マックス・シャーザーはどこへ?候補とされる球団の先発ローテの状況と候補となる理由について

このオフのビッグ3の1人であり、その中で一番の大物と評されてきたマックス・シャーザーですが、その契約に関する動きは活発ではありません。

サイヤング賞を2013年に獲得し、近年3年間での55勝は最多で、しかも負け数は15敗と貯金を40も作り出し、奪三振723個もトップという、紛れも無いトップスターターの1人であるマックス・シャーザーですが、その3億ドル(360億円)から2億ドル(240億円)とも言われる値段のためか本腰を入れて交渉していると報道されるチームはありません。

そのような現状ではあるのですが、チーム事情からマックス・シャーザーがフィットするとしてアメリカメディアが名前をあげているチームについてまとめています。

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マックス・シャーザー獲得に動く可能性がある球団の現状

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  • ボストン・レッドソックス:ボストン・レッドソックスはクレイ・バックホルツとジョー・ケリーの2人に、リック・ポーセロ、ウェイド・マイリー、ジャスティン・マスターソンの3人を獲得して加えることで、先発ローテ5枠を固めました。
    しかし、リック・ポーセロ、ウェイド・マイリー、クレイ・バックホルツ、ジョー・ケリーは安定した先発3-4番手タイプと見られていて、ジャスティン・マスターソンは故障からの復帰で不安が残ります。そのためエーズらしいエースがいないため、マックス・シャーザーがその穴を埋めることができると考えられています。
    ただ、地元メディアは一様に否定的です。というのもレッドソックスはシャーザーよりもジョン・レスターの方を高く評価していて、それでも6年1億3500万ドルしか提示していないため、それ以上が必要なシャーザーはありえないというのが理由です。
  • サンフランシスコ・ジャイアンツ:ジェイク・ピービとの再契約の結果、ジャイアンツの先発ローテは、マディソン・バムガーナー、マット・ケイン、ジェイク・ピービ、ティム・ハドソン、ティム・リンスカムの5人に、バックアップとしてヤスメイロ・ペティットが控えています。さらには若い投手で試す価値があると考えられている投手が複数いるため、内部のオプションも豊富です。
    しかし、マディソン・バムガーナーがポストシーズンを含め270イニングを投げたこと、マット・ケインが故障からどれだけ回復するか不透明なこと、ティム・ハドソンが来季で40歳になること、ティム・リンスカムが復調するか見通せないなどの不安材料があります。
    またバリー・ジトに1800万ドル、ティム・リンスカムに2025万ドル、マット・ケインに2125万ドルの年俸を払う契約を結ぶなど、大型契約に踏み込んできた歴史もあるため、シャーザーがフィットすると考えられています。
    ただ、ジェイク・ピービとの契約後は、予算の制約があるので、慎重に動いていくとセイビアンGMは述べ、さらにシャーザー側と話し合う予定もないと話していますので、現状ではジェームズ・シールズのほうが、まだ可能性があると考えられる状況です。
  • ニューヨーク・ヤンキース
    先発ローテは田中将大が右肘に爆弾を抱えていること、CC.サバシアが健康でいれるか不透明で、さらに健康であってもパフォーマンスそのものが低下している可能性があること、マイケル・ピネダは故障がちで多くのイニングを投げた経験がないこと、ネイサン・イオバルディはポテンシャルは高いが、まだ十分な実績がないこと、イバン・ノバが最短で5月いっぱい、おそれければオールスター前後になること、など多くの不安があります。
    そのためマックス・シャーザーの移籍先の有力候補として名前があがり続けていますが、地元メディアがヤンキース幹部から得ている感触はいずれも否定的なものです。正二塁手を失うことになったマーティン・プラドのトレードも、「年俸削減が目的」とブライアン・キャッシュマンGMが認めています。
    さらにGMは田中将大とサバシアの2人に2000万ドル以上を払っているので、そこにもう一人2000万ドルの契約を加えることには否定的なため、可能性が低いと見られています。ただ、資金力は抜群なため、どれだけフロントが否定しても、最後まで名前が出ることになりそうです。
  • テキサス・レンジャーズ:先発ローテがダルビッシュ、デレク・ホランドがいるものの、3番手以降はコルビー・ルイス、ナショナルズからトレードで獲得したロス・デトワイラー、ニック・マルティネス、ニック・テペッシュらと弱さがあることは否めません。そして経済力と年俸総額を見た時に、まだ余裕があると考えられるため名前が挙がっています。
    しかし、オーナー側が年俸総額を大きくすることに制約をかけていると報じられていて、ジョン・ダニエルズGMもトップクラスのFA投手の獲得に動かないことを、シーズンオフ当初に明言しています。2014年は故障者続出が低迷の大きな原因だったため、もし2015年は大きな補強をすることなくシーズンにのぞんでも不思議ではありません。名前はあがっているものの可能性は低いと考えられます。
  • セントルイス・カージナルス:カージナルスの先発ローテは、アダム・ウェインライト、ランス・リン、ジョン・ラッキー、マイケル・ワカに加えて、5番手を複数の若い投手が争う状況となっています。ただ、アダム・ウェインライトが来年の8月で34歳になる上に、肘のクリンナップ手術後で来季に不安が残っていること、マイケル・ワカも肩に不安があること、マックス・シャーザーがセントルイス出身であることを理由に名前があがり続けています。
    また経済的にもオーナーが買収時に支払った金額1億5000万ドルと比較的安い値段の上に、隣接していた駐車場を9000万ドルで売り払い、実際には6000万ドル程度の負担でしかなかったこと、さらに球団はビジネス面でも成功しているため、経済的に潤っているため、十分に対応できると見られています。
    しかし、オーナーもGMも選手育成を重視すると述べていて、若い選手にチャンスを与える意向を示しているため、現状では大金を注ぐことになるシャーザーの契約に踏み込むかは微妙な情勢です。
  • シカゴ・カブス:先発ローテはジョン・レスター、ジェイク・アリエッタ、ジェイソン・ハメル、カイル・ケンドリックまで確定的で、5番手を和田毅、トラビス・ウッド、フェリックス・ドゥブロン、エドウィン・ジャクソン・ジェイコブ・ターナーで争うことになり、層も厚い状態です。
    それでも名前があがっているのは、獲得しても失うのは3巡目の指名権であること、シャーザーがナ・リーグ中地区であれば圧倒的なパフォーマンスを見せると予想されていること、レスターとシャーザーを並べることで、数年にわたり地区を制覇できる戦力になれること、経済力もあり、年俸総額にもまだ余裕があることなどがあげられています。
    ただ、ジョン・レスターとの6年1億5000万ドルの契約後に、セオ・エプスタイン社長が「このオフに1億ドル規模の契約はない」ことを示唆していますので、2億ドル前後になると見られるシャーザーに本腰を入れるとは考えにくい状況です。
  • ロサンゼルス・ドジャース:ドジャースはクレイトン・カーショー、ザック・グレインキー、柳賢振、ブランドン・マッカーシー、ブレット・アンダーソンと5人が揃った状態です。しかし、ザック・グレインキーが2015年シーズン終了後に、契約をオプトアウトしてFAを選択する可能性が高いと予想されていること、マッカーシーとアンダーソンは健康の不安があることなどが理由としてあげられています。
    また年俸総額を減らす方向性と見られていたドジャースが、ジョン・レスターの争奪戦に参加したあたりから、さらに資金を投入する意志があると考えられることも、名前があがる理由となっています。
    ザック・グレインキーのトレードが本格的に検討された場合には、シャーザーを獲得に本腰をいれる可能性が高まりそうです。
  • サンディエゴ・パドレス:先発ローテはアンドリュー・キャッシュナー、イアン・ケネディ、タイソン・ロスの3人に、4番手と5番手をロビー・アーリンとブランドン・モローの2人に、契約合意間近のジョシュ・ジョンソンが争うと見られています。
    ブルペンも安定感があるため、現状の投手陣でも計算できるのですが、前の3人が絶対的なエースと呼ぶには弱いため、マックス・シャーザーを加えることで、ドジャースやジャイアンツがいるナ・リーグ西地区を制する可能性が生まれると見られています。
    ただ、マット・ケンプとジャスティン・アップトンを加えたことで、年俸総額に余裕があるとは考えにくいため、実現性には疑問符がつきます。
  • ロサンゼルス・エンゼルス:先発ローテはジェレッド・ウィーバー、ギャレット・リチャーズ、マット・シューメーカー、C.J.ウィルソン、ヘクター・サンティエゴがいるところに、トレードでプロスペクトとして評価の高いアンドリュー・ヒーニー、ニック・トロピアーノを獲得しています。
    この先発ローテのうち、ギャレット・リチャーズは2014年シーズン終盤の故障のため、2015年の開幕には間に合わない状況であることや、プレーオフでも先発投手の脆さが災いしたため、シャーザーの名前があがっています。
    ですが、現状で内部での選択肢が多くあり、ジェリー・ディポトGMらフロント陣はぜいたく税のラインを超えたくない意向で、外部よりは内部という方針を打ち出しています。
  • シアトル・マリナーズ:マリナーズの先発ローテはフェリックス・ヘルナンデス、岩隈久志、ジェームズ・パクストン、J.A.ハップ、タイファン・ウォーカーに加えて、ロエニス・エリアス、エラスモ・ラミレスという他のオプションも存在しています。
    ただ、パクストン、ウォーカー、エリアスらの若い投手たちは、故障で離脱するなどフルシーズンを戦う上で不安があり、岩隈も終盤に調子を落としたため、シャーザーの名前があがっています。
    しかし、地元メディアではシャーザーに興味を示しているという情報が流れることはなく、優先順位は外野手にある状態でも、メルキー・カブレラに多くの金額を費やすことをためらいましたので、可能性は低そうです。
  • トロント・ブルージェイズ:ブルージェイズの先発ローテは、マーク・バーリー、R.A.ディッキー、マーカス・ストローマン、ドリュー・ハッチソンに、5番手をダニエル・ノリス、アーロン・サンチェスらが争う状況となっています。
    打線の強化は進んだものの、エースらしいエースがいないこと、先発ローテの半分は若い投手の成長に託すことになる状況であることが不安視されていて、ここにマックス・シャーザーが加われば、一気にア・リーグ東地区の優勝候補になるとも見られているため、ブルージェイズが候補として名前があがっています。
    ただ、現在はアレックス・アンソポロスGMが、二塁手とクローザーを含めたブルペンの整備にフォーカスしていて、チームの方針として契約年数が5年が上限とされていますし、ジョン・レスターからも早々に手を引きましたので、それ以上のシャーザーに動くかは微妙です。
  • ワシントン・ナショナルズ:ナショナルズはジョーダン・ジマーマン、スティーブン・ストラスバーグ、ダグ・フィスター、ジオ・ゴンザレス、タナー・ロアークといずれも10勝以上で、計69勝をあげるなど、両リーグ屈指の先発ローテを持っています。しかし、ジマーマンとフィスターが2015年シーズン終了後にFAとなるため、この2人のトレードの噂は消えることがありません。
    そのうちジョーダン・ジマーマンとは契約延長の交渉をしているとされ、それがうまくいかなかった場合には、トレードに出す可能性が高まるのではないかと見られています。その場合にマックス・シャーザーを、ジマーマンの後釜として獲得に動くのではないかとの見方が根強くあります。
    ただ、ナショナルズのGMは、ジマーマンの代償として手にするものがドラフト指名権でも良いと述べていますので、トレードせずに、2015年のワールドシリーズ制覇だけを目指す可能性も十分にある状況で、マックス・シャーザーに関しては、現時点で具体的な動きはないようです。
  • デトロイト・タイガース:デビッド・プライス、ジャスティン・バーランダー、アニバル・サンチェス、アルフレド・サイモン、シェーン・グリーンが先発ローテで揃っています。しかし、バーランダーは2014年に球速低下もあったため不調で、アルフレド・サイモンは成績こそ良い(防御率3.44/15勝10敗)ものレッズの安定した守備に助けられた面が否定できず、タイガースではそこまで期待できない可能性があります。そして、シェーン・グリーンはシーズンを通して投げたことがありませんので、昨年、一昨年の布陣より不安があります。
    さらに、マックス・シャーザーのことをよく知っている上に、2014年に1530万ドルを支払っていたため新しい年俸を吸収しやすいこと、ドラフト指名権を失わないことなどが理由となって根強く名前が出続けています。
    現時点では、一番可能性が高いと考えられているのがデトロイト・タイガースですが、ドンブロウスキーGMはその動きに対して否定的で、各メディアの記者も動いているという情報はないと伝えています。ただ、代理人のスコット・ボラス氏とオーナーのマイク・イリッチが大型契約を成立させてきた歴史があるため、オーナーが決断すれば、あっさりと話が進む可能性があります。

素晴らしい投手であるため、どのチームも関心があるのですが、現状では、どのチームもスコット・ボラス氏が描いているような年平均3000万ドル、総額で2億ドルを超えるような契約には及び腰と言える状況です。

ただ、大型契約の場合には、結局、GMや球団社長では決裁できず、オーナーの承諾を得ることになることをスコット・ボラス氏は熟知しているため、フロントの頭越しで直接オーナーと交渉することで知られています。

そのためGMや球団社長が否定していても、オーナーが納得して、決断してしまえば、フロントの方針が180度変わることになります。マックス・シャーザーの契約交渉は1月から2月のスプリングトレーニングまでの期間が佳境となりそうです。