MLB30球団分析:ミルウォーキー・ブルワーズの2015シーズン開幕前戦力分析

2014年シーズンは4月を終えた時点では20勝8敗で首位を快走し、6月を終えた時点では51勝33敗で2位のカージナルスに6.5ゲーム差をつけて独走して、2011年以来のポストシーズンは確実なように思われました。

しかし、7月以降は31勝47敗と失速してしまい、82勝80敗の地区3位となり、地区優勝だけなくポストシーズンを逃してしまった2014年のミルウォーキー・ブルワーズでした。

そのミルウォーキー・ブルワーズの2015年シーズン開幕前戦力分析です。

ブルワーズの2014年のチーム成績とオフの主な戦力の加入・流出の一覧

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2014年シーズンのブルワーズのチーム全体の打撃陣と投手陣の成績は以下のとおりとなっています。

*SP:先発投手 QS:クオリティスタート RP:リリーフ投手 SV率:セーブ成功率

2014年打撃陣成績 得点 650(MLB:15位/NL:6位)
打率 .250(MLB:17位/NL:8位)
出塁率 .311(MLB:19位/NL:8位)
長打率 .397(MLB:9位/NL:4位)
盗塁 102(MLB:11位/NL:5位)
2014年投手陣成績 防御率 3.67(MLB:17位/NL:10位)
SP防御率 3.69(MLB:15位/NL:9位)
QS 103(MLB:3位/NL:3位)
RP防御率 3.62(MLB:16位/NL:9位)
SV率 69.23%(MLB:17位/NL:9位)
2014年守備成績 守備防御点(DRS) -5(MLB:16位/NL:11位)
UZR +3.4(MLB:14位/NL:6位)

ブルワーズの本拠地であるミラー・パークは2013年には得点の取りやすさと本塁打の出やすさで5番目、2012年には本塁打の出やすさが1位、得点のとりやすさが7位となるなど、打者有利の球場と知られています。

が、2014年のパークファクターでは得点のとりやすさで15番目、本塁打での出やすさで9番目にとどまり、大きく打者有利にとはなりませんでした。

それでも投手有利というカテゴリーには入らない本拠地をベースにしながら得点はナ・リーグ6位にとどまりました。

打者有利な本拠地のため投手にとっては厳しい環境で、投手陣の成績がある程度悪くなるのは仕方のない面があるのですが、それを十分にカバーできるほど打線が援護できませんでした。

投手陣の防御率はシーズン前半が防御率3.78で、1試合平均の失点は4.23でしたが、シーズン後半は防御率3.50で1試合平均の失点は3.8点と向上していました。

しかし、主砲のライアン・ブラウンが親指の問題で不振に陥るなどしたため、シーズン前半には1試合平均4.4点を奪っていた打線は、シーズン後半には3.4点に落ち込み、踏ん張っていた投手陣を見殺しにしてしまいました。

そのブルワーズのシーズンオフの主な戦力の加入・流出の一覧は以下のとおりとなっています。

*TR:トレード FA:フリーエージェン

主な戦力加入 FA再契約:フランシスコ・ロドリゲス(RP)
TR:アダム・リンド(1B)
FA:ニール・コッツ(RP)
TR:コーリー・クネーベル(RP)
TR:ルイス・サーディナス(IF)
主な戦力流出 TR:ヨバニ・ガヤルド(SP)
TR:マルコ・エストラダ(SP/RP)
FA:ザック・デューク(RP)
FA:リッキー・ウィークス(2B)
FA:マーク・レイノルズ(1B)
FA:トム・ゴーゼラニー(RP)
FA:ライル・オーバーベイ(1B)

FAではリリーフとして重要な役割を果たしていたザック・デュークがチームを去りました。

トレードでは2015年シーズン終了後にFAとなるフロントスターターのヨバニ・ガヤルド、ロングリリーフとスポット先発をこなすマルコ・エストラダの2人を放出しています。

野手ではリッキー・ウィークスとマーク・レイノルズがFAで移籍しています。

大きな戦力ダウンとなったのがヨバニ・ガヤルド、マルコ・エストラダ、ザック・デュークがいなくなったことで、マーク・レイノルズは22本の本塁打を打ったものの打率は.190と粗さが目立ち、リッキー・ウィークスの流出はセカンドにスクーター・ジェネットを据えるための既定路線だっため、大きな痛手とはなっていません。

戦力アップになったと考えれるのは、FAとなったフランシスコ・ロドリゲスと再契約し、マルコ・エストラダのトレードでアダム・リンドを獲得したことが目立つ程度で、投打ともに大きな上積みがあったとは考えられないオフのブルーワズの動向でした。

ブルワーズの打撃陣の予想スターティングメンバーと分析

予想されるスターティングメンバーと打順並びにベンチメンバーは以下のとおりとなっています。

【予想スターティングラインナップ】

  1. (CF) カルロス・ゴメス
    打率.284/本塁打23/打点73/出塁率.356/長打率.477
  2. (C) ジョナサン・ルクロイ
    打率.301/本塁打13/打点69/出塁率.373/長打率.465
  3. (RF) ライアン・ブラウン
    打率.266/本塁打19/打点81/出塁率.324/長打率.453
  4. (3B) アラミス・ラミレス
    打率.285/本塁打15/打点66/出塁率.330/長打率.427
  5. (1B) アダム・リンド
    打率.321/本塁打6/打点40/出塁率.381/長打率.479
  6. (LF) クリス・デービス
    打率.244/本塁打22/打点69/出塁率.299/長打率.457
  7. (2B) スクーター・ジェネット
    打率.289/本塁打9/打点54/出塁率.320/長打率.434
  8. (SS) ジーン・セグラ
    打率.246/本塁打5/打点31/出塁率.289/長打率.326

【予想ベンチメンバー】

  • (C)マーティン・マルドナード
    打率.234/本塁打4/打点16/出塁率.320/長打率.387
  • (IF )ルイス・ヒメネス
    打率.162/本塁打0/打点2/出塁率.205/長打率.216
  • (IF )ヘクター・ゴメス
    打率.150/本塁打0/打点1/出塁率.190/長打率.200
  • (OF)ローガン・シェーファー
    打率.181/本塁打0/打点8/出塁率.278/長打率.276
  • (OF)ジェラルド・パーラ
    打率.261/本塁打9/打点40/出塁率.308/長打率.369

打線はアダム・リンドを加えたことで、昨年のマーク・レイノルズ以上の数字が期待できる上に、長打力のある打者が並んでいるので、攻撃面では期待できるのですが、やはり鍵となるのが主砲のライアン・ブラウンです。

主砲のライアン・ブラウンのシーズン前半は打率.298/出塁率.348/長打率.515と好調でしたが、シーズン後半は打率.226/出塁率.295/長打率.374と低迷してしまいました。

その原因となったのが2013年に痛めた親指で、シーズン終了後の10月に手術をしました。その結果、順調に回復していて、今シーズンは期待ができる状態になり、チームもスイング数を制限するなどして、万全な状態でシーズンを過ごせるように準備しています。

ライアン・ブラウンが30本塁打・100打点に近づくような成績を残し、昨年は96試合の出場だったアダム・リンドがシーズンを通してプレーできれば、昨シーズン終盤のような得点力不足に悩む試合が減ることは確実です。

ブルワーズ投手陣の予想先発ローテーションとリリーフ陣の分析

ブルワーズの予想される先発ローテーションとブルペン陣の編成は以下のとおりとなっています。

【予想される先発投手陣】

  1. (SP) カイル・ローシュ
    198.1回/防御率3.54/13勝9敗/WHIP1.15
  2. (SP) ウィリー・ペラルタ
    198.2回/防御率3.53/17勝11敗/WHIP1.30
  3. (SP) マット・ガーザ
    163.1回/防御率3.64/8勝8敗/WHIP1.18
  4. (SP) マイク・ファイヤーズ
    71.2回/防御率2.13/6勝5敗/WHIP0.88
  5. (SP) ジミー・ネルソン
    69.1回/防御率4.93/2勝9敗/WHIP1.46

【予想されるリリーフ陣】

  • (CLO) フランシスコ・ロドリゲス
    68.0回/防御率3.04/44SV/WHIP0.99
  • (SET) ジョナサン・ブロクストン
    58.2回/防御率2.30/7SV/WHIP1.02
  • (SET) ウィル・スミス
    65.2回/防御率3.70/1SV/WHIP1.42
  • (RP) ニール・コッツ
    66.2回/防御率4.32/2SV/WHIP1.34
  • (RP) ジェレミー・ジェフレス
    32.0回/防御率2.81/0SV/WHIP1.41
  • (SP/RP) タイラー・ソーンバーグ
    29.2回/防御率4.25/0SV/WHIP1.52
  • (RP) ジム・ヘンダーソン
    11.1回/防御率7.15/0SV/WHIP1.59
  • (RP) マイケル・ブレイゼック
    –回/防御率–/–SV/WHIP–

エース格のヨバニ・ガヤルド、ロングリリーフとスポット先発をこなせるマルコ・エストラダがいなくなったものの、マイク・ファイヤーズは2012年に23試合の登板の内22試合に先発して127.2イニングを投げて、防御率3.74/9勝10敗/WHIP1.26という成績を残した経験もあるため、4番手としては悪くありません。

5番手はジミー・ネルソンが務めるものの、エストラダに代わってスウィングマンを務めることになるタイラー・ソーンバーグは、先発としての経験もあり、通算10試合の先発登板で57.0回を投げて防御率2.37という実績もありますので、状況次第ではネルソンと入れ替わることも可能です。

問題は絶対的なNo.1がいないことと、3番手・4番手クラスの投手ばかりであることで、リリーフ陣と打線の援護が不可欠なことです。

クローザーはフランシスコ・ロドリゲスで、右のセットアップはジョナサン・ブロクストンとなりますが、左のセットアップをこなしていたザック・デュークがチームを去りましたので、青木宣親とのトレードで移籍してきたウィル・スミスのパフォーマンスが重要になります。

またその他のリリーフでは昨シーズンのトレードでブルワーズへの移籍後の28.2イニングで防御率1.88と安定した投球を見せたジェレミー・ジェフレスも控え、2012年にはクローザーして27セーブをあげたジム・ヘンダーソンが肩の手術から復帰できれば、ブルペンも充実してきます。

総括・まとめ

投手陣に関してはエース格が不在な上に、全体的に2014年よりもやや戦力が落ちていることは否めませんが、打線に関しては2014年よりも期待できる状態となっています。

しかし、ライアン・ブラウンの親指がシーズンを通してもつのかどうかというような、先が読みにくい要素が多い分だけ、高い評価はしにくいブルワーズです。

それでも投手陣は強力ではないのですが、試合を完全に壊さない程度のクオリティはあると考えられますので、ブルワーズの命運を左右するのは打線の得点力となりそうです。

打線がうまく機能すればナ・リーグで上位の得点力を持っていると考えられ、中位レベルの投手陣を十分にカバーすることが期待できます。

2015年のブルワーズの戦力も悪い状態では無いのですが、レベルが高いナ・リーグ中地区のため、ことは簡単ではありません。

カージナルスとパイレーツがチームとして洗練されていて、走攻守のバランスがとれているため大崩しにくく、その2強を崩すのは容易ではありません。またレッズもうまくかみ合えば、ポストシーズン進出しても不思議ではありませんし、カブスも確実に戦力アップしています。

そのためブルワーズの投打が良い状態であっても3位に滑りこんで他地区とワイルドカードを争うというラインが精一杯になるのではないかと予想されます。

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