MLB30球団分析:シカゴ・ホワイトソックスの2015シーズン開幕前戦力分析

Chicago Whitesox Top Catch

2005年のワールドシリーズ制覇のあと、2008年はプレーオフに進んだものの6年連続でポストシーズンを逃しているホワイトソックスです。

チームを立て直すために大規模な再建モードに入っていたのですが、73勝89敗で終わった2014年から一気に勝負できる布陣にロースターを組み替える補強を行ったシーズンオフのホワイトソックスでした。

そのホワイトソックスの2015年シーズン開幕前の戦力分析です。

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ホワイトソックスの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

2014年シーズンのホワイトソックスのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 660(MLB13位/AL8位)
打率 .253(MLB16位/AL9位)
出塁率 .310(MLB20位/AL12位)
長打率 .398(MLB8位/AL5位)
盗塁 85(MLB19位/AL9位)
2014年投手陣成績 防御率 4.29(MLB27位/AL13位)
SP防御率 4.26(MLB25位/AL12位)
QS 89(MLB13位/AL4位)
RP防御率 4.38(MLB28位/AL14位)
SV率 63.16%(MLB27位/AL13位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) -57(MLB27位/AL12位)
UZR -39.1(MLB26位/AL12位)

チーム総得点660リーグ8位とまずまずの位置ですが、1試合平均で4.07点で、防御率が4.29の投手陣をカバーするには至らず、16も負け越しました。

また守備面では対戦相手によってはアダム・ダンやポール・コネルコが守備につきましたし、ダヤン・ビシエドやアレハンドロ・デアザらも地元メディアから酷評されるような守備で足を引っ張ってしまいました。

そのホワイトソックスのシーズンオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 TR:ジェフ・サマージャ(SP)
FA:ザック・デューク(RP)
FA:デビッド・ロバートソン(RP)
FA:メルキー・カブレラ(OF)
FA:アダム・ラローシュ(1B)
FA:ジオバニー・ソト(C)
FA:ジェシー・クレイン(RP)
FA:エミリオ・ボニファシオ(UT)
FA:ゴードン・ベッカム(2B)
FA:マット・アルバース(RP)
主な戦力流出 TR:クリス・バシット(SP)
TR:マーカス・セイメン(IF)
FA:マット・リンドストロム(RP)
FA:ダヤン・ビシエド(OF)
引退:ポール・コネルコ(1B)
TR:ジョシュ・フェグリー(C)

マーカス・セイメン、クリス・バシットらをトレードで、ポール・コネルコが引退、打率.231、出塁率.281も、本塁打21・打点58のダヤン・ビシエドをリリースしました。

そして補強では先発ローテにジェフ・サマージャ、ブルペンにデビッド・ロバートソン、ザック・デューク、マット・アルバース、ジェシー・クレインらを加えて、厚みを増しました。

打線ではホセ・アブレイユの前後を固めることができるアダム・ラローシュ、メルキー・カブレラを獲得しています。また捕手のジオバニー・ソトや内外野をカバーできるスーパーユーティリティプレーヤーのエミリオ・ボニファシオを獲得するなど、ベンチ要員も充実させたホワイトソックスです。

ホワイトソックスの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (CF) アダム・イートン
    打率.300/本塁打1/打点35/出塁率.362/長打率.401
  2. (LF) メルキー・カブレラ
    打率.301/本塁打16/打点73/出塁率.351/長打率.458
  3. (DH) ホセ・アブレイユ
    打率.317/本塁打36/打点107/出塁率.383/長打率.581
  4. (1B) アダム・ラローシュ
    打率.259/本塁打26/打点92/出塁率.362/長打率.455
  5. (SS) アレクセイ・ラミレス
    打率.273/本塁打15/打点74/出塁率.305/長打率.408
  6. (RF) アビサイル・ガルシア
    打率.244/本塁打7/打点29/出塁率.305/長打率.413
  7. (3B) コナー・ギラスピー
    打率.282/本塁打7/打点57/出塁率.336/長打率.416
  8. (C) タイラー・フラワーズ
    打率.241/本塁打15/打点50/出塁率.297/長打率.396
  9. (2B) ミカ・ジョンソン
    打率–/本塁打–/打点–/出塁率–/長打率–

【予想ベンチメンバー】

  • (C) ジオバニー・ソト
    打率.250/本塁打1/打点11/出塁率.302/長打率.363
  • (UT) エミリオ・ボニファシオ
    打率.259/本塁打3/打点24/出塁率.305/長打率.345
  • (IF) ゴードン・ベッカム
    打率.226/本塁打9/打点44/出塁率.271/長打率.348
  • (OF) J.B.シャック
    打率.145/本塁打2/打点9/出塁率.168/長打率.209

メジャーでもトップクラスのリードオフヒッターになりつつあるとの評価のあるアダム・イートンに、2番に打率と出塁率の高いメルキー・カブレラ、3番にはMVP級のルーキーイヤーをおくったホセ・アブレイユ、本塁打の出にくいナショナルパークから打者有利のUSセルラーフィールドに本拠地が変わるアダム・ラローシュが並ぶ上位打線は強力です。

その一方で下位打線には関してはポテンシャルを高く評価されているアビサイル・ガルシアなどの飛躍がないと、やや弱さを感じさせる構成ではあります。が、打線全体ではタイガースには見劣りするものの、インディアンスと同程度以上という印象で、補強により整った投手陣をカバーするには十分な得点を供給できるのではないかと予想されます。

課題とされている守備面ではアダム・ラローシュ、メルキー・カブレラ、アビサイル・ガルシアらがフルシーズンプレーすることで、改善するとは見られていますが、大きな上積みまでは期待しないほうが無難と言えそうです。

ベンチ要員のベテラン選手たちが、それなりのクオリティを持っているため、主力選手が故障しても、長期離脱でなければ、ある程度カバーできそうなのも地味ながら、全体的な戦力を底上げしています。

ホワイトソックス投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

ホワイトソックスの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP) クリス・セール
    174.0回/防御率2.17/12勝4敗/WHIP0.97
  2. (SP) ジェフ・サマージャ
    219.2回/防御率2.99/7勝13敗/WHIP1.07
  3. (SP) ホセ・キンタナ
    200.1回/防御率3.32/9勝11敗/WHIP1.24
  4. (SP) ジョン・ダンクス
    193.2回/防御率4.74/11勝11敗/WHIP1.44
  5. (SP) ヘクター・ノエシ
    172.1回/防御率4.75/8勝12敗/WHIP1.37

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO) デビッド・ロバートソン
    64.1回/防御率3.08/39SV/WHIP1.06
  • (SET) ジェイク・ペトリッカ
    73.0回/防御率2.96/14SV/WHIP1.37
  • (SET) ザック・パットナム
    54.2回/防御率1.98/6SV/WHIP1.08
  • (SET) ザック・デューク
    58.2回/防御率2.45/0SV/WHIP1.13
  • (RP) ハビー・ゲラ
    46.1回/防御率2.91/1SV/WHIP1.32
  • (RP) ダン・ジェニングス
    40.1回/防御率1.34/0SV/WHIP1.54
  • (RP) マット・アルバース
    10.0回/防御率0.90/0SV/WHIP1.30
  • (RP) カイル・ドレイベック
    3.0回/防御率0.00/0SV/WHIP1.33

サイヤング賞の候補の1人であるクリス・セール、そのセールに劣らない内容のある結果を残しているとの評価もあるホセ・キンタナの2人の間に、ジェフ・サマージャを加えたことで、ローテの前半が強力になりました。

4番手と5番手のジョン・ダンクスとヘクター・ノエシはバックエンドの投手としては及第点の数字を残しています。またノエシはマリナーズ、レンジャーズに続けてリリースしてホワイトソックスに流れ着きましたが、投手コーチの指導のもとで改善し、移籍後は166イニングで防御率4.39と5番手としては十分な成績を残しています。

この先発ローテに加えて、2014年ドラフト1巡目全体3番目指名のカルロス・ロドンがシーズン中にメジャー昇格することが濃厚です。スプリングトレーニングでは昨シーズン主力が軒並み揃ったロイヤルズ戦に登板した際には、強力なスライダーで4回9奪三振を記録しています。ロイヤルズは三振が少ないチームなのですが、その圧倒的な投球からマディソン・バムガーナーと比較する声が上がるほどです。

対戦したエリック・ホズマーはバムガーナーのような制球と駆け引きにうまさはないが、ボールの質そのものはコントロールを気にしなくても良いほど鋭かったと評するほどです。

このロドンがシーズン中に昇格すれば先発ローテは4番手まで強力になると予想されるため、ホワイトソックスがシーズン終盤で抜け出す上で大きなファクターとなりそうです。

この他にもスコット・キャロルなどがバックアップとして控えるなど、先発ローテは昨年より遥かに厚みを増しています。

課題だったリリーフ陣はデビッド・ロバートソンがクローザーを務めますが、セットアップを担当するとみられるジェイク・ペトリッカ、ザック・パットナムも務めることができます。

またザック・デューク、ハビー・ゲラなど他チームであればセットアップを務めてもおかしくない投手がいて、マット・アルバースらも控えるなど、質と量ともに充実しています。

ほとんどの投手がメジャーでの十分な実績があり、多少の故障であれば十分にカバーできる選手層もありますので、今年のホワイトソックスの投手陣は侮ることができない布陣となっています。

総括・まとめ

ホワイトソックスは、再建モードに移行した後の選手育成がうまくいっていると評価されていて、大手アメリカメディアの中では、ファームシステムの充実度はNO.1だとの声もあります。

しかし、2015年はそれらの若い選手を次々と昇格させるというよりも、すでにメジャーで実績のあるベテラン選手を獲得することで、バランスの良いロースターを作り上げてきました。

2015年もポストシーズンを狙える戦力となっているのですが、さらにファームから数年にわたって若い選手が昇格してくることが見込まれる上に、資金力もあるため、同じシカゴのカブスとともに、今後数年が注目されるホワイトソックスです。

ア・リーグ中地区はタイガース、インディアンス、ロイヤルズ、ホワイトソックスの戦力が拮抗しているため、この4チームのどこが地区制覇を果たしても、プレオーフに進んでの驚きはないという状況です。

インディアンスとともにタイガースの地区5連覇を阻む可能性があるホワイトソックスで、仮に今年を逃したしても、2016年以降にはポストシーズンに進出する可能性がより高くなると予想されます。

ホワイトソックスがチームとしてどれだけ成熟していくか、注目される2015年シーズンです。