レッドソックスのプロスペクト昇格とジョン・レスターの契約への影響

アスレチックスはエースのジャロッド・パーカーがトミー・ジョン手術で今季絶望となったのですが、2014年シーズンが2年目となるソニー・グレイが防御率1.91/4勝1敗/奪三振40/WHIP1.17と活躍しています。

そのソニー・グレイは2011年のドラフト1巡目全体で18番目でアスレチックスに指名されてプロ入りしているのですが、その年のドラフトで19番目はレッドソックスでした。

そのレッドソックスがソニー・グレイを高く評価していて、レッドソックスの一員となる可能性があったことを、地元FM局のWEEI(電子版)が伝えています。

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将来が期待されるプロスペクトが多く控えいるレッドソックス投手陣

その一方で、そのドラフトでレッドソックスが指名したマット・バーンズ(Matt Barnes)もプロスペクトとして高い評価を受けていて、悪い選択ではなかったともしています。

マット・バーンズは2014年のMLB.comによるプロスペクト100では80位にランクされ、レッドソックスの投手の中では、ヘンリー・オーウェンズアレン・ウェブスターに続く評価となっています。

マット・バーンズは昨年3Aに昇格し、今シーズンの開幕も3Aとなりましたが、2014年シーズン途中には、メジャー昇格することが濃厚です。今シーズンは3Aで、また2試合のみの先発ですが、10イニングを投げて防御率1.80/奪三振8/WHIP1.20と上々の滑り出しを見せています。

レッドソックスの現在のトッププロスペクト(全体では28位)はヘンリー・オーウェンズですが、開幕時は2Aで今シーズンは3Aに昇格し、シーズンの最後にMLBで1試合か2試合程度投げるかもしれないという状況で、普通に考えると2015年以降の昇格が見こまれます。

もう一人のアレン・ウェブスター(全体では43位)は、2014年は3Aですでに7試合を投げて39.0回で防御率2.77/WHIP1.31という成績を残し、マット・バーンズとともに、そう遠くない内にメジャーに昇格してくることが予想されます。

これらの2人のどちらかが、不安定なフェリックス・ドゥブロン(防御率5.70/WHIP1.57)に代わる可能性は十分で、結果をしっかりと残した場合には、今シーズン終了後にFAとなるジョン・レスターとの契約にも影響が出てくる可能性があります。

というのも、レッドソックスの首脳陣が、ヤンキースのサバシア(33歳)と黒田博樹(39歳)のパフォーマンスが低下しているのを目にし、長期契約に慎重になっているためで、この内容を著名な評論家であるPeter Gammons氏がツイートしています。

元々、シーズンオフの時には、チーム内にプロスペクトがたくさんいて、それらの投手に枠を与えるために、ジョン・ラッキー、ジェイク・ピービ、ライアン・デンプスターの誰かをトレードに出すべきだとの意見もありましたので、このレッドソックスのプロスペクト2人の動向は、他球団からも注目されています。

しかし、Peter Gammons氏はTwitterで、レスターと契約をしないのは、2015-18年のレッドソックスにとってあまり良いことではないだろう指摘しています。

レスターとの契約延長は優勝できるチームであるためには最優先課題ではないか?

レッドソックスの現状は、オフの時に思い描いていた状態とは明らかに異なります。バックホルツとドゥブロンがイマイチで、デンプスターが1年間不在となっています。そしてデンプスターはそのまま引退する可能性もあります。

残るローテ投手では、ジョン・ラッキーが今シーズンの序盤は調子は良いものの今年で35歳、ジェイク・ピービも32歳です。

レッドソックスのジェイク・ピービとの契約は2014年シーズン終了で現在の契約は切れますが、ピービ側が契約更新のオプションを持っています。しかし、それを行使するための条件を満たすことが厳しくなっているため、一旦はFAとなる可能性が高い状況です。

またジョン・ラッキーも2014年で契約が切れるのですが、2015年の契約に関するオプションをレッドソックス側が持っていて、そのオプションの条件は、ジョン・ラッキーが肘の問題で長期離脱した場合に、2015年は最低年俸(50万ドル)で契約できるというものだと伝えられています。

ラッキーは2012年を肘の手術で棒に振っていますので、レッドソックスはそのオプションを行使できるのではないかと予想されます。しかし、肘の故障歴の多い35歳の投手のため、2015年限りの契約と見るのが自然です。

バックホルツはレッドソックス側のオプションも含めると2017年まで拘束できますが、ケガでの離脱が多く、未だに200イニングを投げたことがありませんので、フロントスターターを任せるには不安があります。

これらの状況を考えると、今年30歳ではありますが、長期の離脱もなく安定した成績を残し続けているジョン・レスターをチームにとどめておくことは非常に重要です。

このオフにはポスティングになるであろう前田健太をターゲットにしているとの情報もあるレッドソックスですが、仮に前田健太を獲得しても、レスターを失った場合には、ラッキーを1番手に据える可能性が高くなります。

ジョン・レスターとの長期契約は、年齢によるパフォーマンスの低下のリスクがあるため、費用対効果は悪くなる可能性は確かにあります。だからと言って、レスターを流出させてしまった場合には、短期的には戦力が低下し、低迷する可能性が高くなると予想されるレッドソックスです。

若い有望な選手がいることは素晴らしいことです。しかし、一気にそれらの選手のパフォーマンスに比重をおく布陣にするとチームが不安定になることは、ドリューやエルズベリーの穴を、ボガーツやブラッドリーらが十分に埋めれていない現状からも明らかです。

激戦のア・リーグ東地区で勝ち続けようとするなら、そしてFA市場で慌てて補強するくらいなら、多少年俸総額が膨らんでも、ボストンに残るためなら、FA選手の相場から多少ディスカウントとなっても構わないと述べているジョン・レスターを引き止めることは、やはり最優先の課題ではないでしょうか。