【ロイヤルズ】2年連続でのポストシーズン進出なるか?ロイヤルズの年俸総額とFA選手から見るオフの補強ポイント

Kansas City Royals Top Catch

ワールドシリーズ制覇が目前にしながらも、試合巧者のサンフランシスコ・ジャイアンツに惜敗したカンザスシティ・ロイヤルズでした。

どちらが勝ってもおかしくない展開だっただけに、ファンが期待するのは2015年に再びポストシーズンに進出し、ワールドシリーズを制覇してくれることになるわけですが、一筋縄ではいかない事情を抱えています。

ロイヤルズが本拠地とするカンザスシティは、人口が49万人余りのマーケット規模が小さい都市で、ロイヤルズの予算には制約が多くあり、チームに必要な選手をひきとめることも容易ではないからです。

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カンザスシティ・ロイヤルズの2015年の年俸総額と年俸調停の影響

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2014年のロイヤルズの年俸総額は9,099万4,500ドルでMLB全体で18位の規模でしたが、この金額がロイヤルズの過去最高の年俸総額で、この金額を数年は続けることができないとされています。

そのロイヤルズで、2015年にすでに契約が確定している選手の、来季の年齢と年俸は以下のとおりとなっています。

  1. アレックス・ゴードン(31歳・LF) $12,500,000
  2. ジェレミー・ガスリー(36歳・SP) $9,000,000
  3. ジェイソン・バルガス(32歳・SP) $8,500,000
  4. オマー・インファンテ(33歳・2B) $7,500,000
  5. ウェイド・デービス(29歳・RP) $7,000,000
  6. アルシデス・エスコバー(28歳・SS) $3,000,000
  7. サルバドール・ペレス(25歳・C) $1,750,000

この契約が確定している7人の年俸総額は4925万ドルとなっています。ただ、ここに年俸調停権を持ち、年俸が上昇することが必至のプレーヤーの金額が加わります。

それらの選手の2014年の年俸は以下のとおりとなっています。

  1. グレッグ・ホランド(29歳・RP) $4,675,000
  2. エリック・ホズマー(25歳・1B) $3,600,000
  3. アーロン・クロウ(28歳・RP) $1,475,000
  4. ティム・コリンズ(25歳・RP) $1,362,500
  5. マイク・ムスタカス(26歳・3B) $549,000
  6. ロレンゾ・ケイン(29歳・CF) $546,000
  7. ジャロッド・ダイソン(30歳・CF) $530,000
  8. ダニー・ダフィー(26歳・RP) $526,000
  9. ケルビン・ヘレーラ(25歳・RP) $522,250

このうちホランド、オズマー、コリンズの3人は調停権2年目で、それ以外は1年目となります。

これらの選手で大きく年俸が上昇することが予想されるのがグレッグ・ホランドとエリック・ホズマーです。

ホランドは700万ドルから800万ドルに、ホズマーは600万ドルから650万ドルに上昇することが予想されています。

さらにはマイク・ムスタカス、ロレンゾ・ケイン、ティム・コリンズ、アーロン・クロウが250万ドル程度に、ジャロッド・ダイソン、ダニー・ダーフィー、ケルビン・ヘレイラは200万ドル程度になると予想されます。

これらの年俸調停権を有する選手の想定される年俸を合計すると、およそ3000万ドル前後になることが予想され、先ほどの確定している年俸4925万ドルと合計すると、8000万ドルに到達することになります。

そうなると「補強の予算はないのではないか?」とも考えられるのですが、来季の年俸総額を増やすことができる可能性もある状況です。

2014年は優勝争いもで盛り上がったため、観客動員が昨年の175万0,754人から195万6,482と20万人超も増加しましたし、プレーオフ進出での収入増があったため、年俸総額を1億ドル程度までは増やせるのではないかとの予想もあります。

ただ、継続的な経営の健全性を考えると、オーナー側がそれを許すかは定かではありません。

どちらにしてもロイヤルズは実際に補強に動かせるであろう費用は、トレードなどで年俸が減らない限り、1000万ドルから2000万ドル程度となるため、大きな余裕はないと考えられます。

FA流出の主力選手を引き留めることも容易ではない予算

続いて、2014年シーズンオフにFAとなったロイヤルズの選手は以下のとおりとなっています。

  • ジェームズ・シールズ
  • ビリー・バトラー
  • 青木宣親
  • ジェイソン・フレイザー
  • スコット・ダウンズ
  • ルーク・ホッチェバー
  • ジョシュ・ウィリンガム
  • ラウル・イバネス

ジェームズ・シールズはロイヤルズが引き止めの交渉を行う意向があるものの、レッドソックス、ヤンキース、カブスなど資金力があるチームが参戦し、年平均1800-2000万ドルは必要なため、実現性は極めて低いと考えられます。

また、ロイヤルズはビリー・バトラーの1年1250万ドルのオプションを破棄しましたが、チームの戦力として考えていないという意図ではありません。

デイトン・ムーアGMは、オプションの金額よりも低い年俸での再契約を希望して、チームオプションを破棄をしたとカンザスシティスターのAndy McCulloughが伝えています。

ただ、ビリー・バトラー自身は、「ナ・リーグで1塁を守ることもできる」と述べるなど、残留に強くこだわっていないため、ロイヤルズが契約の条件面で競り勝てるかは微妙な状況です。

青木宣親に関しても、デイトン・ムーアGMは再契約の希望を示していますが、予算上の制約がある上に、先にあげたように優先べき補強ポイントは先発投手や指名打者にありますので、どこまでのオファーができるかは不透明です。

チームの中心選手がトレードの有力候補と予想されるシーズンオフに

このように年俸総額に制限があるチームのため、FA市場で大きく動くというよりも、トレードをフルに活用する方法を選択する可能性が高い状況です。

メディアによってトレード候補として名前があげられているのは以下の選手です。

  • グレッグ・ホランド
  • アレックス・ゴードン
  • エリック・ホズマー
  • マイク・ムスタカス

ワールドシリーズ進出を支えたチームの中心選手の名前が、このオフにトレードに出されることになるのではないかと予想されている状況です。

エリック・ホズマーとマイク・ムスタカスは年俸調停権1年目で、FAとなるのも2017年シーズン終了後と、まだ3年の余裕があるため、実現する可能性は低そうです。

ただ、グレッグ・ホランドとアレックス・ゴードンに関しては、年俸、年齢、FAまでの期間を考えると可能性は否定できません。

グレッグ・ホランドは来季で29歳となりFAまで残り2シーズンです。

アレックス・ゴードンは31歳となり2015年の契約までは確定しているものの、2016年は1250万ドルのプレーヤーオプションで、チームが確実にコントロールできるのは2015年シーズンまでとなっています。

FOXスポーツのライターであるCJ.Nitkowskiは、グレッグ・ホランドは2015年に800万ドル、2016年には1200万ドルに達する可能性があると述べ、ロイヤルズは1イニングだけの投手に、そのような金額を払えるようなチームではないと述べて、トレードに出す時がきていると指摘しています。

また、2016年だと30歳となりますし、FAまで2年を残したこのオフであれば、トレードの相手チームも、質の高いプロスペクトやMLBレベルの選手を交換要員としてくれる可能性が高くメリットが大きくなると予想するメディアもあります。

そして、ニューヨーク・ポストのJoel Shermanはウェイド・デービスの来季の年俸が700万ドルと高いことを指摘し、ロイヤルズは最後の2イニングのためにこれだけの金額を費やせるのか?と疑問を呈しています。

ウェイド・デービスの年俸はレイズ時代に先発投手として結んだ契約のため、金額が高く設定されています。そのためセットアップマンとしての成績は圧倒的ではあるのですが、相場より高い年俸になってしまっていて、経済的な柔軟性を失わせる要因となっています。

そのためこのヘレーラ、デービス、ホランドのブルペン3人のうちから誰か1人、特にグレッグ・ホランドをトレードに出すべきとの声はあり、このオフの注目すべき動きとなりそうです。

アレックス・ゴードンは現在の攻守のパフォーマンスを見れば、2016年の1年1250万ドルのオプション以上の契約を手にできる可能性が高く、破棄することが予想されます。

そのためロイヤルズがトレードに出す決断ができるのは、実際には2015年だけとなりますので、より価値が高まっているこのオフが良いのではとの見方をニューヨーク・デイリーニュースのAndy Matinoは示しています。

これらの2人がトレードの交換要員となれば、年俸総額にも余裕ができるため、FA市場での補強が動きやすくなり、なおかつプロスペクトを獲得することができますので、予算規模に制限があるロイヤルズにとって痛みはありますが、直視すべき選択肢とはなりそうです。

FAかトレードでの先発ローテの補強が必要なロイヤルズ

ジェームズ・シールズがFAとなることで、ロイヤルズはチームの大黒柱を失うことになりますので、先発ローテの再編が重要な課題のロイヤルズです。

本来であれば2012年のドラフト1巡目全体5番目で指名され、トッププロスペクトとして評価されているカイル・ジマーに期待がかかるところですが、MLB昇格が期待された2014年シーズンは故障に悩まされ続け、マイナーでもわずかに4回2/3しか投げることができませんでした。

さらに、後れを取り戻していくために参加していたアリゾナ秋季リーグで再度痛めてしまい、肩の手術を行うに至っため、来季の開幕時に期待するのは酷な状況となってしまいました。

そのため、2015年に再びポストシーズンを狙うのであれば、FA市場かトレードで先発投手を獲得したい状況です。

FA市場での獲得候補として、名前が上がっているのは、2013年に在籍していたアービン・サンタナです。ロイヤルズでの実績もあり、年俸もハイエンドのFA投手よりはリーズナブルなため、有力な候補です。

ただ、アービン・サンタナがブレーブスからクオリファイングオファーを受けた場合には、ドラフト指名権の問題が発生します。選手育成が命綱のロイヤルズにとって失いたくない1巡目指名を放棄することは大きな障壁となり、手を伸ばすことができなくなりそうです。

とちらにしても、FAか、トレードでの先発投手などの補強は避けて通ることができないと予想され、特にトレードで動く場合には痛みが伴うこともありそうです。

予算に制限のあるチームのため、巧みなロースターの編成は不可欠で、デイトン・ムーアGMは、ポストシーズン進出の喜びもつかの間に、頭をフル回転させる日々を送ることになりそうです。