レッドソックスの年俸総額と今後に与える影響は?地元メディアが現状を分析

Boston Redsox Top Catch

ボストン・レッドソックスは2017年にぜいたく税を回避したことで、2015年からの2年連続で超過していたことによる税率をリセットすることができました。

そのためシーズンオフ当初には、補強のために多くの資金を使うことにオーナーもゴーサインを出していました。

参考記事:レッドソックスが「ぜいたく税を回避」税率リセットで補強資金は潤沢に

しかし、こういった補強に関する予算や方針は、FAやトレード市場の相場、そしてライバル球団の動向に応じて、幾たびか見直され修正されていくことになります。

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レッドソックスの年俸総額と新労使協定の影響

レッドソックスはシーズンオフ当初に示していた姿勢とは異なり、ミッチ・モアランドと2年1300万ドルで再契約するのが目立つ動きで、J.D.マルティネスにも1億ドル程度しか提示していないとも報じられています。

このようなレッドソックスのシーズンオフの動きについて、年俸総額、ぜいたく税の観点からボストン・グローブのアレックス・スピアー氏が分析しています。

レッドソックスの2018年開幕時の年俸総額についてスピアー氏は以下のようにまとめています。


  • デビッド・プライス、ハンリー・ラミレス、クレイグ・キンブレル、リック・ポーセロ、ダスティン・ペドロイア、クリス・セール、ミッチ・モアランド、そしてパブロ・サンドバルの残契約などにより1億3500万ドル。
  • 年俸調停の13選手の年俸の合計が4900万ドル弱。
  • 年俸調停前の選手の年俸とMLBの保険の支払いなどを含めると、年俸総額は2億400万ドルとなり、ぜいたく税のラインである1億9700万ドルを超過していて、球団史上最高額を更新する状態。
  • 優勝を争うことを考えるとシーズン中の補強のために1000万ドルは見積もる必要があるため、シーズン終了時点の年俸総額は少なくとも2億1400万ドルを見積もる必要がある。


ここに絡んでくるのが新しい労使協定によって定められたぜいたく税のルールです。


  • 1回目の基準額超過は超過分の20%(2年連続は30%、3年以降は50%)
  • 基準額の超過額が2000万ドルから4000万ドルの間は、12%の税率が上乗せされ32%に上昇
  • 基準額を4000万ドル超過すると、1年目は42.5%の税率が上乗せされて74.5%に上昇。2年目以降は45%が上乗せされ75%に上昇。
  • 基準額を4000万ドル超過すると、翌年の最上位のドラフト指名権の順番が10番後ろに

以前のドジャースがしていたような2億7000万ドルから2億9000万ドルといったような年俸総額にしてしまうと、超過分の75%を支払う上に、ドラフト指名権の順位が落とされることになります。

ドジャースのように勝率が高いチームのドラフト指名権は1巡目でも遅くなりますので、4000万ドルの超過は、実質1巡目指名権を失うのと等しくなります。

2年連続で地区優勝を果たしているレッドソックスも、同様の問題に直面することになります。ファームの選手層が薄くなっていますので、1巡目指名権は大きな価値があるため、基準額を4000万ドル超過すること、2018年であれば2億3700万ドルを年俸総額が越えてしまうことは避けたい状態となっています。

しかし、すでに年俸総額は2億400万ドルに達しているため、スコット・ボラス氏が要求するような年平均3000万ドルの年俸を約束してしまうと、一気に2億3700万ドルを超過してしまいます。

仮に金額を抑えて、平均年俸2200万ドル程度の契約にしても、年俸総額は2億3600万ドルとなり、1億最も重いペナルティを課される直前となってしまうことをボストン・グローブのアレックス・スピアー氏は指摘しています。

これらの要素を踏まえて検討すると、現在、J.D.マルティネスに提示しているとされる5年1億ドル程度から金額を上積みするのは難しい状態にあると考えられます。

レッドソックスのファンの間には3Aで好成績を残しているルスネイ・カスティーヨをメジャーのロースターに戻せば、打線が強化できるのではないかとの声もあります。

ルスネイ・カスティーヨは2017年に3Aで87試合に出場し打率.314/出塁率.350/長打率.507/OPS.857、15本塁打という成績を残しています。そのため期待する声もあるにはあるのですが、40人枠に戻してしまうと、7年7250万ドルの平均年俸がぜいたく税の対象となってしまうという問題が生じてしまいます。

前任のベン・チェリントンがハンリー・ラミレス、パブロ・サンドバル、ルスネイ・カスティーヨといったコストパフォーマンスの悪い契約を残しました。リック・ポーセロは2016年は素晴らしかったものの、2015年と2017年は大きな期待はずれでした。

そこにデーブ・ドンブロウスキー社長が7年2億1700万ドルを投じることを決断したデビッド・プライスが、レッドソックスの2年間ではかつてのような姿を見せることはできていません。

確定している契約が2019年は1億ドル程度、2020年は6400万ドルになっているのは救いではありますが、様々な要素が絡み合った結果、2018年に関しては予算の柔軟性をすでに失っている現状のようです。

J.D.マルティネスへの条件提示を上積みするのは難しいと考えられます。代理人であるスコット・ボラス氏とダイヤモンドバックスの交渉が頓挫しないかぎり、レッドソックスが競り勝つのは難しいのかもしれません。

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