MLB30球団分析:コロラド・ロッキーズの2015シーズン開幕前戦力分析

Colorad Rockies Top Catch

2012年からの3連続となる地区最下位がちらついてた2014年シーズンのロッキーズでしたが、トロイ・トゥロウィツキー、カルロス・ゴンザレス、マイケル・カダイアーら主力の離脱もあり、さらに苦しい状況となりました。

ダイヤモンドバックスがさらに状態が悪かったため、最下位は逃れることができたものの、100敗に近づく66勝96敗となりました。

そのコロラド・ロッキーズの2015年シーズン開幕前の戦力分析です。

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ロッキーズの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

2014年シーズンのロッキーズのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 755(MLB3位/NL1位)
打率 .276(MLB2位/NL1位)
出塁率 .327(MLB4位/NL3位)
長打率 .445(MLB1位/NL1位)
盗塁 85(MLB19位/NL11位)
2014年投手陣成績 防御率 4.86(MLB30位/NL15位)
SP防御率 4.89(MLB29位/NL15位)
QS 70(MLB28位/NL15位)
RP防御率 4.79(MLB29位/NL15位)
SV率 48.00%(MLB30位/NL15位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) +16(MLB13位/NL9位)
UZR -0.8(MLB16位/NL8位)
UZR:

MLB屈指の打者有利の球場であるクアーズ・フィールドの恩恵が大きくあり得点、打率、長打率がナ・リーグ1位となる一方で、投手陣は逆に苦しめられ先発とリリーフの防御率、クオリティースタート数、セーブ率などいずれもナ・リーグ最下位となっています。

打線は1試合平均で4.7点を奪った一方で、投手陣が5.0点を失っていますので、負け越すことは自然なことと言えます。

そのロッキーズのシーズオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 FA:カイル・ケンドリック(SP)
FA:ニック・ハンドリー(C)
TR:デビッド・ヘイル(SP)
FA:ダニエル・デスカルソ(2B)
FA:ジョン・ラナン(RP)
FA:ジョン・アックスフォード(RP)
主な戦力流出 TR:ジョシュ・ラットリッジ(2B)
TR:フアン・ニカシオ(SP/RP)
TR:ブレット・アンダーソン(SP)
FA:マイケル・カダイアー(OF)
FA:マット・ベライル(RP)
FA:フランクリン・モラレス(RP)

課題である投手陣の補強としてはFAのカイル・ケンドリック、トレードでデビッド・ヘイルを獲得しています。ブレット・アンダーソンがFAとなってチームを去りましたが、シーズンの大部分を故障者リストで過ごしましたので、さほど大きな影響はありません。

野手ではキャッチャーのニック・ハンドリー、ユーティリティプレーヤーのダニエル・デスカルソらを獲得した一方で、主だったところではマイケル・カダイアーがチームを去っています。ただ、ブレット・アンダーソンほどではありませんが、カダイアーも故障で長期離脱しましたので、大幅な戦力ダウンにはなっていないと考えられます。

ロッキーズの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (CF) チャーリー・ブラックモン
    打率.288/本塁打19/打点72/出塁率.335/長打率.440
  2. (LF) コーリー・ディッカーソン
    打率.312/本塁打24/打点76/出塁率.364/長打率.567
  3. (SS) トロイ・トゥロウィツキー
    打率.340/本塁打21/打点52/出塁率.432/長打率.603
  4. (RF) カルロス・ゴンザレス
    打率.238/本塁打11/打点38/出塁率.292/長打率.431
  5. (1B) ジャスティン・モルノー
    打率.319/本塁打17/打点82/出塁率.364/長打率.496
  6. (3B) ノーラン・アレナド
    打率.287/本塁打18/打点61/出塁率.328/長打率.500
  7. (C) ウィリン・ロザリオ
    打率.267/本塁打13/打点54/出塁率.305/長打率.435
  8. (2B) D.J.ルメイユ
    打率.267/本塁打5/打点42/出塁率.315/長打率.348

【予想ベンチメンバー】

  • (C )ニック・ハンドリー
    打率.243/本塁打6/打点22/出塁率.273/長打率.358
  • (IF )ダニエル・デスカルソ
    打率.242/本塁打0/打点10/出塁率.333/長打率.311
  • (UT)チャーリー・カルバーソン
    打率.195/本塁打3/打点24/出塁率.253/長打率.290
  • (OF)ドリュー・スタッブス
    打率.289/本塁打15/打点43/出塁率.339/長打率.482
  • (OF)ブランドン・バーンズ
    打率.257/本塁打8/打点27/出塁率.293/長打率.425

両リーグ屈指の攻撃力を持つ打線のため、各打者の成績も素晴らしく上位から下位まで息が抜けない打線となっています。

問題は主砲の2人の健康状態です。トロイ・トゥロウィツキーは91試合の出場で打率.312/本塁打24/打点76という成績を残し、そのままいけばMVPを獲得するのではないかとの声が多くありましたが、故障でその後は出場ができませんでした。そしてカルロス・ゴンザレスもわずか70試合の出場にとどまっています。

トロイ・トゥロウィツキーの年俸が2000万ドル、カルロス・ゴンザレスが1643万ドルと2人で3600万ドル超となるのですが、2015年のチームの年俸総額が1億200万6130ドルとなっているため、実に35.7%を2人が占めていることになります。

この中軸2人を中心にチームを編成していますので、両者が故障離脱すると身動きがとれなくなってしまうというリスクがあるのですが、両者ともに故障が多いことがロッキーズにとって頭の痛い問題となっています。

逆に、この2人が故障すること無くプレーしてくれれば、さらに得点力がアップすることになりますので、ロッキーズが浮上するためには、この2人の健康とパフォーマンスは非常に重要なものとなりそうです。

ロッキーズ投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

ロッキーズの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP) ホルヘ・デラロサ
    184.1回/防御率4.10/14勝11敗/WHIP1.24
  2. (SP) ジョーダン・ライルズ
    126.2回/防御率4.33/7勝4敗/WHIP1.37
  3. (SP) カイル・ケンドリック
    199.0回/防御率4.61/10勝13敗/WHIP1.36
  4. (SP) タイラー・マツェック
    117.2回/防御率4.05/6勝11敗/WHIP1.39
  5. (SP/RP) エディ・バトラー
    16.0回/防御率6.75/1勝1敗/WHIP1.88

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO) ラトロイ・ホーキンス
    54.1回/防御率3.31/23SV/WHIP1.20
  • (SET) アダム・オッタビーノ
    65.0回/防御率3.60/1SV/WHIP1.28

  • (RP) ラファエル・ベタンコート
    –回/防御率–/–SV/WHIP–
  • (SP/RP) クリスチャン・フリードリック
    24.1回/防御率5.92/0勝4敗/WHIP1.44
  • (RP) ブーン・ローガン
    25.0回/防御率6.84/0SV/WHIP1.68
  • (RP) ジョン・アックスフォード
    54.2回/防御率3.95/10SV/WHIP1.45
  • (SP/RP) クリスチャン・バーグマン
    54.2回/防御率5.93/3勝5敗/WHIP1.55
  • (SET) レックス・ブラザーズ
    56.1回/防御率5.59/0SV/WHIP1.85

先発ローテはNo.1のホルヘ・デラロサが故障で開幕時はDL入りすることになり、4月末まで復帰できない見込みとなっています。ただ、4月14日までは先発ローテの5番手は不要のため、そこまでは4人でまわし、デラロサが復帰するまではロングリリーフのクリスチャン・バーグマンが5番手として先発する予定となっています。

FAとなっていたカイル・ケンドリックを獲得したものの、キャリア通算の防御率が4.42と圧倒的な力をもつ投手ではないのですが、デラロサがいる状態でもNo.2となるなど、層が薄い状態です。

ブルペンでは42歳のラトロイ・ホーキンスがクローザーを務めます。FAでジョン・アックスフォードを獲得したものの、セットアップとして期待されていたレックス・ブラザーズがスプリング・トレーニングでも不調が続き、マイナースタートとなったのはロッキーズにとって痛手となっています。

2009年から2012年にかけてクローザーを務めいたラファエル・ベタンコートがトミー・ジョン手術から復帰してきたのですが、4月末で40歳になることを考えると、大きな期待はしにくいものがあります。

多くの投手が、極端に打者有利なクアーズ・フィールドで投げることを嫌うため、FAでは良い投手を獲得することが簡単ではないと、地元メディアも報じていて、投手陣を強化するにはトレード、もしくは内部からの昇格に頼らざるを得ないのですが、2015年に大幅な戦力アップが見込める要素は少なく、今年も苦しい投手陣のやりくりとなりそうです。

総括・まとめ

数字の良い打者が並び、チーム総得点も多く打線が強力ではあるのですが、クアーズ・フィールド以外では一気に得点力が落ちてしまいます。

2014年のロッキーズのホームとアウェイの打撃成績は以下のとおりとなっています。

  • ホーム(81試合):打率.322/本塁打119/得点500/出塁率.372/長打率.529/OPS.902 
  • アウェイ(81試合):打率.228/本塁打67/得点255/出塁率.279/長打率.357/OPS.636

打率は1割近く下がり、得点は半減しています。つまりホームのクアーズ・フィールドで荒稼ぎしているだけで、アウェイで得点できるほどの実力がある打線ではないということです。

ジャスティン・モルノーのようなアベレージヒッターはホームとアウェイでの差が少ないのですが、トロイ・トゥロウィツキーやカルロス・ゴンザレスでも小さくない成績の差があります。

トロイ・トゥロウィツキーはホームでは打率.323/出塁率.397/長打率.565ですが、アウェイでは打率.274/出塁率.349/長打率.469となり、カルロス・ゴンザレスはホームで打率.329/出塁率.387/長打率.601ですが、アウェイでは打率.258/出塁率.314/長打率.437と数字が落ちます。

しかし、この2人は実力が高いため落ち幅が小さいほうなのですが、他の打者はそうではありません。打率.312/本塁打24/打点76でOPS.931と素晴らしい成績を残したコーリー・ディッカーソンは、ホームでは打率.363/出塁率.415/長打率.684/OPS1.098の一方で、ホームでは打率.252/出塁率.305/長打率.431/OPS.735と並以下の数字にとどまります。

そのため表面上の数字は良いもののアウェイで投手陣をしっかりと援護できないという問題を抱えているロッキーズ打線です。

投手陣の防御率はホームで5.05、アウェイで4.65と攻撃陣ほどの差はないのですが、アウェイでは打線の得点力が半減するため、アウェイの勝敗は21勝60敗と39も負け越しています。

投手陣にも問題があるのですが、打線全体にも問題を抱えて入るため、ロッキーズが浮上するためには根本的なロースターの組み換えが必要ではないかと考えられる状況になりつつあります。

FA投手がクアーズ・フィールドを嫌がる現状では、内部からの育成が非常に重要になりますので、そろそろ再建モードへの本格的な移行が必要になるかもしれません。

特にドジャース、ジャイアンツ、パドレスの戦力が安定していますので、シーズン当初から負けが増えるようであれば、シーズン途中に売り手なることがありうると考えられる2015年のロッキーズです。