ファレル監督解雇では解決できないレッドソックスの問題とは?地元メディアが指摘する来季の課題

Boston Redsox Top Catch

ボストン・レッドソックスは地区2連覇を果たしたものの、2年連続でポストシーズンのファーストラウンドで敗退することになりました。

ワールドシリーズ制覇を目標としているチームであることを考えると満足できない結果ではありますが、悪くない成績を残していることも事実です。

しかし、ファレル監督は契約を1年残して解雇されました。

スポンサードリンク

もともと2017年までの契約で、2018年はレッドソックス側に選択権があるオプションがついていました。そのオプションを2016年シーズン終了後にレッドソックスが行使したことにより、2018年まで契約が延長されていました。

このオプションそのものは2017年シーズン終了後から10日以内にレッドソックスが判断することになっていたのですが、それを前倒しして2018年までの契約を確定させたことになります。
その判断を覆しての解雇となりますので、大胆な動きではあったと考えられます。

ファレル監督の采配、リーダーシップに関してはファンからも疑問の声が多くあり、#FireFarrellのハッシュタグで解雇を求めるムーブメントが起こるに至っていました。

その声に耳を傾けたのかどうかはわかりません。
が、以前からクラブハウスでのリーダーシップに疑問の声があったの事実で、デビッド・オルティーズが抜けたことによって、問題が顕著になってしまった面があります。
大きな精神的支柱だったデビッド・オルティーズを失った結果、クラブハウスはリーダーが不在となり、その後を継ぐことが期待されていた投打のベテラン2人が役割を果たせなかったことがレッドソックスが波に乗り切れない原因の一つとなりました。

そのことについてESPNのスコット・ラウバー氏が記事にしています。

ラウバー氏はファレル監督が解雇されたことで、ファンはスッキリしたかもしれないが、このことでクラブハウスの問題が解決されることにはならないと、その矛先をチーム編成を行ったデーブ・ドンブロウスキー社長に向けています。

2年連続で2億ドル近い投資をしてもらいないがら、ポストシーズンの早い段階で敗退しているので、ファレル監督にも責任の一端があることは否定できません。

ただ、監督を変えることでは解決しないが問題があるとラウバー氏は述べて、ダスティン・ペドロイアとデビッド・プライスという2人のベテランがクラブハウスをまとめることができず、リーダーシップが不在となったことを指摘しています。

It was assumed Pedroia would take the torch from retired David Ortiz and lead the Red Sox into the post-Papi era. But the veteran second baseman has never been comfortable in that role. This season, he proved he’s ill-suited for it, too.
In April, Orioles star Manny Machado slid hard into Pedroia, causing him to reinjure his surgically repaired knee. During the next few days, Red Sox pitchers failed in multiple attempts at retaliation. When reliever Matt Barnes threw behind Machado’s head, Pedroia yelled out to Machado, “It’s not me, it’s them.”

「ダスティン・ペドロイアはデビッド・オルティーズの後を継いで、チームのリーダーとなる存在として期待されましたが、その役割をこなすことができず、それに適していないことを証明してしまった」とラウバー氏は辛辣に非難しています。

その象徴的な出来事が4月に起こった死球による報復の騒動の際におきたものでした。
マニー・マチャドがセカンドにスライディングした際に、ペドロイアは手術を受けた膝を痛めることになりました。
このことを受けて、それから数日、レッドソックスの投手は報復としてマニー・マチャドを狙い続けました。が、なかなか成功しませんでした。

そしてマット・バーンズがマニー・マチャドの頭の後ろにボールを投げた時に、その問題が起こりました。その時にペドロイアがマチャドに「オレじゃない、彼らがやっているだ」と叫んだと伝えられています。

賛否がありますが、味方の投手がペドロイアのために報復行為に及んでいました。しかし、その味方を突き放すような言葉をペドロイアが吐いてしまったことになりますので、当然のことながらダスティン・ペドロイアのリーダーとしての求心力は低下することになります。

さらに問題は6月のデビッド・プライスのトラブルにより深刻化します。

スポンサーリンク

同じ記事からの引用です。

Pedroia ended a postgame interview in May by saying, “Can I go home now?” He didn’t do anything to deter Price from ambushing Eckersley in June.
(中略)
Actually, it was Price who stepped into the leadership void. But the $217 million lefty’s idea of unifying the team was to attack the media. Price became the Red Sox’s resident ombudsman, taking exception to even the most innocuous criticism.

Dennis Eckersleyというブロードキャスターが、エデュアルド・ロドリゲスがマイナーのリハビリ登板で苦しんでいることを指摘したことにデビッド・プライスがキレてしまい、侮辱的な言動を行ってしまいました。
なじるような指摘ではなく、単に事実を述べただけのものだったのですが、それに過剰に反応してしまったプライスで、この態度はプロフェッショナルではないとボストンメディアからも集中砲火を浴びることになりました。

プライスはメディアを攻撃するという方向に選手をまとめることにはなったが、クラブハウスにネガティブな影響をあたえることになったと、ラウバー氏はそのリーダーシップの問題を指摘しています。

さらに状況を悪くしてしまったのは、デビッド・プライスをダスティン・ペドロイアがいさめることなく流してしまったことです。その結果、レッドソックスの「クラブハウスでのリーダーシップ不在」は色濃くなり、雰囲気はネガティブなものになってしまったようです。

レッドソックスにはムーキー・ベッツ、ザンダー・ボガーツといった若いコアの選手が育っていますが、25歳という年齢や、今季の成績がイマイチだったこともあり、リーダーシップをとるまでには至りませんでした。
ただ、これらの選手にそのような期待をかけるようなロースターにしてしまったデーブ・ドンブロウスキー社長にも責任があるとラウバー氏は指摘します。

The New York Yankees and Houston Astros reached the postseason because of a similar nucleus of young players. But both teams also prioritized bringing in high-character, veteran position players to act as steady hands during losing streaks, police the clubhouse whenever necessary and help their manager maintain a pulse of the team.
(中略)
Farrell bears some blame for not being able to bring out that quality in enough players. But he also didn’t put the roster together. That was on Dombrowski, and it will be Dombrowski’s job to provide the next manager – Jason Varitek? Alex Cora? Brad Ausmus? – with a better clubhouse mix

ヤンキースとアストロズはともに若い選手が主力として活躍したことが、躍進の原動力となっているのですが、それをサポートするベテランを周りに固めています。そのことにより連敗が続いても、クラブハウスの雰囲気が悪いものとはならず、監督が采配をふるいやすい状況を作り出していました。

ヤンキースは、カージナルス時代にポストシーズンの経験があり、リーダーシップに優れるマット・ホリデー、そしてトッド・フレイジャー、チェイス・ヘッドリー、ブレット・ガードナーらのベテランがアーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、グレッグ・バードの周りを固めていますし、投手陣ではCCサバシアが若い投手陣をサポートしながらまとめています。

アストロズはリーダーシップに定評のあるカルロス・ベルトランとブライアン・マッキャンをオフに加えて、ジョシュ・レディックらとともにカルロス・コレア、アレックス・ブレグマン、ジョージ・スプリンガーらの周りを固めています。

アストロスは2015年に躍進しましたが、2016年に若い選手に頼りすぎた結果、脆さが出てしまい結果を残せませんでした。その失敗を活かし、選手としての能力はもちろんのこと、クラブハウスでリーダーになれる選手を優先的に獲得する方針で動き、そのことにより成功しています。

レッドソックスにもミッチ・モアランド、クリス・ヤングといったベテラン選手がいましたが、昨年のコアプレイヤーが多くの残っていたこともあり、クラブハウスでリーダシップをとるには至りませんでした。

選手の能力を最大限に引き出せなかった責任がファレル監督にあるのものの、彼が作り上げたロースターではなく、デーブ・ドンブロウスキー社長が作り上げたものです。

すでに新監督の有力候補の名前があがっているものの、どの人物がなるにしても、良い雰囲気のクラブハウスを作り上げる責任がデーブ・ドンブロウスキー社長にあるとラウバー氏は述べて記事を結んでいます。

デビッド・オルティーズが抜けたことによるリーダーシップの問題は早い段階で懸念されていました。


参考記事:デビッド・オルティスが埋め続けていた溝とは?レッドソックスの新リーダーに課せられる課題


戦力的には中軸を打てる打者が補強ポイントとなっているレッドソックスですが、クラブハウスに一体感をもたらすリーダーシップあふれる選手の獲得ということも非常に重要な補強ポイントとなるのかもしれません。

スポンサードリンク

よく読まれています

    

このページの先頭へ