MLB30球団分析:シンシナティ・レッズの2015シーズン開幕前戦力分析

Cincinnati Reds Top Catch

2010年から2013年の4年間で2度の地区優勝、1度のワイルドカードなど、3シーズンでポストシーズンに進出していたレッズですが、2014年は76勝86敗と負け越し、地区4位に甘んじたシンシナティ・レッズでした。

主力投手の4人が2015年シーズン終了後にFAとなるため、完全な売り手になるのではないかとの予想もチラホラと合ったシーズンオフでしたが、チームを解体することなく、再び勝負をかけることを選択しました。

そのシンシナティ・レッズの2015年シーズン開幕前戦力分析です。

レッズの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

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2014年シーズンのレッズのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 595(MLB:28位/NL:13位)
打率 .238(MLB:29位/NL:14位)
出塁率 .296(MLB:29位/NL:14位)
長打率 .365(MLB:26位/NL:11位)
盗塁 122(MLB:3位/NL:2位)
2014年投手陣成績 防御率 3.59(MLB:16位/NL:9位)
SP防御率 3.37(MLB:1位/NL:1位)
QS 103(MLB:4位/NL:4位)
RP防御率 4.11(MLB:26位/NL:14位)
SV率 69.84%(MLB:15位/NL:8位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) +67(MLB:1位/NL:1位)
UZR +46.3(MLB:4位/NL:1位)
UZR:

先発投手陣の成績は良いものの、リリーフ投手陣が不安定だったことと、打線が十分に援護することができなかったことが負け越してしまう原因となりました。

先発投手陣は防御率がリーグ1位、クオリティスタート数がリーグ4位といずれも上位でしたが、リリーフ陣の防御率は14位で、打撃面では得点はリーグ13位、打率はリーグ14位、出塁率はリーグ14位となるなど低迷しました。

そのレッズのシーズンオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 TR:マーロン・バード(OF)
FA:バーク・ベイデンホップ(RP)
主な戦力流出 TR:マット・レイトス(SP)
TR:アルフレド・サイモン(SP)

レフトの補強で青木宣親やイチローの名前があがることもありましたが、最終的には長打力を優先しフィリーズからマーロン・バードをトレードで獲得しました。

そして2015年シーズン終了後に、先発ローテのうちジョニー・クエト、マイク・リーク、マット・レイトス、アルフレド・サイモンがFAとなるため、レイトスとサイモンを放出してプロスペクトを獲得しています。

懸案事項だったリリーフの補強に関してはバーク・ベイデンホップを獲得するにとどまり、2014年に苦しんだリリーフ陣のバウンスバックに期待することを選択しました。

開幕時の年俸総額が1億1719万7072ドルとなり、球団史上最高額をわずかではありますが更新したレッズですが、マーケットの規模が小さいことによる予算上の制約もある上に、ジョニー・クエトらの契約延長のために資金をプールしたこともあり、大きなFAでの補強はできませんでした。

レッズの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (CF) ビリー・ハミルトン打率.250/本塁打6/打点48/出塁率.292/長打率.355
  2. (1B) ジョーイ・ボット打率.255/本塁打6/打点23/出塁率.390/長打率.409
  3. (3B) トッド・フレイジャー打率.273/本塁打29/打点80/出塁率.336/長打率.459
  4. (C) デビン・メソラコ打率.273/本塁打25/打点80/出塁率.359/長打率.534
  5. (LF) マーロン・バード打率.264/本塁打25/打点85/出塁率.312/長打率.445
  6. (RF) ジェイ・ブルース打率.217/本塁打18/打点66/出塁率.281/長打率.373
  7. (2B) ブランドン・フィリップス打率.266/本塁打8/打点51/出塁率.306/長打率.372
  8. (SS) ザック・コザート打率.221/本塁打4/打点38/出塁率.268/長打率.300

【予想ベンチメンバー】

  • (C/1B ) ブライアン・ペーニャ打率.253/本塁打5/打点26/出塁率.291/長打率.353
  • (IF/OF) スキップ・シューメイカ打率.235/本塁打2/打点22/出塁率.287/長打率.308
  • (IF) イバン・デヘスース・ジュニア打率–/本塁打–/打点–/出塁率–/長打率–
  • (IF/OF) クリス・ネグロン打率.271/本塁打6/打点17/出塁率.331/長打率.479
  • (OF) ブレナン・ボッシュ打率.187/本塁打2/打点7/出塁率.203/長打率.293

2014年の得点力低下の大きな原因となったのがジョーイ・ボットの故障による長期離脱とジェイ・ブルースの2人の不振でした。

ジェイ・ブルースは2008年から2013年の6年連続で20本塁打以上を記録し、特に2011年から2013年の3年間は30本塁打以上を記録していたのですが、2014年は本塁打、打率、出塁率、長打率のすべてでキャリアワーストの数字となってしまいました。

2010年に打率.324/本塁打37/打点113/OPS1.024でナ・リーグMVPとなったジョーイ・ボットは、2014年はわずかに62試合の出場にとどまりました。

ボットは2007年から2013年の7年間の890試合で157本塁打を打ち、162試合換算では年平均28.6本塁打となっています。

2015年シーズンはジェイ・ブルースが28歳、ジョーイ・ボットが31歳と老けこむような年齢ではないため、健康であればバウンスバックする可能性があり、少なくとも2015年はこの2人による得点が増えることになると予想されます。

この2人がキャリア平均近い数字を残せば、2-7番の長打力はナ・リーグ中地区No.1と言えるものになり、得点力が大幅にアップすることは間違いありません。

レッズ投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

レッズの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP) ジョニー・クエト
    243.2回/防御率2.25/20勝9敗/WHIP0.96
  2. (SP) マイク・リーク
    214.1回/防御率3.70/11勝13敗/WHIP1.25
  3. (SP) アンソニー・デスクラファニー
    33.0回/防御率6.27/2勝2敗/WHIP1.36
  4. (SP) ジェイソン・マーキー
    –回/防御率–/–勝–敗/WHIP–
  5. (SP) ライセル・イグレシアス
    –回/防御率–/–勝–敗/WHIP–

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO) アロルディス・チャップマン
    54.0回/防御率2.00/36SV/WHIP0.83
  • (SET) ジャンボ・ディアス34.2回/防御率3.38/0SV/WHIP1.24
  • (SET) バーク・ベイデンホップ70.2回/防御率2.29/1SV/WHIP1.26
  • (RP) マニー・パーラ36.2回/防御率4.66/1SV/WHIP1.55
  • (RP) ケビン・グレッグ9.0回/防御率10.00/0SV/WHIP1.78
  • (SP/RP) トニー・シングラーニ63.1回/防御率4.55/0SV/WHIP1.53
  • (RP) J.J.フーバー62.2回/防御率4.88/0SV/WHIP1.39

本来は2番手もしくは3番手を務めるべきホーマー・ベイリーは開幕を故障者リストで迎えることになり、4月末に復帰する予定となっています。ベイリーが戻ったきた場合には、7年2700万ドルで契約したキューバからの亡命選手であるライセル・イグレシアスがブルペンにまわることになりそうです。

安定していた先発ローテから2枚を失ったことになるのですが、レッズの場合は守備力が素晴らしいため、投手の実力以上の成績を残すのを助けています。

先発投手陣の防御率は3.37で両リーグ1位ですが、守備の影響を排除し投手の実力を測る指標として重視されているFIPでは4.01でMLB全体で27位、ナ・リーグ14位となるなど、下位に位置しています。

防御率よりもFIPが.64も悪いことからわかるように、味方の守備に助けられての両リーグ防御率1位というものでした。トレードで放出されたマット・レイトスは防御率3.25ですが、FIPは3.65とFIPの方が悪く、アルフレド・サイモンは防御率3.44でしたが、FIPは4.33となり、かなり味方守備に助けられていました。

このように図抜けた力量がない投手でも守備でカバーすることにより平均以上の成績を残せるようにできることがレッズの強みです。実際に守備のセイバー・メトリクスの指標である守備防御点(DRS)は両リーグ1位、アルティメット・ゾーン・レイティング(UZR)ではMLB全体で4位、ナ・リーグ1位となっています。

投手の質はやや落ちたと考えられる先発投手陣ですが、MLB屈指の守備力でカバーし、それなりの状態にできると予想されます。

後は、昨シーズン成績を落としたリリーフ投手陣に不安がありますので、この問題が解消できるかどうかに注目したい2015年のレッズ投手陣です。

総括・まとめ

強力な先発投手陣から2人をトレードで出したことにより、『2015年は厳しい』との声もあるのですが、打線も昨年よりは良くなると予想されますし、強力な守備陣はそのまま残っていて、新しく加入したマーロン・バードも守備面でも悪くない数字を残しています。

ブルペンにはやや不安が残るものの、ホーマー・ベイリーが戻ってくれば、ライセル・イグレシアスをブルペンに置いて、チャップマンとともに重要な役割を果たすことも期待できます。

また、昨年のボットのように主力選手が複数故障離脱して低迷するようであれば、予算に余裕が無い状況となっていますので、売り手にまわる可能性もあります。

カージナルスやパイレーツに比較すると、主力選手のバウンスバックに期待するため、蓋をあけてみないとわからないという要素が多いのは事実で、それゆえに相対的な評価が低くならざるを得ません。

しかし、深刻な故障による長期離脱となりそうな選手がいない状態で開幕を迎えることできるため、うまく噛み合えばポストシーズンに進出しても、驚きのない戦力は揃っています。そのため、開幕をうまく滑り出すことできれば、十分に可能性がありますので、出足が重要になりそうな2015年のシンシナティ・レッズです。

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