ナショナルズは現状の投手陣で開幕を迎える可能性が高まる!シャーザー、ジマーマン、ストラスバークら強力布陣に

Washington Nationals Top Catch

マックス・シャーザーを獲得する前の時点で、ワシントン・ナショナルズの先発ローテーションはMLB屈指の強力な布陣でした。

スティーブン・ストラスバーグ(防3.14/14-11/WHIP1.12)、ジョーダン・ジマーマン(防2.66/14-5/WHIP1.07)、ダグ・フィスター(防2.41/16-6/WHIP1.08)、ジオ・ゴンザレス(防3.57/10-10/WHIP1.20)、タナー・ロアーク(防2.85/15-10/WHIP1.09)の5人を中心に編成された先発投手陣の防御率は3.04と両リーグトップの数字でした。

そこにサイヤング賞投手のマックス・シャーザーを加えることになり、さらに強力になったと考えるのが自然なのですが、それと同時に先発投手が1人余る状況ともなりました。

そのため2015年シーズン終了後にFAとなるジョーダン・ジマーマンとダグ・フィスター、2016年シーズン終了後にFAとなるスティーブン・ストラスバーグをトレードに出すのではないかとの予想が、米メディアでも多く見られました。

しかし、マックス・シャーザーの入団会見後のナショナルズの幹部の発言は、それらの投手をトレードに出すことなく、現状の状態で開幕を迎える意向があるととれるものでした。

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ナショナルズの幹部は現在の投手陣をキープする意向であることを示唆

監督のマット・ウィリアムズは「私たちのプランは先発投手として予定されているすべての選手に、先発投手としてとトレーニングさせることだ」と話し、現時点で先発投手の中から誰か1人をブルペンにまわすことは決定していないと話しています。

また、ナショナルズの筆頭オーナーであるマーク・ラーナーは、チームの編成についてはマイク・リゾGMがコントロールすることだがと前置きした上で、「現時点では、このチームがスプリングトレーニングに入るチーム(編成)だ。わたしたちは彼らがスプリングトレーニングにいることを期待している」と話し、現状を維持していく方向性であることを示唆しています。

さらに、ゼネラルマネジャーのマイク・リゾも、マックス・シャーザーの契約を許諾し、質の高いチーム編成ができるようにしてくれたオーナー側に感謝しているとした上で、「ロースターのその他の選手に関して変わることはない。現在のチーム編成を気に入っていて、良いチームだと感じている」と述べ、大きな動きはないことを示唆しています。

このようにナショナルズのチーム関係者の共通のスタンスは、現状の編成を維持してスプリングトレーニングにのぞむというものです。

マックス・シャーザーの獲得は、すでに整っているチーム編成を、ワールドシリーズ制覇のためにグレードアップさせるための投資でした。

その目的の達成を、より確実にするために、ストラスバーグやジマーマンなどの主力を動かしたくないと、ナショナルズ幹部は考えているようです。

さらにチーム幹部だけでなく、マックス・シャーザーとスティーブン・ストラスバーグの代理人を務めているスコット・ボラス氏も同様の内容をメディアに話しています。

ボラス氏は「シャーザーの契約にサインする時に、マイク・リゾは『私たちは投手陣には手をつけない固い意志をもっている」と話していた。」と、先出の幹部らの発言と一致した内容をメディアに明かしています。

トレードは交渉事なので、メディアにすべての事を正直に話していないケースもあるのですが、現時点で漏れ伝わってくるのは、現状の6人を残した状態で少なくともスプリングトレーニングを迎える意向であるということです。

現状の編成を維持すればワールドシリーズ制覇の最有力候補に

前回の投稿で、先発ローテ枠は5つでも、5人の投手で済ませるケースは極めて稀であることを紹介しました(先発投手は5人では足りない!先発ローテの層を厚くする補強の重要性)。

特に先発とリリーフの両方をこなせるロス・デトワイラーをレンジャーズに放出していますので、その役割をこなせる投手を抱えておくことは、9月までの長いレギュラーシーズンと10月のポストシーズンを考えれば重要なことです。

では、6人のうち誰がブルペンにまわる可能性が高いのかと考えていくと、この6人の中では2014年に1番不安定だったジオ・ゴンザレスか、リリーフとしても計算できるタナー・ロアークのどちらかとなりそうです。

さらに、その2人のうちでもリリーフにまわることになると有力視されるのはタナー・ロアークです。

ジオ・ゴンザレスは先発候補6人のうち、唯一の左腕投手という希少価値がある上に、リリーフとしての防御率は4.60とイマイチで、2010年以降は先発としてしか登板していませんが、タナー・ロアークは2013年にリリーフとして登板した9試合22.0イニングで防御率1.19/WHIP0.93と結果を残しています。

ナショナルズは、先出のロス・デトワイラーだけでなく、セットアップマンのタイラー・クリッパードもトレードで放出し、ブルペンがやや手薄になりましたので、タナー・ロアークを後ろに回すこことで穴を埋めができ、全体的な底上げにつながります。

予算面でも、マックス・シャーザーの契約は7年2億1000万ドルではありますが、支払いは14年に分割するため、2015年の年俸総額への圧迫も軽減できたため、現在のロースターを、そのまま維持することも可能です。

そのためストラスバーグ、ジマーマン、フィスターなどをトレードに出さないことは、2015年でのワールドシリーズ制覇の確率を高めるためには、ナショナルズにとって合理的な選択と考えられます。

この編成のままで開幕を迎えれば、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、ジョーダン・ジマーマンと他チームであればエース級の投手3人を揃える超強力な布陣となり、攻守とともにロースター全体のバランスも良いため、ナショナルズはナ・リーグ東地区だけにとどまらず、ワールドシリーズ制覇の筆頭有力候補となることは間違いありません。

細かい補強などがあることは確実ではあるのですが、ナショナルズの幹部がメディアに話したとおりに、『チームのコアを維持する』のかどうか、今後も注目していきたいと思います。