オリオールズがジェレミー・ヘリクソンを獲得も・・・崩壊状態の先発ローテには焼け石に水?

地区首位には7.5ゲーム差、ワイルドカードには6.5ゲーム差と苦しい状況にあるボルティモア・オリオールズが、驚きの動きを見せました。

トレード期限前には「売り手」としてザック・ブリットン、ブラッド・ブラックらのトップリリーバーと、今季終了後にFAとなるセス・スミスの行く先が注目されていたのですが、最初の動きは「買い手」としてのものでした。

ボルティモア・オリオールズが外野手の金賢洙、2Aの左腕リリーバーのギャレット・クリーバインガー、インターナショナル契約のボーナススロットを代償として、フィリーズからジェレミー・ヘリクソンを獲得しました。

ジェレミー・ヘリクソンはシーズンオフにクオリファイング・オファーを受諾したため、年俸は1720万ドルと安くはありません。

金賢洙は年俸が420万ドルのため、ある程度のバランスをとるために、ジェレミー・ヘリクソンの年俸の一部はフィリーズが負担することになるようです。

先発ローテーションの防御率が5.99と崩壊している状態のオリオールズのため、112回1/3で防御率4.73のジェレミー・ヘリクソンでもグレードアップにはなります。

オリオールズの先発投手の防御率は以下のとおりとなっています。

  1. ディラン・バンディ:119回1/3 – 防御率4.53
  2. ケビン・ゴーズマン:112回 – 防御率5.79
  3. ウェイド・マイリー:104回1/3 – 防御率5.69
  4. ウバルド・ヒメネス:98回2/3 – 防御率6.93
  5. クリス・ティルマン:60回1/3 – 防御率7.01

今季の状態は芳しくないジェレミー・ヘリクソンですが、現在のオリオールズでは「エース級」となります。現時点で、誰が先発ローテから外れるかは明らかになっていませんが、防御率7点前後のヒメネスかティルマンがロングリリーフに回る見通しとなっています。

オリオールズがポストシーズンを目指すためには、先発ローテの立て直しが必要なのですが、現実はディラン・バンディ以外のローテ4枠を入れ替える必要がある状態です。

そのためジェレミー・ヘリクソンの獲得は「焼け石に水」という感が否めません。

この補強に関しては驚きをもってメディアには受け止められていますし、中には「理解しがたい」と表現するものもあります。

ボルティモアの地元メディアの中にも「遅すぎる」、本気でポストシーズンを目指すなら「小規模過ぎる」と疑問の声が上がっています。

マニー・マチャド、アダム・ジョーンズら主力のFAが近づいていることと、メジャーレベルでの先発投手の層が薄いこと、メジャーでもワーストの部類に入るファームの状態ということを、俯瞰してみれば、チーム再建のために主力を売り払う決断をしてもおかしくはありません。

しかし、無駄なあがきのようにも思える補強に動いている理由を、ボルティモアサンのPeter Schmuck氏は以下のように推測しています。

Both Duquette and manager Buck Showalter are under contract through next season, so it was illogical to think that they would embark on a long-range rebuilding program without some commitment from ownership beyond the 2018 season.

野球運営部門のトップであるダン・デュケットと監督のバック・ショーウォルターがともに、2018年シーズン限りで契約が終了することになっています。そのため、2019年以降の契約についてオーナーサイドから保証を受けなければ、長期的な再建モードに移行するというのは非合理的、非論理的なことだとPeter Schmuck氏は述べています。

ピーター・アンジェロス氏がオリオールズのオーナーになってから、トレード期限前に主力選手の放出にゴーサインを出したのは1度限りです。

チームを中長期的に展望したときには、主力選手を高く売って、荒れ野となっているファームを立て直すことが大きな課題となっているのですが、今回のヘリクソン獲得の動きを見ると、オーナーサイドがそのような動きに理解を示していない可能性が高そうです。

ただ、FOXスポーツ/MLBネットワークのケン・ローゼンタール氏は以下のようにツイートしています。

ヘリクソンのトレード獲得を試みつつも、シーズンを乗り切るために先発ローテの補強が必要なので、ザック・ブリットン、ブラッド・ブラックらを放出することも模索するだろうと、ローゼンタール氏はツイートしています。

比較的余裕があるブルペンのベテラン投手を使って、今季だけでなく、来季も見据えて先発ローテを強化しようとしているのかもしれません。しかし、そうであるならばレンタル選手のジェレミー・ヘリクソンを獲得する意図が見えにくいものがあります。

トレード期限前までのオリオールズの次の一手を見なければ、このトレードの真意を汲み取るのは難しそうです。

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