今シーズンも鉄壁!!ロイヤルズの躍進を支え続ける強力リリーフ投手陣

Kansas City Royals Top Catch

2015年のポストシーズンで大きな注目を集めたのが、ロイヤルズの鉄壁を誇ったリリーフ陣と強力な守備力でした。

ポストシーズン全体でのリリーフ陣の防御率は2.47と素晴らしい数字で、さらに7-8-9回を締めていたケルビン・へレーラ、ウェイド・デービス、グレッグ・ホランドの3人の合計の成績は、防御率1.12/WHIP0.92、奪三振率(9イニングあたりの奪三振数)は11.39と圧倒的でした。

ジェームズ・シールズというエースを失ったロイヤルズが再びポストシーズンに進み、ワールドシリーズ制覇を目指すためには、この強力なリリーフ陣が同様の活躍をすることが必要だったのですが、開幕から1ヶ月の時点では、その期待に応える働きを見せています。

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昨シーズン以上の圧倒的なパフォーマンスを発揮しているロイヤルズのリリーフ陣

現地の5月6日のインディアンス戦では、先発のダニー・ダフィーが1回しかもたずに降板し、リリーフ陣に負荷が大きくかかってしまいました。その結果、後から登板した投手5人が8イニングで6点を失い、リリーフ投手陣全体の防御率が落ちてしまったのですが、それでも1.57と両リーグ2位となっています。

5月6日終了時点でのリリーフ投手陣の選手別成績は以下の表のとおりとなっています。

Royals Reliver Stats_150506

この6日かのインディアンス戦前の時点では、グレッグ・ホランドが故障者リストに入り15日間離脱したにも関わらず、リリーフ陣の防御率は1.08と圧倒的でした。

防御率1.08となっていた5月5日時点ではグレッグ・ホランド、ヨハン・ピノ、ジェイソン・フレイザー、ウェイド・デービスの4人が防御率0点台、ライアン・マドソン(防御率1.29)、フランクリン・モラレス(防御率1.80)、クリス・ヤング(防御率1.86)の3人が防御率1点台、ブランドン・フィネガンが2.25、一番防御率が悪かったのがケルビン・ヘレーラの2.38と隙のない状態でした。

グレッグ・ホランドが故障者リストから復帰する際には、アクティブロースターから1人外すことが必要になったのですが、4試合10.2回で防御率0.00/WHIP0.66と好投を続けていたヨハン・ピノが、ウェーバーにかけずにマイナー降格できるオプションが残っているという理由で降格される充実ぶりです。

エースのジェームズ・シールズを失った先発投手陣はエディンソン・ボルケスが防御率2.10と奮闘している以外は、ダニー・ダフィーが防御率4.55、ヨーダノ・ベンチュラが4.94、ジェイソン・バルガスが5.26、ジェレミー・ガスリーが6.52と酷い状態のため、先発投手陣全体の防御率4.20は両リーグ20位に甘んじています。

それでも17勝10敗と勝ち越し首位を走れているのは、27試合で136得点と1試合平均5点以上を奪っている打線の奮闘と、上に述べたようなリリーフ投手陣の活躍があるためです。

リリーフ陣が好調なチームが各地区で好成績に

昨シーズンのロイヤルズは平凡な先発投手陣を守備とリリーフ陣で支えることで勝ち進んだのですが、そのロイヤルズの編成を真似てシーズンオフに補強と編成を行ったのがヤンキースです。

ヤンキースは先発投手陣に不安が多い状態でありながら、そちらの補強にはあまり積極的には動かず、FAでアンドリュー・ミラー、トレードでデビッド・カーペンター、ジャスティン・ウィルソンを獲得するなどブルペンの充実に務めました。

そのヤンキースは27試合を終えた時点でリリーフ陣の防御率が2.19と安定し、打線はベテラン選手の奮闘があり両リーグ5位となる132点を打線が奪っているため、防御率3.84という強力ではない先発投手陣をカバーし、ア・リーグ東地区の首位を走っています。

現在、各地区の首位となっているチームは以下のとおりとなっています。

  • ア・リーグ東地区:ニューヨーク・ヤンキース(17勝11敗)
  • ア・リーグ中地区:カンザスシティ・ロイヤルズ(17勝10敗)
  • ア・リーグ西地区:ヒューストン・アストロズ(18勝10敗)
  • ナ・リーグ東地区:ニューヨーク・メッツ(18勝10敗)
  • ナ・リーグ中地区:セントルイス・カージナルス(20勝7敗)
  • ナ・リーグ西地区:ロサンゼルス・ドジャース(17勝10敗)

そしてリリーフ投手陣の防御率の上位6チームは以下のとおりとなっています。

  1. セントルイス・カージナルス:防御率1.49
  2. カンザスシティ・ロイヤルズ:防御率1.57
  3. ロサンゼルス・ドジャース:防御率1.91
  4. ヒューストン・アストロズ:防御率2.16
  5. ニューヨーク・ヤンキース:防御率2.19
  6. ニューヨーク・メッツ:防御率2.77

奇しくも開幕1ヶ月の時点では、リリーフ投手陣のトップ6のチームが、いずれも地区で首位にたっています。

ビリー・ビーンGMを扱ったマネーボールという映画では、ビリー・ビーンGMがリリーフ投手が先発投手よりも一般的に能力が劣るため、先発投手に多くの球数を投げさせて早めにマウンドから引きずり下ろして、リリーフ投手を早く出させる戦略を選手に伝えるシーンがあります。

しかし、現在のメジャーリーグではロイヤルズやヤンキースのようにリリーフ投手のほうが攻略しにくいチームが存在し、そのような編成をするチームが高い勝率を残す傾向があります。

また、ボストン・レッドソックスの主砲のデビッド・オルティースが昨年に「前は先発投手がマウンドを降りると、リリーフ投手は90マイル前半程度の投手が出てきたが、今は90マイル後半の投手が出てくる」という趣旨の発言をし、試合後半の投手を打つことが簡単ではなくなっていることを認めています。

投高打低の傾向が強まっているメジャーリーグの現状では、強力なリリーフ投手陣の勝敗に与える影響は大きくなってきていると考えられます。

ロイヤルズのリリーフ陣は、現在の編成でも十分に充実しているのですが、マイナー降格したヨハン・ピノの他に、2013年にリリーフとして70.1回を投げて防御率1.92/WHIP0.82という成績を残したルーク・ホッチェバーがトミー・ジョン手術からの復帰し、5月中旬にはメジャー昇格すると見込まれるなど、質だけでなく量も揃っています。

大型補強を行ったシカゴ・ホワイトソックス、下馬評の高かったクリーブランド・インディアンスが開幕スタートでつまずき、デトロイト・タイガースも昨年までのような圧倒的な力はありませんので、ロイヤルズが1985年以来の地区優勝を狙うには絶好の機会となっています。

先発投手陣のテコ入れが何らかの形で必要になるとは予想されるものの、5回から6回までにリードしてしまえば逃げ切れるリリーフ陣が力を発揮する限り、ポストシーズン争いに最後まで残ってくることが予想される2015年のロイヤルズです。