと評されるセントルイス・カージナルスが、どのような補強を行うのか興味深いものとなりそうです。

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