MLB30球団分析:クリーブランド・インディアンスの2015シーズン開幕前戦力分析

Cleveland Indians Top Catch

テリー・フランコーナが監督に就任した1年目の2013年は92勝70敗と前シーズンから24勝をいきなり上積みして、プレーオフに進出したインディアンスでしたが、2014年は85勝77敗でタイガースとロイヤルズに届かず、ポストシーズンに進むことができませんでした。

しかし、2014年シーズン後半はチームの状態が向上して終えたため、チームへの期待も高まっているインディアンスで、スポーツ・イラストレイテッドが2015年のワールドシリーズ制覇の最有力候補に選ぶなど、注目を集めています。

そのクリーブランド・インディアンスの2015年シーズン開幕前の戦力分析です。

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インディアンスの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

2014年シーズンのインディアンスのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 669(MLB11位/AL7位)
打率 .253(MLB13位/AL8位)
出塁率 .317(MLB11位/AL6位)
長打率 .389(MLB12位/AL7位)
盗塁 104(MLB10位/AL6位)
2014年投手陣成績 防御率 3.57(MLB14位/AL6位)
SP防御率 3.82(MLB18位/AL8位)
QS 78(MLB26位/AL13位)
RP防御率 3.12(MLB7位/AL4位)
SV率 64.5%(MLB24位/AL12位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) -75(MLB30位/AL15位)
UZR -72.4(MLB30位/AL15位)
UZR:

打線はチーム総得点が669点でリーグ7位など、おおむねリーグ中位の数字を残した一方で、守備面では課題が多く守備防御点(DRS)とアルティメット・ゾーン・レイティング(UZR)の両方で両リーグ最下位に沈んでいます。

そして投手陣もチーム防御率3.57はリーグ6位、先発投手陣は3.82でリーグ8位と際立って良い数字ではなく、ブルペンの防御率3.12がリーグ4位になるのが目立つ程度です。

しかし、オールスター以後のシーズン後半だけとなると様子が変わってきます。チーム全体の防御率は3.03でア・リーグ2位、MLB3位に、先発投手は2.95でア・リーグ1位、MLB2位となるなど、47勝47敗に終わったシーズン前半から38勝30敗と巻き返す原動力となりました。

そのインディアンスのシーズンオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 TR:ブランドン・モス(OF)
FA:ブルース・チェン(SP)
FA:ギャビン・フロイド(SP)
主な戦力流出 引退:ジェイソン・ジアンビ(DH)
TR:クリス・ディッカーソン(OF)
TR:クリス・ジメネス(C)
TR:ジョー・ウェンドル(2B)

予算に制約のあるチームである上に、マイケル・ボーン(1350万ドル)とニック・スウィッシャー(1500万ドル)の年俸が8600万ドルの年俸総額の1/3を占めていることが負担となっていて、大幅な補強には動けませんでした。

その中でもマイナーリーガーを交換要員としてアスレチックスの主砲の1人であったブランドン・モスを獲得し、先発ローテの層を厚くする補強としてギャビン・フロイド、ブルース・チェンなどを獲得しました。

インディアンスの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (CF)マイケル・ボーン
    打率.257/本塁打3/打点28/出塁率.314/長打率.360
  2. (2B)ジェイソン・キプニス
    打率.240/本塁打6/打点41/出塁率.310/長打率.330
  3. (LF)マイケル・ブラントリー
    打率.327/本塁打20/打点97/出塁率.385/長打率.506
  4. (1B)カルロス・サンタナ
    打率.231/本塁打27/打点85/出塁率.365/長打率.427
  5. (RF)ブランドン・モス
    打率.234/本塁打25/打点81/出塁率.334/長打率.438
  6. (C)ヤン・ゴームズ
    打率.278/本塁打21/打点74/出塁率.313/長打率.472
  7. (DH)デビッド・マーフィー
    打率.262/本塁打8/打点58/出塁率.319/長打率.385
  8. (3B)ロニー・チゼンホール
    打率.280/本塁打13/打点59/出塁率.343/長打率.427
  9. (SS)ホセ・ラミレス
    打率.262/本塁打2/打点17/出塁率.300/長打率.346

【予想ベンチメンバー】

  • (C)ロベルト ペレス
    打率.271/本塁打1/打点4/出塁率.311/長打率.365
  • (1B)ヘスス・アギラル
    打率.121/本塁打0/打点3/出塁率.211/長打率.121
  • (UT)マイク・アビレス
    打率.247/本塁打5/打点39/出塁率.273/長打率.343
  • (UT)ライアン・レイバーン
    打率.200/本塁打4/打点22/出塁率.250/長打率.297

2014年にブレイクしたマイケル・ブラントリーが同様の数字を残すのは難しいと予想されますが、打線の中軸にブランドン・モスを加え、2014年は期待を裏切ったマイケル・ボーンがバウンスバックの兆しを見せていますし、2013年に打率.284/本塁打17/打点84を記録したジェイソン・キプニスも同様に期待できる状態でシーズンを迎えようとしています。

チーム最高年俸のニック・スウィッシャー(1B/DH)は、故障からの回復が遅れていて開幕時は故障者リストで迎えることになりますが、フランコーナ監督が開幕に無理して合わせる必要はないと話せるほど、コマが揃っています。

スウィッシャーは打率.208/本塁打8/打点42/出塁率.278/長打率.331とボーンと同様に大きく期待を裏切りましたが、健康な状態に戻れば、昨年よりは良い数字を残せると予想されます。

打線に関してはうまく機能すればタイガースを上回ることはなくても、それに近い得点力を発揮する可能性があり、少なくとも一定の計算ができる投手陣を支えるには十分な得点を供給できると予想される状態です。

インディアンス投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

インディアンスの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP)コーリー・クルーバー
    235.2回/防御率2.44/18勝9敗/WHIP1.09
  2. (SP)カルロス・カラスコ
    134.0回/防御率2.55/8勝7敗/WHIP0.99
  3. (SP)トレバー・バウアー
    153.0回/防御率4.18/5勝8敗/WHIP1.38
  4. (SP)T.J.ハウス
    102.0回/防御率3.35/5勝3敗/WHIP1.32
  5. (SP)ザック・マカリスター
    86.0回/防御率5.23/4勝7敗/WHIP1.44

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO)コディ・アレン
    69.2回/防御率2.07/24SV/WHIP1.06
  • (SET)ブライアン・ショウ
    76.1回/防御率2.59/2SV/WHIP1.09
  • (SET)スコット・アッチソン
    72.0回/防御率2.75/2SV/WHIP1.03
  • (RP)マーク・ゼプチンスキー
    46.0回/防御率2.74/1SV/WHIP1.33
  • (RP)カイル・クロケット
    30.0回/防御率1.80/0SV/WHIP1.13
  • (RP)ニック・ハガダン
    23.1回/防御率2.70/0SV/WHIP1.03
  • (RP)アンソニー・スウォーザック
    86.0回/防御率4.60/0SV/WHIP1.49

サイヤング賞を獲得したコーリー・クルーバーを軸に、若い投手5人で先発ローテーションを編成することになります。

昨年トータルの成績もさることながら、オールスター以降だけではクルーバーが防御率1.73、カラスコが同1.30、T.J.ハウスが同2.53と素晴らしい数字を残しています。

リリーフ陣はシーズン当初はジョン・アックスフォードが務め不安定でしたが、コディ・アレンが定着しセーブ成功率も85.71%とまずまずの数字を残しこたことで安定感が増しました。

リリーフ陣はコマが揃っている上に、シーズン開幕当初は4月21日まで5番手が必要になるのが1試合だけとなっているため、リリーフもこなせるザック・マカリスターがブルペンにまわりますし、マイナーにも多くのバックアップを抱えているため、2015年シーズンもストロングポイントとなりそうです。

先発投手のバックアップではマイナーでシーズン開幕を迎えますが、昨シーズン後半は防御率3.50で5勝4敗と貢献したダニー・サラザーやジョシュ・トムリンのほか、メジャー契約のオファーがあればオプトアウトできる権利は有しているものの、とりあえずはインディアンスのマイナーでプレーすることを選択したブルース・チェンなどもいて、ギャビン・フロイドは故障で今季絶望となっても、厚みがある状態となっています。

投手陣の編成に関してはクリス・アントネッティGMとフランコーナ監督が、マイナーとの入れ替えをうまく利用して先発ローテをまわしながら、通常のリリーフ7人編成から8人や9人に増やすことで、ブルペンのパフォーマンスを維持させています。

また投手コーチのキャロウェイも選手へのコーチングの手腕が高く評価されています。フランコーナ監督とともに、主力投手のレギュラーシーズンへの疲労蓄積を考慮して、スプリングトレーニングではあえて多くなげさせず、シュミレイティッドゲームを使って、うまく調整させています。

この優れた手腕をもつ監督とコーチのコンビによって、2015年の投手陣に期待できる状態となっています。

唯一の不安は200イニング以上を投げた経験があるのがコーリー・クルーバーだけということになりますが、やりくりすることに長けているフロント陣と現場の首脳陣が揃っているため、その影響を小さくすることは十分に可能だと予想されます。

総括・まとめ

チーム全体の守備にはやや不安があるものの、投打ともにバランスがよく、若い選手でコマが揃い、選手層も厚くなっています。打線はデトロイト・タイガースには劣る印象ですが、投手陣全体ではタイガースを上回ると考えられ、投打の両面のバランスを考えれば、大きな差はないように見受けられます。

その上に、チームのコアとなる選手が生え抜きで揃っているため、クラブハウスの一体感もあり、スプリングトレーニングでは細かな故障はあるものの、主力選手の長期離脱につながるような深刻な故障はほとんどないため、充実した状態でシーズンにのぞめそうな状況です。

そのため、2014年にサプライズを起こしたのは同じア・リーグ中地区のカンザスシティ・ロイヤルズでしたが、2015年にサプライズを起こすポテンシャルを一番持っていると考えられるチームがインディアンスです。

監督も経験豊富なテリー・フランコーナが務め、そのフランコーナへの選手の信頼も厚く、数字には現れない部分でのアドバンテージもあると考えられるため、デトロイト・タイガースの地区5連覇を阻むチームがいるとするなら、このインディアンスが最有力候補となりそうです。