【ジャイアンツ】ワールドシリーズ2連覇なるか?2015年の年俸総額とFA選手から見るオフの補強ポイント

San Francisco Top Catch

2010年から2014年の5シーズンで、ワールドシリーズ3回制覇という素晴らしい成績を残したサンフランシスコ・ジャイアンツに対して、惜しみない称賛がアメリカメディアから注がれています。

すでにDynasty(王朝)との評価をする専門家もいるジャイアンツですが、焦点は「ワールドシリーズ連覇ができるか?」です。

というのも、過去にワールドシリーズ制覇した翌年の2011年は地区2位、2013年は地区3位でポストシーズン進出を逃しているからです。

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サンフランシスコ・ジャイアンツの2015年の確定している契約は?

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まず、サンフランシスコ・ジャイアンツがすでに2015年に支払い決定している契約は以下のとおりとなっています。

選手名 金額
マット・ケイン(30歳・SP) $20,000,000
ハンター・ペンス(32歳・RF) $18,500,000
ティム・リンスカム(31歳・SP) $18,000,000
バスター・ポージー(28歳・C) $16,500,000
ティム・ハドソン(39歳・SP) $12,000,000
アンヘル・パガン(33歳・CF) $10,250,000
マディソン・バンガーナー(25歳・SP) $6,750,000
マルコ・スクータロ(39歳・2B) $6,660,000
ジェレミー・アフェルト(36歳・RP) $6,000,000
ハビアー・ロペス(37歳・RP) $4,000,000
サンティアゴ・カシーヤ(34歳・RP) $5,000,000
ホアキン・アリアス(30歳・3B) $1,450,000
合計 $125,110,000

2014年の年俸総額は1億4,773万8,612ドルで、MLB全体で6番目の規模となっていましたが、2015年に確定している契約分の年俸総額は1億2,511万ドルとなっています。

マディソン・バンガーナーの2015年の年俸650万ドルで、2016年は975万ドル、2017年は1,150万ドルとなっていて、さらに2018年と2019年をそれぞれ1200万ドルで更新できるチームオプションがついているなど、ビックバーゲンと言える契約です。

サンフランシスコ・ジャイアンツは観客動員力も素晴らしく、2014年は336万8,697人(平均4万1,588人)で、MLB全体で4番目の動員数です。

しかも、2010年303万7,443人(9位)、2011年338万7,303人(3位)、2012年337万7,371人(4位)、2013年332万6,796人(3位)と5年連続での300万人突破するなど、ファンからもしっかりと支持されているため、資金面での不安はない状況です。

このファンからの支持も、ジャイアンツをDynasty(王朝)とメディアが呼ぶ理由の1つとなっています。

このように資金面でも大きな不安はないため、年俸総額はすでに1億2500万ドルを突破していますが、ここにサンドバルの再契約を含めた金額を加えていくことが予想されるジャイアンツです。

ジャイアンツからFAになる選手とオフの補強ポイントは?

ジャイアンツからFAになる主力選手は以下のとおりとなっています。年俸は2014年のものですが、年齢は2015年シーズンのものとなります。

  • パブロ・サンドバル(28歳・3B) 825万ドル
  • ジェイク・ピービ(34歳・SP) 1450万ドル
  • マイケル・モース(33歳・LF) 600万ドル
  • ライアン・ボーグルソン(37歳・SP) 500万ドル
  • セルジオ・ロモ(32歳・RP) 550万ドル

このシーズンオフの目玉の1人と目されているパブロ・サンドバルがFAとなり、複数球団からのオファーが確実視されるジェイク・ピービとマイケル・モースもFAとなります。

ジャイアンツのライアン・セイビアンGMは、同じサンフランシスコ・ベイエリアにあるオークランド・アスレチックスのビリー・ビーンGMと比較され、”Old School”なスタイルでチーム編成をしているとメディアは捉えて報じる傾向があります。

しかし、実際には数字による分析も重視していることをチーム幹部たちは明らかにしていて、それと同じくらい旧来のスカウティングを大切にしているとも付け加えています。

ライアン・セイビアンGMの野球界でのキャリアはヤンキースから始まっていて、1986年から1992年にかけて上級の役職でスカウトを担当しています。その時期はちょうどヤンキースがデレク・ジーターとマリアノ・リベラを発掘したときと重なっています。

この時の経験が、数字だけに偏り過ぎないチーム編成をするという、ライアン・セイビアンGMのスタンスの形成に影響を与えていると考えられます。

ジャイアンツの成功には「チームのコア」という昔ながらの概念に加えて、他チームから高く評価されていなくても、チームのバランスをとるために有益な選手を獲得するスタイルが効果を発揮しています。

ライアン・セイビアンGMが「私たちはミスフィットしてしまっている”おもちゃ”を探している。私たちはチームに組み込める過小評価されている選手を探しているんだ。というのも年俸総額という制限にいきつくからだ。十分な選手はいないのだから、クリエティブになる必要がある」とコメントしていることからも、それは明らかです。

このライアン・セイビアンGMは2012年のワールドシリーズ制覇から2013年は地区3位に転落しましたが、ティム・ハドソンやマイケル・モースなどの獲得にとどめ、チーム構成を大きく変えることはしませんでした。

ここにもライアン・セイビアンGMの哲学がにじみでているわけですが、それが功を奏したといえる2014年シーズンでした。

これらのようなGMの哲学や方針から考えると、このオフのスタンスも、あくまでチームのコアをキープし、成功した方法を大きく変えず、必要なパーツをあてはめていく補強になっていくことが予想されます。

野手の補強は主力選手の再契約が焦点に

シーズン前からシーズン中にパブロ・サンドバルとの契約延長についても交渉が行われたようですが、サンドバル側が1億ドル以上の契約を求めたことと、ジャイアンツ側が体重増の問題を懸念して大型契約に慎重だったため合意には至りませんでした。

しかし、三塁を任せられる内部からのオプションが乏しい上に、ワールドシリーズを含めたポストシーズンの活躍もあり、ジャイアンツ側からの歩み寄る姿勢が強まっています。

また、ジャイアンツは元々の方針としても、バスター・ポージーに9年1億6400万ドル、マット・ケインに8年1億3975万ドル、ハンター・ペンスに5年9000万ドルを用意したように、チームのコアとなる重要な選手には大型契約を提示することはいといません。

それに加えてサンドバル本人と代理人ともにジャイアンツ残留を強く希望していることを明らかにしているため、再契約の可能性が高まりつつあります。ただ、FA市場に出た場合には、レッドソックスが強烈にアプローチするとの予測もありますので、ジャイアンツ側の理想は独占交渉期間中に合意することになりそうです。

外野手でFAとなるのがマイケル・モースで、こちらもジャイアンツが再契約を希望していると、シーズン中から伝えられていました。ただ、マイケル・モースがFA市場にでた場合には、右打ちでパンチ力のある外野手という貴重な存在でもあり、複数のチームから引き合いがあることが確実です。

2013年にマイケル・モースが所属し、右打ちの一塁手/指名打者/外野手が補強ポイントのマリナーズやロイヤルズがアプローチすることが予想されるため、独占交渉期間は重要になりそうです。

またシーズン中は、セカンドとして期待されていた選手たちがことごことく低パフォーマンスであったり、故障してしまったりしたため、トレード期限前には補強ポイントのとされていました。

しかし、新人のジョー・パニックを起用し続けた結果、8月は打率.379/OPS.900、9月も打率.301と成績を上昇させ、2014年は規定打席に到達しなかったものの、打率.305/本塁打1/打点18/OPS.711の数字を残しました。

そのため来季はジョー・パニックがセカンドのレギュラーとして期待されるため、大きな補強ポイントではなくなっています。

野手ではサンドバルとモースの契約動向次第で、FA市場でも動きが生じることになりますが、両者ともに再契約できた場合には、静かな動きとなりそうです。

投手陣も再契約での整備が中心に?

投手陣ではエース格のマット・ケインが、肘の故障のため7月9日以降に登板せず、シーズン終盤には手術をうけることになりました。

「肘の問題は2013年からあったが、手術しての治療を、延ばし延ばしにしてきた」とブルース・ボウチー監督は説明しています。

2013年は防御率4.00/8勝10敗/WHIP1.16、2014年は防御率4.18/2勝7敗/WHIP1.25とファンを落胆させる成績のマット・ケインでしたが、その不調の原因が肘の問題であったことが明確になりました。

しかし、2015年は健康な状態でマット・ケインが戻ってくることが期待できることになりますので、復調すればマディソン・バムガーナーと強力なNo.1とNO.2を形成することが期待できます。

また先発ローテではティム・ハドソンが2015年も契約が残り、ティム・リンスカムが再び先発ローテに戻ってくることが濃厚であるため、ある程度の見通しが立ちます。

そしてFAとなるジェイク・ピービですが、移籍後に成績を上昇させたことや、クラブハウスでのポジティブな影響力が大きいことが、チームメイトやフロントから高く評価されています。

ジェイク・ピービは、ナ・リーグ西地区に所属するパドレス時代にサイヤング賞を獲得している上に、ア・リーグ在籍時(BOS・CHW)よりも、ジャイアンツ移籍後に成績が向上(防御率2.17/WHIP1.04)したため、ア・リーグよりもナ・リーグ向きだと再評価されていて、ジャイアンツが再契約のオファーをすることが有力視されています。

もしジェイク・ピービとの再契約が合意すれば、ジャイアンツのローテは5人がとりあえず揃うことになります。

また、ピービと再契約できない場合や、リンスカムが復調しない場合でも、ポストシーズンではロングリリーフで活躍し、2014年も12試合に先発したヤスメイロ・ペティットをローテにまわすことも可能です。

またジャイアンツはジェイク・ピービとの交渉をみながら、ライアン・ボーグルソンをバックアップとして再契約するという選択肢もあります。

ブルペンではセルジオ・ロモがFAとなりますが、また仮に合意できない場合でも、サンティアゴ・カシーヤがクローザーとして機能していますので、ある程度の計算はできる状況となっています。

まとめ・総括

選手にとっても「ワールドシリーズで勝てるチーム」に残れることは魅力で、ベテランの選手であればあるほど、年俸の金額以上にインパクトを感じる要素ともなります。

また、選手たちがチーム内の雰囲気を「ファミリー」と表現するほどの一体感があるため、選手の構成を大きく変えないことには、チーム編成の上で大きなメリットがあります。

地区3位に沈んだオフにも、選手の構成を大きく変えずに、翌年の成功に結びつけました。そのことを考えれば、ワールドシリーズ制覇したオフにチームを大きく動かすとは考えにくいものがあります。

また主力であるアンヘル・パガンマット・ケインを故障で欠き、シーズン終盤にはマイケル・モースが守備につけない中でありながら、ワールドシリーズを制覇したことで、選手層を厚くすることも同時に達成したジャイアンツです。

基本的には選手を大きくいれかえず、再契約を中心に資金を動かし、その結果、足りない必要なパーツを埋めていく補強となりそうです。