ヤンキースはロバートソンよりもアンドリュー・ミラーか?両者獲得で強固なブルペンを形成の可能性も

New York Yankees Top Catch

2014年シーズンにヤンキースのクローザーを務めたデビッド・ロバートソンは、1年1530万ドルのクオリファイングオファーを出されたものの、拒否してFAとなりました。

そのロバートソンはジョナサン・パペルボンの4年5000万ドルと同等以上の契約を求めているものの、ヤンキースは4年目の契約を敬遠しているようで、話が進展していません。

その中で、ヤンキースはデビッド・ロバートソンよりもアンドリュー・ミラーとの契約に傾いているようだとの報道がなされています。

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ヤンキースがアンドリュー・ミラーに傾いている理由は?

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CBSスポーツのジョン・ヘイマンは、ヤンキースがクローザーを務めてチームでの実績もあるデビッド・ロバートソンよりも、クローザーの経験がないアンドリュー・ミラーを好んでいるのは、単純に経済的な問題だとしています。

デビッド・ロバートソンとアンドリュー・ミラーはともに4年契約に最終的には落ち着くと予想されていますが、デビッド・ロバートソンは1200万ドルから1400万ドルになると見られる一方で、アンドリュー・ミラーは800万ドルから1100万ドルに落ち着くと考えられています。

そのためデビッド・ロバートソンは4年総額で4800万ドル-5600万ドル程度になるのに比較して、アンドリュー・ミラーは3200万ドル-4400万ドル程度になります。

すでに2015年の予定される年俸総額がぜいたく税のラインに到達していると予想されるヤンキースは、獲得する選手の年俸の50%をぜいたく税として支払う必要があると予想されています。(参考記事:来季の契約から予想される年俸総額は?)

*ぜいたく税は1年だけの超過では、年俸総額で超過した部分の17.5%を支払えばよいのですが、2年連続で超過する30%、3年連続で40%、4年以上の連続は50%と上昇していきます。

そのため2000万ドルの年俸の選手を獲得した場合には、実際には3000万ドルを支払うことと同様となります。そのこともあってか、ヤンキースは年俸が安く抑えられるアンドリュー・ミラーを好んでいるようです。

ただ、ヤンキースはどちらか1人ではなく、ロバートソンとミラーの両者を獲得する可能性も残されているようです。

両者を獲得した場合にはロイヤルズ並みの強力なブルペンになる可能性が

CBSスポーツのジョン・ヘイマンは、デビッド・ロバートソンとの再契約は「可能性があるとは言えない」が、ヤンキースはミラーとロバートソンの両者を獲得することを否定していないとも伝えています。

仮にヤンキースがロバートソンとミラーと契約した場合には、デリン・ベタンセスがいるため7-8-9回が強力な布陣となります。

  • アンドリュー・ミラー
    防御率2.02/22HLD/奪三振103/WHIP0.80/奪三振率14.87/被打率.153
  • デリン・ベタンセス
    防御率1.40/22HLD/奪三振135/WHIP0.78/奪三振率13.50/被打率.149
  • デビッド・ロバートソン
    防御率3.08/39SV/奪三振96/WHIP1.06/奪三振率13.43/被打率.192

*奪三振率とは9イニングあたりの奪三振の数です。ミラーは9イニングで14.87個の三振を奪っていることになります。

60イニング以上を投げた投手が140人いるのですが、アンドリュー・ミラーは奪三振率14.87が両リーグトップで、デリン・ベタンセスの13.50はMLB全体で6位、ア・リーグでは4位、デビッド・ロバートソンはMLB全体で7位、ア・リーグでは5位となっています。

アンドリュー・ミラーは、2014年全体でも安定しているのですが、特にオリオールズ移籍後は防御率1.35/WHIP0.60/奪三振率15.30/被打率.119と圧倒的な数字を残しています。

この3人が7回から9回をカバーすることになれば、ポストシーズンで話題となったロイヤルズのケルビン・へレーラ、ウェイド・デービス、グレッグ・ホランドと同等の強力な並びとなります。

レギュラーシーズンとポストシーズンの両方でブルペンの重要性が高まる

ロイヤルズは先発投手に弱さがあったものの、ブルペンの3人が強力なため、ポストシーズンを勝ち進むことができました。

  • ケルビン・へレーラ
    防御率1.41/20HLD/WHIP1.14/奪三振率7.59/被打率.214
  • ウェイド・デービス
    防御率1.00/33HLD/WHIP0.85/奪三振率13.63/被打率.151
  • グレッグ・ホランド
    防御率1.44/46SV/WHIP0.91/奪三振率13.00/被打率.170

またワールドシリーズを制したサンフランシスコ・ジャイアンツも先発投手は層が薄かったのですが、リリーフ陣が安定していましたので、試合を完全に壊さずにすみ、終盤に勝ち越すことで、覇権を手にしています。

オリオールズも同様に先発投手はある程度計算できるものの強力ではありませんでしたが、ブルペンが安定していたため勝ち残りました。

一方で、タイガースやドジャースは先発ローテは強力でしたが、ブルペンが弱いことがディビジョン・シリーズでの敗退につながりましたし、カージナルズがジャイアンツに退けられたのも、ブルペン陣が2013年ほど安定しないことが要因となりました。

このように強力なブルペン陣が、レギュラーシーズンはもちろんのこと、ポストシーズンにおいてもかなり重要であることは明白です。

2014年のヤンキースは84勝78敗と6つの勝ち越しで地区2位となりましたが、打線は得点力が低く、先発投手陣が脆弱だったため、得失点差は-31点(得点633/失点664)で、ブルージェイズの+37点(得点723/失点686)、レイズの-13点(得点612/失点625)を下回ってます。

このヤンキースの得失点差は、ア・リーグでは10番目、MLB全体では20番目と下位に属するものですが、それでも勝ち越すことができたのは、先発投手が試合を壊さなければ、アダム・ウォーレン、デリン・ベタンセス、デビッド・ロバートソンらのブルペン陣によって勝ちを拾えていたためでした。

このように先発投手陣が豪華絢爛でなくても、打線に強力な得点力がなくても、ブルペン陣が安定していれば、勝ち星を積み重ねることができることは、ヤンキースの首脳陣も実際に目の当たりにしていることでもあります。

ブルペンの整備は高額な先発投手や強打者の獲得よりも低コスト

ブルペンを整えることは、先発投手を揃えるという補強よりもコスト面でメリットがあります。

仮にロバートソンに1400万ドル、ミラーに1100万ドルという上限と予想される年俸を支払ったとした場合には2500万ドルで、ジョン・レスターやマックス・シャーザーがそれぞれ手にするであろう年俸と変わらない数字ですし、契約を抑えることができれば2100万ドル程度で強力なブルペンを編成できます。

ロイヤルズがポストシーズンを勝ち進んだ際に、「安定したブルペンと守備力が高くスピードのある選手を揃えることは、先発投手や強打者を揃えるよりもコストが安くすむため、予算規模が小さいチームの1つのモデルとなるかもしれない」との声がメディアでもありました。

ヤンキースは高額の長期契約を多数抱えています。経済力はあるものの、ぜいたく税を考慮すると、予算とロースターに柔軟性がなくなっているため、ヤンキースがチームにとってチームを強化するための1つの選択肢となる可能性は否定できません。

ヤンキースはデビッド・ロバートソンよりもアンドリュー・ミラーに傾いているものの、両者獲得の可能性を否定していないのは、上記のような内容が影響を与えている可能性があります。

アンドリュー・ミラーがそう遠くない内に移籍先を決断することになると、ミラーの代理人が語っていますので、その決断とともにヤンキースがロバートソンに対しても、どのような動きを見せるかが、注目ポイントとなりそうです。