フィリーズのベテラン選手が好調!トレード期限前の補強動向での注目がさらに高まることに

チームを再建モードに移行させることを明言しながらトレードでは、ジミー・ロリンズ、マーロン・バードを放出するにとどまり、コール・ハメルズ、ジョナサン・パベルボン、ライアン・ハワード、チェイス・アトリーらの高額年俸のベテラン選手を動かすことはできませんでした。

それらのベテラン選手をチームに残して開幕を迎えてしまい、さらにチームは19勝28敗と中途半端な状態に陥ってしまったことで、批判や嘲笑を受けることの少なかったフィリーズのルーベン・アマロ・ジュニアGMでした。

トレードについては多くの球団と話し合っていたことは明かしたものの、フィリーズが要求するような内容に応じようとする球団がいなかったため、成立しなかったとされているのですが、ここにきてチームの低迷とは裏腹に主力選手は好調で、トレード市場で優位な立場を築きつづあります。

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ベテラン選手が好調でトレード市場での注目が高まるフィリーズ

現在、フィリーズでトレードの交換要員とされている選手は先に上げたコール・ハメルズ、ジョナサン・パベルボン、ライアン・ハワード、チェイス・アトリーの4人に加えて、1年契約のアーロン・ハラングの5人らが主に名前が各メディアであがっています。

コール・ハメルズ、アーロン・ハラング、ジョナサン・パベルボンの2015年シーズンで47試合を終了した時点での成績は以下の表のとおりとなっています。

Phillies Vetran Pitchers Stats 20150526

コール・ハメルズは10試合66.1回を投げて防御率2.98/5勝3敗/奪三振67/WHIP1.13と開幕当初の不安定な状態を脱しています。元々シーズンが進むに連れて成績を上げていく投手なので、今後さらに数字が良くなる可能性が高いと言えます。

ただ、今季の年俸が2350万ドルで、2016-18年の3年7050万ドルに加えて、2019年に2400万ドルの自動オプションと2000万ドルのチームオプションが設定されていて、破棄する場合には600万ドルの支払いが必要になるため、実質3年7650万ドルが必要になることが金銭面でのネックとなっています。

年齢は高いものの、好調である上に1年契約の500万ドルとリーズナブルなため注目を集めているのがアーロン・ハラングです。10試合66.1回を投げて防御率1.93/4勝4敗/奪三振46/WHIP1.03とハメルズ以上の成績を残しています。昨年も春先に成績が良く、後半にやや落ちてしまったため、同じようなことが起こる懸念はあります。

それでもシーズン途中のトレードでの獲得であれば200-300万ドル程度の負担ですみ、さらに3-4番手を任させられる投手を獲得できることは経済力の乏しいチームにとっては大きな魅力となります。しかも契約は今シーズンで終わりますので、来年以降の編成への影響も少ないこともメリットです。

ジョナサン・パペルボンはチームの勝ち試合が少ないため登板機会は少ないものの18試合18.0回で防御率1.50/11セーブ/奪三振23/WHIP0.89。11回のセーブ機会ですべて成功しているためセーブ成功率100%、奪三振率も11.50と高い数字を記録しています。

パベルボンは今季の年俸が1300万ドルとクローザーにしては高い設定で、さらに来季の契約は「2015年に55試合」登板するか、「2014-2015年の2年間で100試合登板」すれば自動的に1300万ドルで更新される内容となっています。

2014年にすでに66試合に登板していますので、2015年に34試合に登板すれば良いのですが、すでに18試合を投げていますので、獲得するチームは来季の契約分も費用として織り込む必要があるこもネックとなっています。

ライアン・ハワード、チェイス・アトリーの47試合を終了した時点での成績は以下の表のとおりとなっています。

Phillies Vetran Potision Players Stats 20150526

ライアン・ハワードは42試合152打数で打率.270/本塁打10/打点24/出塁率.313/長打率.546/OPS.859と昨年の打率.223/本塁打23/出塁率.310/長打率.380/OPS.690を上回るペースで打っています。

またこのOPS.859はメジャー全体の一塁手としてもトップ10、本塁打は5位となるなど、一塁手の攻撃力に悩むチームにとって魅力的な存在となっています。

ネックは他の選手と同様に高額年俸なのですが、ハワードの今季と来季の年俸がそれぞれ2500万ドル、2017年の2300万ドルはチーム側に選択権があるものの、破棄する場合には1000万ドルを支払う必要があるため、来季以降に最低でも3500万ドル、最高では4800万ドルを準備する必要があることです。

チェイス・アトリーは打率.183/本塁打3/打点21/出塁率.261/長打率.303でOPS.564と酷い数字なのですが、最近の16試合では51打数17安打で打率.333、OPS.904と調子を上げてきたことで、トレード市場で名前があがるようになってきたとフィラデルフィアの地元メディアが伝えています。

チェイス・アトリーは今季の年俸が1500万ドルで、2016年から2018年にかけては前シーズンに500打席に立てば自動的に1500万ドルで更新されるオプションがついている契約です。500打席は130試合程度に出場すれば到達する数字のため、極端なスランプに陥らずに、健康でさえあれば到達できる数字ではあります。

ただ、アトリーは全球団へのトレード拒否権を持っている上にフィリーズに残りたい意向であることも、トレード成立を難しくさせていて、本人の納得するトレード先を見つけることもフィリーズにとって課題となっています。

トレード市場での価値が高まっている今が7月末よりも売り時になる可能性も

ルーベン・アマロGMは、トレードの見返りが相応のものであれば、年俸の負担をすることを明言しています。実際にジミー・ロリンズのトレードでは100万ドル、マーロン・バードでは400万ドルの負担をフィリーズ側がすることで成立させています。

フィリーズがトレードを成立させることができない理由として挙げられるのは、見返りの要求が大きすぎるということだけでなく、交換要員の選手が高齢・高額年俸で、その上に拒否権が設定されていたり、比較的容易に達成できる自動更新のオプションがあったりするなどの契約内容が良くないこともトレード成立の障害となってきました。

しかし、優勝を狙ってシーズンオフに大きな投資をしたチームは、今シーズンの優勝が至上命題となりますので、トレード期限前には出血覚悟で動く可能性があります。

特にブルージェイズのようにエースとクローザーの両方を必要とするようなチームにとって、ハメルズとパベルボンの両方を獲得できることは、大きな戦力アップにつながると予想されます。

ルーベン・アマロGMは地元メディアのインタビューで、トレードに関する多くの話し合いが持たれているが、今すぐに成立するような話はないとも語っています。しかし、7月になれば低迷しているレッズ、ブルワーズといったチームが主力選手を放出し始めることが濃厚のため、6月中にトレードを成立させたほうがフィリーズのトレードでの見返りが大きくなるとも考えられます。

見返りを求めすぎたり、待ちすぎたりするなどして、動くタイミングを間違えてしまうと、優勝争いができないチームにベテラン選手と大型契約だけが残ることになります。ベテラン選手が好調なこのタイミングがフィラデルフィア・フィリーズにとって大きなチャンスの時かもしれません。