サンフランシスコ・ジャイアンツの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望

San Francisco Top Catch

2010年から偶数年にポストシーズンに進出し、いずれもワールドシリーズ制覇を成し遂げていたため、2016年も期待されたサンフランシスコ・ジャイアンツでした。

ポストシーズン進出は果たし、ワイルドカードゲームには勝ったものの、ディビジョンシリーズでカブスに敗れてしまい、それはなりませんでした。

しかし、そういった結果に終わることはシーズン前半の57勝33敗から、後半戦の30勝42敗の失速から予期されたことではありました。

セーブ失敗をあらわすBLSV(Blown Save)の数は30回と両リーグ最多で、セーブ成功率58.90%で25番目となるなど、ポストシーズン進出チームの中でもっとも不安定だったブルペンが大きく足を引っ張りました。

ドジャースとの激しい地区での争いに加えて、ワイルドカード争いも熾烈さを増していますので、ブルペンを中心として戦力の整備が必要となっています。

そのサンフランシスコ・ジャイアンツの2016-17シーズンオフの補強ポイントと来季の展望です。

このページはMLB公式サイトの”Giants not planning to overhaul bullpen”、”Giants endure uneven ’16, highlighted by ‘pen”、”Giants likely to be active, fill needs via free agency”といった記事に加えて、さらに情報を付加してまとめています。

年俸調停権有資格者:エイーレ・アドリアンサ(IF)、ウィル・スミス(RP)、エドゥアルド・ヌニェス(3B)、コナー・ガレスピー(3B)、ジョージ・コントス(RP)、コーリー・ギアリン(RP)

フリーエージェント(FA):ハビアー・ロペス(RP)、ジェイク・ピービ(SP/RP)、セルジオ・ロモ(RP)、サンティアゴ・カシーヤ(RP)、グレゴール・ブランコ(OF)、アンヘル・パガン(OF)

先発ローテーションマディソン・バムガーナー、ジョニー・クエト、ジェフ・サマージャ、マット・ムーアが確定。マット・ケインとタイ・ブラックが5番目の枠を争うことに。

ブルペン:ハンター・ストリックランド(61回・防3.10)、スティーブン・オカート(14回・防御率3.21)、ジョッシュ・オージック(36.1回・防4.71)、デレク・ロー(55回・防2.13)、ウィル・スミス(18.1回・防御率2.95)、ジョージ・コントス(53.1回・防2.53)、コーリー・ギアリン(48.1回・防4.28)ら若い投手を中心に編成。

長くジャイアンツのブルペンを支えてきたロモとカシーヤとの再契約の可能性は低い状態。右投手のリリーフが多いため左のリリーフ投手、そして絶対的なクローザーが必要な状態。

捕手バスター・ポージーで確定。

打率.288、OPS.796、14本塁打は物足りない数字も、本人は口にしないものの、故障による痛みの影響を受けていたことが否定できないシーズンだった。バックアップはトレバー・ブラウンに。

一塁手:2021年まで契約が残るブランドン・ベルトで確定。

前半は好調(打率.302/本塁打10/打点47/OPS.928)でチームが首位を走る原動力となった一方で、後半戦は不調(打率.241/本塁打7/打点35/OPS.792)とチーム低迷の原因にも。

二塁手:ジョー・パニックで確定。

打率.239は期待ハズレも6月に四球を受けた脳しんとうの影響が強かった。その中で10本塁打、62打点というのは悪いものではない。基本的には正二塁手だが左投手をしっかり攻略できなければ、ケルビー・トムリンソンとプラトーンになる可能性も。

遊撃手:ブランドン・クロフォードで確定。

ポストシーズンではエラーが多かったものの、レギュラーシーズンのスタッツはリーグトップクラスの守備力を示す。打撃も.275/.342/.430、12本塁打84打点と外せない選手。2021年まで契約が確定。

三塁手:エドゥアルド・ヌニェスがレギュラーの最有力。

ジャイアンツ移籍後の対右投手の打率.301やキャリア全体の.295をキープできればヌニェスがレギュラーを守れるが、それができなければポストシーズンで活躍した左打ちのコナー・ガレスピーが代わるか、併用になる可能性も。

外野手:ライトはハンター・ペンス、センターはデナード・スパンで確定。

レフトはアンヘル・パガン、グレゴール・ブランコがともにFAとなり再契約の可能性は低いので、穴を埋める必要があるポジション。このオフはFAの外野手は豊富なため外部からの補強が有力も、チーム内にも左打ちのジャレット・パーカー(.236/.358/.394/OPS.751)と右打ちのマック・ウィリアムソン(.223/.315/.411/OPS.726)の併用というのも選択肢に。

オフの補強ポイントはレフトを守れる外野手と、クローザーを任せられる投手となります。

ブルペンの不安定さが目立ったジャイアンツですが、基本的には育ってきている若い選手を軸としていく方針で、その中からデレク・ローやストリックランドらをクローザーにする構想もあるようです。

ただ、FA市場にアロルディス・チャップマン、マーク・メランソン、ケンリー・ジャンセンと揃っていますので、見過ごしてしまうのも惜しい状態です。

昨シーズンオフにジョニー・クエトとジェフ・サマージャの2人を総額2億2000万ドルで獲得しましたが、両者で計30勝を上げるなど結果を出してくれました。

ただ、3年3100万ドルで契約したデナード・スパンは打率.266/出塁率.331/長打率.381/OPS.712で11本塁打、53打点、12盗塁とやや期待はずれに終わりましたが、許容範囲内にはとどまっています。

シーズン中のトレードで獲得したライアン・ムーア、エドゥアルド・ヌニェス、ウィル・スミスらも、一定の貢献をしてくれましたので、概ね補強は上手くいったと考えられます。

しかし、シーズン中の補強に失敗した絶対的なクローザー不在の問題を最後までひきずることになりました。

1969年にセーブ失敗(Blown Save)が集計されるようになったそうですが、30回の失敗というのはポストシーズンに進んだチームの中ではワーストの数字となったようです。

アロルディス・チャップマン、アンドリュー・ミラーらに強い関心を示したものの、ファームのプロスペクトの層が薄いこともあり、交換要員としてオファーした選手ではヤンキースを納得させることができませんでした。

このオフは外野手のFA選手はヨエニス・セスペデス、ホセ・バティスタ、マーク・トランボらを筆頭に量と質ともに悪くありませんので、長打力不足のジャイアンツがターゲットにしても不思議ではない選手が揃っています。

ただ、問題となるのは年俸総額です。昨シーズンオフはクエト、サマージャ、スパンの3人に2億5000万ドルの契約を提示し、開幕時には1億7208万ドルというぜいたく税のラインが近づく金額となりました。

来季の契約は確定しているだけで1億4000万ドルに達し、さらに年俸調停権を有する選手の総額が1000万ドル程度見込まれるため、すでに1億5000万ドルに達していることになります。

そのため昨シーズンオフのような大胆な動きはないとも考えられるのですが、球団社長兼CEOのラリー・ベア(Larry Baer)は”Resources will be expended as necessary”と「必要であれば予算を増やす」と話し、積極的に動く可能性を否定していません。

2000年から2016年の間に観客動員が300万人を割ったのが2回だけで、その間にワールドシリーズ制覇が3回、今年も両リーグ4位となる336万5256人を動員するなど、経済的にも潤っていますので補強資金に不安はありません。

また長期的な観点でエースのマディソン・バムガーナーとの契約延長も視野に入れています。バムガーナーには2017年に1150万ドル、2018年と2019年はそれぞれチームオプションで1200万ドルと非常にチームに優しい契約となっています。

契約延長の交渉にも積極的な姿勢を見せていますので、補強ともにちゅうもくしたいポイントです。

GMとしてワールドシリーズ制覇に3度導き、現在の野球運営部門のトップであるブライアン・セイビアン上級副社長とボビー・エバンスGMのコンビが、どのようにチームを整備するのか注目されます。

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