プロスペクトの離脱でロイヤルズが苦境に・・・トレード市場で売り手側となる可能性も

青木宣親の所属するカンザスシティ・ロイヤルズは調子が今一歩の状態が続いています。

50試合で24勝26敗の借金2という状態で、地区首位のデトロイト・タイガースを脅かすような力を発揮することができていません。

2013年に防御率がリーグ1位となった投手力があり、青木宣親やオマー・インファンテを獲得するなどの攻撃面での補強も評価され、今シーズンの飛躍が期待されていました。

しかし、打線は思ったように機能せずアンダーパフォーマンスが続き、チーム全体は低迷とまではいかないまでも、期待されていた内容からは、程遠い状態が続いています。

その調子がなかなか上がらないロイヤルズに追い打ちをかけるような事態が発生しました。

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将来のエース候補に球速が15キロも落ちる異常が発生

先発投手でありながら100マイル(160キロ)を連発し、注目を集めていたカンザスシティ・ロイヤルズのヨーダノ・ベンチュラですが、5月26日のアストロズ戦で肘の問題が発生してしまいました。

打線が弱いアストロズを相手に2回2/3で7安打・3四球の5失点と打ち込まれただけでなく、ファーストボールが最速で91マイル(146.5キロ)しか出ませんでした。

そして、その降板後には肘に痛みがあることが判明したためMRI検査を受けたところ、肘の靭帯には損傷がなかったようで、デイトン・ムーアGMは先発を1回飛ばすだけですむだろうとの見通しを語っています。

ただ、靭帯に損傷はなかったものの、球速の落ち方が急激だったため、どこまですぐに回復できるかは不透明で、今後も不安材料を抱えることにはなりそうです。

4月終了時点では5試合30.0回で防御率1.50/WHIP1.07と素晴らしい投球を続けていたのですが、5月に入って失点が増えてきていましたので、何らかの異常が5月のどこかで発生し始めていた可能性もありそうです。

No.2プロスペクトに続くNo.1プロスペクトも見込みが立たない状況に

またシーズン途中にも昇格することが期待され、ヨーダノ・ベンチュラ以上の評価を受けているトッププロスペクトのカイル・ジマーにも問題が発生しています。

カイル・ジマーは2012年のドラフト1巡目(全体5位)でプロ入りし、2014年のMLB.comのプロスペクトランキングで全体で21位、ロイヤルズでは1位の評価を受けていました。

カイル・ジマーもヨーダノ・ベンチュラと同様に100マイル(160キロ)を超えるファーストボールを持ち、それに加えて縦のカーブが高い評価を受けていました。

しかし、昨年の8月に肩に問題が発生し、今年に入ってからも慎重なステップが踏まれ、マイナーリーグでも登板せずに、エクステンデッド・スプリング・トレーニングで調整を続けていました。

ロイヤルズは将来のエース候補を故障から守るために、2014年は150イニング程度に登板を制限して、シーズン終盤のプレーオフがかかる重要な時期に昇格させて、戦力とする予定にしていました。

しかし、万全を期していたにもかかわらず、昨年に痛めた肩ではないものの、広背筋を痛めてしまい、6週から8週ほどボールが投げられない状態となってしまいました。

そのため投球を再開するのが7月後半から8月にずれ込むことになり、9月にも間に合うかどうかという微妙な情勢となり、チーム浮上の起爆剤としても期待しにくくなっています。

また先発ローテ投手であるベテランのブルース・チェンも腰痛でDL入りし、復帰のメドがいまだ立っていない状態のため、先発ローテのやりくりが難しくなりつつあります。

昨年は投手陣は安定していて、チーム防御率はリーグ1位となる3.45でしたが、得点力が乏しく(リーグ11位)、ワイルドカードにも滑りこむことができませんでした。

そのテコ入れとして青木やインファンテを獲得したのですが、今シーズンのチーム総得点194はヒューストン・アストロズと並んでリーグ最下位です。

その期待はずれの打線に加えて、頼みの綱とも言える投手陣が計算できない状態となっていますので、ロイヤルズは苦しい状況に追い込まれつつあります。

今後の成績次第ではトレード市場の売り手側に

では「足りない選手を補強」とは動くことができないのがロイヤルズの苦しいところで、すでに年俸総額はリミットを超えていて、年俸の負担が増える補強はできないと伝えられています。

本来ならば選手をトレードに出して、年俸総額を落としたい状態のロイヤルズのため、このまま調子が上がらず、プレーオフが見込めなくなった場合には、トレード市場で売り手側にまわらざるをえなくなります。

今シーズン終了後にFAとなるエースのジェームズ・シールズは、年俸が1350万ドルとチームで一番高く、チームの年俸総額(約9100万ドル)の15%弱を占めています。

この9100万ドルはチームの歴史でも最も大きい年俸総額と伝えられ、すでに上限を超えていると見られていますが、今シーズンはチャンスと見てこの規模を維持し、勝負に出ていました。

しかし、プレーオフ進出が難しいとなった場合には、少しでも早い段階で、好ましくない経済状態を脱する必要があります。

ジェームズ・シールズをトレードに出せば、年俸総額も減らすことができ、それなりのプロスペクトも獲得できますので、チーム事情にも合致します。

また青木宣親も今シーズン終了後にはFAとなり、年俸の約192万ドルもチーム内では11番目となる金額のため、交換要員となる可能性も否定できません。

ロイヤルズがこのままの戦力を維持してプレーオフに挑戦し続けるのか?それともトレード市場の売り手側にまわるのか?ここから1ヶ月半が勝負どころとなりそうです。