レッドソックスがトレードでリック・ポーセロとFAのジャスティン・マスターソンを獲得

Boston Redsox Top Catch

先発ローテーションの再編が急務の課題であるレッドソックスが、ウェイド・マイリーの獲得に続いて、先発投手の補強に成功しました。

レッドソックスは、ヨエニス・セスペデス、アレックス・ウィルソン、マイナーリーガー1人を交換要員として、デトロイト・タイガースからリック・ポーセロをトレードで獲得し、FAとなっていたジャスティン・マスターソンと1年950万ドルで合意したと複数のアメリカメディアが報じています。

この2日間でレッドソックスは先発投手3人を確保したことになります。

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リック・ポーセロとジャスティン・マスターソンの成績と特徴

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リック・ポーセロは2015年シーズン終了後にFAとなるため、レッドソックスは1年間だけコントロールができることになります。

そして2015年は年俸調停最終年で1200万ドル前後に上昇すると予想されています。

そのリック・ポーセロの年度別成績は以下の表のとおりとなっています。

Rick Porcello Stats 2014

2009年には防御率3.96/14勝9敗/奪三振89/WHIP1.34と、防御率3点台を記録しているものの、その後は防御率4点台が続いていました。

しかし、2014年は32試合204.2回で防御率3.43/15勝13敗/奪三振129/WHIP1.23と、防御率、WHIP、勝利数でキャリアハイを記録しています。

防御率4点台が続いていた2009年から2013年の期間ですが、FIP(味方の守備などの要素を排除して投手自身の能力を測る指標の1つ)は、防御率よりも良いため、味方の守備範囲の狭さなどに足を引っ張られていたと考えられます。

リック・ポーセロはキャリア全体でもG/F(ゴロ/フライ)が1.16と、ゴロの割合が多いグラウンドボールピッチャーで、さらに奪三振率は5.49と低いため、味方の守備力に影響されやすい投手です。

続いてジャスティン・マスターソンの年度別成績は以下のとおりとなっています。

Justin Masterson Stats 2014

レッドソックス時代は先発とリリーフを兼任していましたが、インディアンス移籍後は先発投手専任となっています。

2011年には216.0回で防御率3.21/12勝10敗/奪三振158/WHIP1.28、2013年には193.0回で防御率3.45/14勝10敗/奪三振195/WHIP1.20と良い数字を残しています。

しかし、2010年は防御率4.70/6勝13敗/WHIP1.50、2012年は防御率4.93/11勝15敗/WHIP1.45、2014年は防御率5.88/7勝9敗/WHIP1.63と成績を落としていて、隔年でしか活躍できず、やや安定感を欠くところがあります。

インディアンスは、マスターソンの投球フォームのメカニックに問題があることとと、2014年のスプリングトレーニングで球速が低下しているのを確認したため、契約延長をするのを控えていました。

カージナルスはコーチングスタッフが優秀なため、再生できると踏んで獲得したものの、故障の影響もあり、それもうまくいきませんでした。

今回の1年契約ではレッドソックスがワークアウトのプログラムを用意しているため、そのプログラムがうまく機能することが、復活に向けての重要なポイントとなりそうです。

ジャスティン・マスターソンもリック・ポーセロと同様に、グラウンドボールピッチャーで、キャリア全体ではG/F(ゴロ/フライ)1.39と高く、特に2014年は1.51とゴロが非常に多くなっています。

そしてマスターソンもポーセロよりは奪三振がとれる投手ではあるものの、キャリア全体で7.53となっていますので、同様に味方の守備力の影響を受けやすい投手です。

レッドソックスの先発ローテはグラウンドボールピッチャーが揃うことに

レッドソックスはこの2日間のトレードとFAでの獲得で、先発ローテは、リック・ポーセロ、ウェイド・マイリー、クレイ・バックホルツ、ジョー・ケリー、ジャスティン・マスターソンという5人に、バックアップとしてアンソニー・ラナウドなどの若い投手が控える布陣となりました。

リック・ポーセロとジャスティン・マスターソンがグラウンドボールピッチャーであることは上記で書いたとおりなのですが、バックホルツ以外の2人も同様にグラウンドボールピッチャーです。

ジョー・ケリーはG/Fがキャリア全体で1.17、2014年は1.28と高く、奪三振率はキャリア全体が6.05、2014年が6.17と多い割合ではありません。

それはウェイド・マイリーも同様で、G/Fはキャリア全体では1.02とさほどゴロの割合が高くないのですが、2013年は1.19、2014年は1.11と増えつつあります。

そして奪三振率に関しては2014年は8.18とやや高くなったものの、キャリア全体では7.03と、あまり高い方ではありません。

フェンウェイ・パークのレフトは94.5mと狭い上に、グリーンモンスターがあるためフライが長打になりやすく、92.0mと狭いライトは本塁打が出やすいため、フライボールピッチャーには不利な球場です。

今回の一連の補強で獲得したようなグラウンドボールピッチャーを揃えることは、、フェンウェイ・パークでは長打を浴びる確率が下がるため有効です。ただ、味方の守備、特に内野が不安定な場合には、それが仇となります。

その点では、サードにはパブロ・サンドバルを獲得していますし、セカンドにはメジャー屈指の守備力を持つダスティン・ペドロイア、ファーストのマイク・ナポリも守備は良い部類で、安定した守備は見込めます。そのため唯一懸念されるのはショートのイグザンダー・ボガーツくらいでしょうか。

ゴロの多い投手を揃えているため、遊撃手としてはメジャーでも下のグループに属していたハンリー・ラミレスをショートに起用することは大きなギャンブルとなります。イグザンダー・ボガーツが評価されていた才能を磨いていくことは重要なポイントとなりそうです。

とりあえずは先発ローテがある程度は見えてくるようになったレッドソックスですが、残念ながらエースらしいエースが存在しません。

リック・ポーセロ、クレイ・バックホルツ、ジョー・ケリー、ウェイド・マイリーはフロントスターターとはいえず、先発3-4番手で活きるタイプで、ジャスティン・マスターソンも蓋を開けてみないとわかりません。

2014年のオリオールズのように打線に得点力があり、ブルペンの安定した力で、ミドルレベルの先発ローテを支えるという方法もあるにはあります。

しかし、リック・ポーセロのトレードでアレックス・ウィルソンを出し、エドワード・ムヒカは不安定なため、上原浩治や田澤純一は残っているものの、ブルペンは現時点では層が厚いとは言えません。

レッドソックスは、若い投手をいきなり先発ローテでデビューさせるのではなく、ブルペンで起用してメジャーにアジャストさせていく方針にシフトしつつありますので、ブランドン・ワークマン、アンソニー・ラナウド、マット・バーンズらを、リリーフとして起用するのかもしれませんが、いずれにしても未知数ではあります。

レッドソックスの次の焦点は?

現時点のFA市場ではトップクラスの先発投手は、ジョン・レスター、アービン・サンタナ、フランシスコ・リリアーノが消え、残っているのはマックス・シャーザー、ジェームズ・シールズらです。

マックス・シャーザーには現時点であまり関心がないようで、ジェームズ・シールズの代理人は接触して、交渉を行っていることがウィンター・ミーティングで確認されていますが、多くの球団がコンタクトしていて、先行きは不透明です。

トレードでフィリーズのコール・ハメルズを獲得するという道も残っていますし、外野手はセスペデスがいなくなったものの、まだ多く残っていますので、様々なオプションがあります。

レッドソックスが正真正銘のNo.1スターターを確保できるか、そしてブルペンの層を厚くできるかが、次の焦点となりそうです。