レッドソックスが「エリック・ホズマーよりもJ.D.マルティネスを優先する」と考えられる理由とは?

Boston Redsox Top Catch

ボストン・レッドソックスは地区2連覇を果たしたものの、デビッド・オルティーズが引退したことの影響は大きく、得点力不足に悩まされました。

ストロイド時代を思わせるような本塁打量産のシーズンとなった2017年でしたが、打者有利のフェンウェイパークを本拠地とするレッドソックスの本塁打数168は両リーグ27位に沈みました。

チームの本塁打トップはムーキー・ベッツの24本塁打となったのですが、25本塁打以上を打った選手がいない球団はレッドソックス、フィリーズ、ジャイアンツの3球団しかありません。

そのためシーズン終了後にデーブ・ドンブロウスキー社長は中軸を打てる野手の補強に動くことを示唆しています。

以下はボストン・グローブのアレックス・スピアー氏の記事からの引用です。

“We would like to add some run production to our club and how that ends up happening, we’ll wait and we’ll see what takes place. We do want to score more runs,” said president of baseball operations Dave Dombrowski. “Hopefully we’ll get another bat that will help us do that and we’ll see where that takes us. We’re going to try to increase our offensive production.”

トレード、FA、内部からの昇格などの具体的な方法論については言及を避けているものの「得点力を上げる必要がある」とし、「得点力を増すことできる野手を獲得する必要がある」と述べています。

その候補として様々な名前が上がっているのですが、ボストン・グローブのニック・カファード氏やFanRag Sportsのジョン・ヘイマン氏はミッチ・モアランドがFAとなりポジションが空くファーストを守れるエリック・ホズマーらの獲得に動く可能性があると予想しています。

その一方で、多くのメディアがデーブ・ドンブロウスキー社長がタイガース時代から良く知るJ.D.マルティネスの獲得に動くのではないかとの予想もすくなくありません。

そのような情報が飛び交う中、ボストン・グローブのアレックス・スピアー氏は、複数のMLBの選手評価担当者たちがエリック・ホズマーよりもJ.D.マルティネスとの契約を優先するだろうと予想していることを伝えています。

以下は同じ記事からの引用です。

Because he was traded mid-year, Martinez cannot receive a qualifying offer from Arizona, and thus will cost “just” money (to be sure, a lot of money) rather than negatively impacting draft pick position for a team that needs to refill its farm system. His offensive track record as a true slugger is more consistent than Hosmer’s. He is as good a hitter against lefties as there is in baseball, potentially addressing a Red Sox lineup deficiency.

選手評価担当者たちがレッドソックスがJ.D.マルティネスの獲得を優先する理由が列挙されています。それは以下のようなものとなります。


  • シーズン途中で移籍しているためクオリファイング・オファーの対象外となり、獲得してもレッドソックスはドラフト指名権を失わない。ファームの層が以前よりかなり薄くなっている中で、1巡目指名権を失うのは痛手。
  • スラッガーとしての実績はエリック・ホズマーよりもJ.D.マルティネスのほうが上。
  • マルティネスは左投手に強く、レッドソックスの弱点を補える。

エリック・ホズマーはクオリファイング・オファーが提示されることが濃厚で、レッドソックスが獲得した場合にはドラフト指名権を失うことになりますので、現在のファームの状況を考えれば好ましいことではありません。J.D.マルティネスの獲得であれば失うものは金銭だけにとどまりますので、その方がレッドソックスには好都合だろうということです。

2017年のエリック・ホズマーの成績は、打率.318/出塁率.385/長打率.498、本塁打25という数字がいずれもキャリアベストとなっています。投手有利のカウフマン・スタジアムからフェンウェイパークに本拠地が変われば数字が大きく改善される可能性があります。

ただ、スピアー氏はホズマーの数字には懸念される点があると指摘しています。

Moreover, as spectacular as Hosmer’s 2017 season was (.318/.385/.498 with 25 homers), his extreme groundball rate (55.6 percent last year, fourth highest in the majors) and career-high .351 batting average on balls in play (well above a career .316 mark) raises questions about whether his career-best 2017 campaign represented a new baseline or an aberration.

ゴロ比率が55.6%と規定打席に到達した選手の中で4番目に高い数字となっていて、今年のトレンドとなったフライボールレボリューションとは相反する数字です。
ボールに角度をつけたほうが打撃成績が良くなるということがデータで確認されたことが、フライボールレボリューションを後押しすることになったのですが、エリック・ホズマーはゴロ比率が高いにもかかわらすキャリアベストの成績を残したことになります。

気になるのは好成績の要因となるのですが、運に左右されやすいBABIPが平均値よりも飛び抜けて高くなっていることがプラスに作用している可能性をスピアー氏は指摘しています。

BABIPは「ホームランを除いたフェアゾーンに飛んだボールがヒットになった割合」を示すもので、この数字が高いほど打率などの打撃成績が良くなります。しかし、BABIPは運に左右されやすい傾向があり、選手が完全にコントロールすることはできないものと考えられています。

エリック・ホズマーの2017年のBABIPはキャリア平均の.316を大きく上回る.351という数字になっているため、好成績が「運に恵まれた1年だった」可能性があります。そのため、スピアー氏は「2017年の成績がホズマーの新たなベースラインになのか、それとも平均を逸脱した偶然の良い成績なのか、という疑問が残る」と述べています。

J.D.マルティネスは119試合の出場にも関わらずジャンカルロ・スタントン、アーロン・ジャッジに続く両リーグ3位の45本塁打を打ち、打率.303/出塁率.376/長打率.690/OPS1.066とキャリアベストの結果を残しました。
そのJ.D.マルティネスのBABIPは.327という数字で、キャリア平均の.341を下回っていますので、エリック・ホズマーとは逆の状態だったことになります。

そういったデータ上のこともあるため、選手評価担当者たちがJ.D.マルティネスの獲得を優先するのではないかと予想している面もあるようです。

ただ、レッドソックスがどちらの選手を選ぶにしても、ぜいたく税のラインを気にするのであれば、両者ともに予算オーバーになる可能性が高い状況ではあります。獲得に動くとするなら、年俸総額をやりくりする必要があるため、デーブ・ドンブロウスキー社長がクリエティブな解決策を見いだせるか注目されます。

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