MLB30球団分析:セントルイス・カージナルスの2015シーズン開幕前戦力分析

St.Louis Cardinals Top Catch

6年間地区優勝3回、ポストシーズン進出5回、ワールドシリーズ進出2回で、そのうち1回はワールドシリーズを制覇するなど、安定した成績を残し続けているカージナルスです。

ファームシステムが充実し、チーム内部から次々と優秀な選手が輩出され、ビジネス面でも観客動員はMLBのトップクラスを維持し、さらに年俸総額はMLB全体でも中位につける規模で推移するなど、野球運営とビジネス運営の両面で成功をおさめているカージナルスです。

そのカージナルスの地区3連覇がかかる2015年シーズン開幕前の戦力分析です。

カージナルスの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

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2014年シーズンのカージナルスのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 619(MLB24位/NL10位)
打率 .253(MLB14位/NL6位)
出塁率 .320(MLB9位/NL5位)
長打率 .369(MLB23位/NL10位)
盗塁 57(MLB28位/NL14位)
2014年投手陣成績 防御率 3.50(MLB11位/NL8位)
SP防御率 3.44(MLB6位/NL4位)
QS 91(MLB9位/NL7位)
RP防御率 3.62(MLB17位/NL10位)
SV率 76.39%(MLB11位/NL4位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) +64(MLB2位/NL2位)
UZR +28.5(MLB6位/NL3位)

セントルイス・カージナルスは地区2連覇を達成したものの、走攻守で図抜けている数字はないものの、サンフランシスコ・ジャイアンツと同様にバランスよく、穴が少ないチームです。

アダム・ウェインライト、ランス・リンらを中心とする先発投手と野手陣の守備力は安定感があり、打線は長打力には欠けていたものの、チームが勝つのに必要な得点を奪って、そのまま逃げ切ることができるカージナルスです。

そのカージナルスのシーズンオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 FA:ディーン・アンナ(IF)
FA:マット・ベライル(RP)
FA:マーク・レイノルズ(IF)
TR:ジェイソン・ヘイワード(OF)
TR:ジョーダン・ウォルデン(RP)
主な戦力流出 FA:パット・ネシェック(RP)
FA:A.J.ピアンジンスキー(C)
FA:ダニエル・デスカルソ(2B)
引退:マーク・エリス(IF)
FA:ジャスティン・マスターソン(SP)
FA:ジェイソン・モット(RP)
TR:ティレル・ジェンキンス(RP)
TR:シェルビー・ミラー(SP)

カージナルスの中心選手となるだけでなく、MLB全体でも期待されていたオスカー・タベラスが事故で命を落とし、空いてしまったライトのポジションにはゴールドグラブ賞のジェイソン・ヘイワードを獲得しました。

そのジェイソン・ヘイワードのトレードの際に、ブレーブスからジョーダン・ウォルデンを獲得し、セットアップを務めていたパット・ネシェックの穴を埋めました。

そのジェイソン・ヘイワードのトレードでは先発投手としてメジャーレベルで実績をすでに残していたシェルビー・ミラーを放出しています。

長打力が課題となった2014年のカージナルスですが、それを補うために打率は低く三振は多いものの、メジャーで6人しかいない7年連続20本塁打以上を記録しているマーク・レイノルズを1年契約で獲得しました。

2014年に地区制覇を果たしたほとんどのメンバーが残っていることもあり、大きな動きはなく、必要なところだけの最小限の動きにとどめ、ファームから昇格してくる選手にチャンスを与える余地を残しています。

カージナルスの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (3B) マット・カーペンター
    打率.272/本塁打8/打点59/出塁率.375/長打率.375
  2. (RF) ジェイソン・ヘイワード
    打率.271/本塁打11/打点58/出塁率.351/長打率.384
  3. (LF) マット・ホリデイ
    打率.272/本塁打20/打点90/出塁率.370/長打率.441
  4. (1B) マット・アダムス
    打率.288/本塁打15/打点68/出塁率.321/長打率.457
  5. (SS) ジョニー・ペラルタ
    打率.263/本塁打21/打点75/出塁率.336/長打率.443
  6. (C) ヤディアー・モリーナ
    打率.282/本塁打7/打点38/出塁率.333/長打率.386
  7. (CF) ジョン・ジェイ
    打率.303/本塁打3/打点46/出塁率.372/長打率.378
  8. (2B) コルテン・ウォン
    打率.249/本塁打12/打点42/出塁率.292/長打率.388

【予想ベンチメンバー】

  • (OF)ランドル・グリチャック打率.245/本塁打3/打点8/出塁率.278/長打率.400
  • (OF)ピーター・ボージャス打率.231/本塁打4/打点24/出塁率.294/長打率.348
  • (3B/1B)マーク・レイノルズ打率.196/本塁打22/打点45/出塁率.287/長打率.394
  • (UT)ピート・コズマ打率.304/本塁打0/打点0/出塁率.385/長打率.435
  • (C)トニー・クルーズ打率.200/本塁打1/打点17/出塁率.270/長打率.259

2014年のチーム本塁打数105本はロイヤルズの95本に次ぐ少なさでしたが、両チーム共にプレーオフに進出していますので、本塁打数が多ければ良いということではないことが明らかですが、2015年は本塁打も増えるだろうと監督とGMともに考えています。

ジェイソン・ヘイワードは2014年は本塁打がキャリア最低となる11本になりましたが、2012年には27本塁打を記録していています。また、年齢も25歳と若いとに加えて、スプリング・トレーニングなどの内容を見て、長打力を発揮するだろうと首脳陣は予測しています。

また下位打線を打つことになるコルテン・ウォンは昨シーズンの前半はメジャーにアジャストしきれず苦しんだものの、7月以降の68試合で11本の本塁打を打つなど力を発揮したため、2015年のフルシーズンでの貢献が期待されています。

カージナルスにとって重要になるのがヤディアー・モリーナが健康でシーズンを過ごせるかどうかということです。モリーナがマスクをかぶるときと、かぶらない時のカージナルスの勝率の差が大きく、攻守にわたる貢献が非常に大きい選手です。

攻撃面でも2012年には22本塁打を記録するなど長打力がありますので、ヤディアー・モリーナが何試合マスクをかぶれるのかは、2015年のカージナルスにとって大きなファクターとなりそうです。

カージナルス投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

カージナルスの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP) アダム・ウェインライト
    227.0回/防御率2.38/20勝9敗/WHIP1.03
  2. (SP) ランス・リン
    203.2回/防御率2.74/15勝10敗/WHIP1.26
  3. (SP) ジョン・ラッキー
    198.0回/防御率3.82/14勝10敗/WHIP1.28
  4. (SP) マイケル・ワカ
    107.0回/防御率3.20/5勝6敗/WHIP1.20
  5. (SP) カルロス・マルティネス
    89.1回/防御率4.03/2勝4敗/WHIP1.41

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO) トレバー・ローゼンタール
    70.1回/防御率3.20/451.41
  • (SET) ジョーダン・ウォルデン
    50.0回/防御率2.88/3SV/WHIP1.20
  • (SET) マット・ベライル
    64.2回/防御率4.87/0SV/WHIP1.44
  • (RP) ランディ・チョート
    36.0回/防御率4.50/0SV/WHIP1.11
  • (RP) ケビン・シーグリスト
    30.1回/防御率6.82/0SV/WHIP1.58
  • (RP) セス・メイネス
    80.1回/防御率2.91/3SV/WHIP1.10
  • (SP/RP) カルロス・ビラヌエバ
    77.2回/防御率4.26/2SV/WHIP1.29

クレイトン・カーショーがいたため、サイヤング賞は獲得できなかったものの、MLBで5本の指に入る投手と言っても過言ではないアダム・ウェインライトと2番手のランス・リンは、ナ・リーグではドジャース、ナショナルズと並ぶ強力なのNO.1-2です。

そしてレッドソックスでジョン・レスターとNo.1-2として結果を残してきたジョン・ラッキーが3番手に座り、若いマイケル・ワカとカルロス・マルティネスが4番手と5番手を務めます。

5番手にはスプリング・トレーニングで左肩の手術から復活しつつある姿を見せていたハイメ・ガルシアが有力になっていたのですが、3月末になって左肩を再び痛めてしまい、復帰の見通しが立たなくなった結果、カルロス・マルティネスが座ることになりました。

ジェイソン・ヘイワードのトレードでシェルビー・ミラーを放出したことに対する疑問の声が、メディアの間でもチラホラと上がっていたのですが、カージナルスは先発投手としてのポテンシャルはカルロス・マルティネスの方が上だと判断してミラーを放出しています。

選手の育成能力に長けるチームで、選手を見極める力も非常に優れているカージナルスですが、この選択の結果がどうなるかが注目されます。

先発投手のバックアップは、マイナースタートなったものの、スプリング・トレーニングでは17回1/3を投げて、防御率1.04/WHIP1.04と好調だったマルコ・ゴンザレスやロングリリーフ兼任のカルロス・ビラヌエバなどもいて、故障者が出た場合でも対応できる布陣となっています。

やや不安を感じさせるのが、不安定だったにも関わらず積極的な補強を行わなかったブルペンです。基本的には同じメンバーがバウンスバックするのを期待する姿勢です。

ただ、それだけではなく、カージナルスではプロスペクトの投手がメジャー昇格からしばらくは、ブルペンで経験を積ませるスタイルをとっていますので、シーズン中に昇格してくる若い選手にチャンスを与える余地も残していると考えられます。

オーナーのウィリアム・デウィットとGMのジョン・モゼリアクともに、継続的な成功のために外部からの補強は最小限に留める方針であることを明らかにしていますので、基本的には若い選手にチャンスを与え、うまくいかない場合に、シーズン中に補強に動くのではないかと予想されます。

総括・まとめ

バランスよく戦力が整っていて、ファームの育成システムもしっかりと機能しているため、シーズンオフの動きはあまり大きくならないカージナルスです。

派手な戦力補強があったチームに多くの注目が集まることになるのですが、カージナルスは目立たないものの静かにチームを熟成させていっています。

ナ・リーグ中地区は全体的にレベルが上がっていて、上位から下位までの差が一番小さいと考えられる地区です。

しかし、カージナルスは生え抜きの選手が揃い、チームにはコアがあり一体感があいrます。派手さはなくとも勝ちを拾っていける試合巧者で、フロントやコーチなどの現場スタッフも野球に精通し、資金も潤沢にプールしているため、球団全体で弱点が少ないカージナルスです。

不安材料をあげるとすればアダム・ウェインライトが昨年の10月に右肘の手術を受けていることと、マイケル・ワカが右肩のストレス反応の問題を抱えていることです。

そのエースのウェインライトに問題が発生しなければ、地区優勝の最有力であり、ポストシーズンの争いから外れることが考えにくい戦力です。

地区3連覇は十分に射程圏内で、悪くてもワイルドカードでポストシーズン争いに絡むことが予想される2015年のカージナルスです。

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