2018年シーズン終了後にFAとなるマニー・マチャドの意中の球団はヤンキースとも伝えられています。
この後、マニー・マチャドをヤンキースに勧誘したことをメディアに話したアーロン・ジャッジが、タンパリングに近い行為であるとして注意を受けるなど、ヤンキースとマニー・マチャドの話題は続いています。
ただ、ニューヨーク・デイリー・ニュースによるとヤンキースがマニー・マチャドと契約する可能性は高いとは言えないようです。
ヤンキースはさらなる大型契約は敬遠か
ニューヨーク・デイリー・ニュースのジョン・ハーパー氏は以下のように伝えています。
The Yankees clearly have interest, but after asking around on Friday, I get the impression the Giancarlo Stanton contract they inherited makes it less likely they would sign Machado to a mega-deal, even if they do keep this year’s payroll under the $197 million luxury-tax threshhold, as planned.
『ヤンキースは明らかにマニー・マチャドに関心を持っているものの、金曜日(3月16日)に様々な方面に質問をしてまわったところ、仮に今年ぜいたく税を回避できても、ジャンカルロ・スタントンの契約を引き継いだことにより、マニー・マチャドと巨額の契約を結ぶ可能性は低いようだとの印象を得た』とハーパー氏は伝えています。
And for that matter, scouts and execs I asked think it might be more likely the Yankees sign Dallas Keuchel than Machado.
As one scout put it, “Offense is not going to be a problem for them anytime soon. Are they going to outbid teams on a huge deal for Machado when they’ve got all those homegrown position players who they’re going to have to pay eventually?
『その問題に関して質問したスカウトや球団幹部はマニー・マチャドよりもダラス・カイケルの方が可能性が高いのではないかと考えていた』と伝えた上で、あるスカウトが『攻撃面に関して問題に直面するようなことはないだろう。生え抜きの選手たちにお金を多く支払うときがくるのに、彼らはマチャドに巨額の提示をして他球団に競り勝とうとするだろうか?』と話したことが紹介されています。
“Obviously a lot depends on what happens this year, but Keuchel might be a guy who helps put them over the top.”
『今シーズンがどうなるか次第ではあるが、ダラス・カイケルが彼らを突き抜けた存在にする選手かもしれない。』
ヤンキースはトレード期限前に層の厚いファームを使って、若い先発投手を獲得する可能性があります。そしてサードを任される予定のブランドン・ドルーリー、ミゲル・アンドゥハーが期待通りにステップアップできるかどうかもオフの動向に影響を与えます。
このような動き次第で、シーズンオフの方向性が変わっていくことになるのですが、現時点ではダラス・カイケルの方がよりヤンキースのニーズにマッチしていると、このスカウトは話していることになります。
マニー・マチャドやブライス・ハーパーは10年3億ドルから4億ドルという金額を提示することが契約するために必要だと予想されています。
これらの選手を獲得することは、年俸総額のうち1年平均で3000万ドルから4000万ドルの枠を消費することになり、ぜいたく税の対象となる可能性が高まります。
ジョン・ハーパー氏は2018年にぜいたく税を回避して、税率をリセットできたとしても、それはそのままハル・スタインブレナーが2億2000万ドルといった金額の年俸総額を認めることを意味しないと述べて、以下のような関係者の言葉を紹介しています。
“Hal has been very clear in saying he doesn’t believe he needs a $200 million payroll to win a championship,” the person said, “and he’s serious about that. All of the young talent in the organization made it possible to take on the Stanton contract (10 years and $295 million remaining), but I can’t see him signing off another one of those.”
ハル・スタインブレナーは「ワールドシリーズを制するために2億ドルの年俸総額が必要だとは考えていない」と明確に話していて、それが真剣な見解であると関係者は話しています。
さらに「若い才能があふれる選手が多くいることでジャンカルロ・スタントンの10年2億9500万ドルを吸収することができたものの、私は彼があらたにそのような巨額契約を結ぶことは想像できない」と、新たな大型契約の可能性は低いとの見通しを、その関係者は明かしています。
ダラス・カイケルは2019年に31歳となりますが、2シーム、チェンジアップにブレーキングボールを織り交ぜる投球スタイルで、パワーピッチャーではありません。が、その分、年齢による衰えの影響を受けにくい投球スタイルを持つ投手ではあります。
さらに本塁打の出やすいヤンキーススタジアムに必要な要素を兼ね備えているのも魅力です。
右翼が狭いため左のプルヒッターを抑えることが重要なのですが、左腕投手のため基本的に左打者に優位ですし、対左の被打率は.145と圧倒的です。さらにGO/AO(ゴロアウト/フライアウト)がキャリア通算で2.30、2017年に至っては3.13と、かなり高いゴロ比率を記録するなど、長打を浴びにくい投球スタイルは大きな強みです。
ポストシーズンでの実績も十分なもので、キャリア通算8試合41回2/3で防御率3.24、WHIP1.15、GO/AO 2.21と、大きな舞台でも安定した投球が期待できる投手です。
CCサバシアが1年契約のため2018年シーズン終了後にFAとなりますが、代わってダラス・カイケルが加わる先発ローテとなれば、投打ともに隙きのないロースターとなるヤンキースです。
マニー・マチャドよりは金額も年数も必要のないことも魅力で、ヤンキースがワールドシリーズ制覇を果たすた可能性を高めるために、必要とする要素を持ち合わせているため、ダラス・カイケルとの契約は注目したい動きとなりそうです。