パドレスがバド・ブラック監督を解任!トレード期限前の売り手チームへの第一歩となる可能性も

San Diego Padres Top Catch

2014-2015年にかけてのシーズンオフの話題をさらったのがサンディエゴ・パドレスでした。

新しくA.J.プレラーをゼネラルマネジャーに迎え、そのプレラーが次々と大型トレードを成立させました。

マット・ケンプをドジャースから、ジャスティン・アップトンとクレイグ・キンブレルをブレーブスから、ウィル・マイヤーズをレイズから、デレク・ノリスをアスレチックスから、ウィル・ミドルブルックスをレッドソックスから獲得し、さらにはFAでジェームズ・シールズと契約し、一気に優勝を争えるチームと評価されるところまで変貌しました。

外野手に守備力の優れない3人が揃うことなど不安材料はあったものの、期待が高まった状態でシーズン開幕を迎えたものの、32勝33敗と負け越し、地区首位のドジャースとは6ゲーム差、2位のジャイアンツとは2.5ゲーム差、ワイルドカードには4ゲーム差と思わなしくない状態となっていました。

そのパドレスは現地の2015年6月15日に監督のバド・ブラックを解任しました。

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監督の問題か?ロースターのバランスの問題か?

バド・ブラックは監督して、メジャーリーグ関係者からの評価が高く、すぐに監督のポジションを手にすることになるだろうと予想されるなど、今回の期待以下のパフォーマンスに対する責任があるわけではないと擁護する声が、アメリカメディアで目につきます。

ファングラフスのジェフ・サリバン(Jeff Sullivan)はその1人で、期待以下の成績になっているのはバド・ブラックの責任ではない理由をいくつか述べています。

マット・ケンプの攻守にわたる低パフォーマンス、守備面での貢献が高い捕手のトレードでの放出、もしくは外野手の守備力の低下による不安からか投手陣がのパフォーマンスが低下している可能性があることを指摘しています。

メジャーリーグ屈指の投手有利の球場を本拠地としながら、被本塁打が急増していて、ジェームズ・シールズが16本、イアン・ケネディが13本、アンドリュー・キャッシュナーが12本となり、チーム防御率も両リーグ17位となるなど、強みだった投手陣のパフォーマンスが明らかに落ちています。

大型補強を敢行した結果、獲得した選手でスターティングラインナップの大半が固定されるような状況となったため、監督のバド・ブラックに多くの選択肢があったわけではありません。

期待以下の成績の第一の原因は、選手の低パフォーマンスとはなりますが、バランスに欠けたロースターを編成したフロント陣にも責任があるとは言えます。

パドレスがトレード期限前の売り手チームになる可能性も

プレラーGMは優勝をあきらめているわけではなく、自分のスタイルにあった新しい監督にしたかったとの見方もメディアによってはありますが、これまでのシーズン途中での監督交代による結果を見れば、逆効果になる可能性があります。

ファングラフスのジェフ・サリバンによると2005年から2014年の10年間でシーズン途中の監督交代が22回あったそうですが、その交代があったチームの勝敗を合計した勝率は.468にとどまることを指摘しています。

ただ、監督を交代させるチームは大きく低迷していることがほとんどで交代前の平均勝率が.405と低いため、交代後に勝利率は高まるという結果にはなっているとのことです。

しかし、昨年の勝敗を元にすると優勝ラインに到達するためには95勝(67敗)、ワイルドカードには88勝(74敗)程度が必要となりますが、パドレスは優勝のためには63勝34敗(勝率.649)、ワイルドカードには56勝40敗(.583)と高い勝率で勝ち続けることが必要となります。

監督を変えるという決断をしたパドレスですが、元々ロースターのバランスが悪いとするならば、新監督が指揮をしたところで、これだけの勝率を叩き出せるかは不透明だと言わざるをえません。

また、同地区のライバルであるドジャース、ジャイアンツ、ワイルドカードを争うであろうナ・リーグ中地区のパイレーツ、カブスらの状態を考えると、それらのチームより勝率で上回ることも簡単ではありません。

監督を解雇したものの新しい監督が決まるまでは、ベンチコーチを務めていたデイブ・ロバーツを監督代行に一旦は立てるという状態で、どれだけ効果的な人事になるのかも不安を感じさせるものとなっています。

多くのプロスペクトを放出してまでトレードを行った上に、今シーズン終了後にFAとなる主力選手も複数いるため、今シーズンの優勝、最低でもポストシーズンという結果が必要ではあるのですが、やや焦った動きのようにも感じされる監督解任の動きです。

パドレスは今シーズン終了後にはトレードで獲得したジャスティン・アップトン、先発投手のイアン・ケネディ、来シーズン終了後には先発投手のアンドリュー・キャッシュナーという売りどきの選手も抱えています。

監督交代という策により、パドレスの置かれている状態が1ヶ月で大きく好転せず、5割以下にとどまるようであれば、さらに補強に動くよりも、それらの選手をトレードに出すことも重要な動きとなってきます。

特に多くのプロスペクトを放出してきていますので、シーズン中にそれなりの出血をともなうインパクトのある補強を行った場合には、ファームの層が薄くなり、数年先の見通しが暗くなってしまいます。

監督解任から一ヶ月のパドレスのチーム状態次第では、今度は「売り手」として注目を集める可能性がありそうなサンディエゴ・パドレスです。