フリーエージェントとなっていたチェン・ウェインと5年8000万ドルで合意したばかりのマイアミ・マーリンズですが、さらにチーム内の選手との大型契約延長を同時並行で進めていたようです。
2015年にナ・リーグの首位打者と盗塁王、そして二塁手としてゴールデングラブ賞を獲得したディー・ゴードンと5年5000万ドルで契約延長に合意したようです。
年俸調停1年目のディー・ゴードンと大型契約延長が成立
FOXスポーツのケン・ローゼンタール記者が以下のようにツイートしています。
Sources: Dee Gordon, #Marlins have agreement in principle, five years, $50M with $14M vesting option for sixth year.
— Ken Rosenthal (@Ken_Rosenthal) 2016, 1月 14
マイアミ・マーリンズとディー・ゴードンが基本的に5年5000万ドルに6年目が条件を満たした時に1400万ドルで自動更新されるオプションがついた契約で合意したとのことです。
マーリンズはこれでディー・ゴードンが32歳となる2020年までコントロールできることになりました。
保証されている金額は5年5000万ドルですが、最大で6年6400万ドルとなります。
ディー・ゴードンは2015年の年俸が250万ドルで、年俸調停権を有する上に145試合で打率.333/本塁打4/打点46/出塁率.359/盗塁58と活躍したため600万ドル前後まで高騰することが予想されていました。
2015年の年俸についてはトレードの際の条件としてドジャースが負担しましたが、2016年からはマーリンズが全額を支払うことになるため、さらに高騰する前に年俸調停の3年間分とFA選手としての2年分を買い取る長期契約でロックした形になりました。
盗塁成功率は合格点ギリギリも得点への貢献度が高いゴードン
ディー・ゴードンの年度別成績は以下の表のとおりとなっています。
盗塁王のタイトルを獲得するなど、盗塁数は多いのですが、盗塁成功率は合格ラインとされる75%前後にとどまるのが課題ではあります。
またややフリースインガーの傾向があり、四球を選ぶことが少なく、三振も多いタイプの打者です。
ですが、打率は安定し、特に2015年は打率が.333と首位打者をとったため、キャリアではじめて出塁率が.330を越えて.359を記録しました。
またスピードは際立っているため広い本拠地のマーリンズパークに向いているため、二塁打や三塁打の数も多く得点への貢献度も高い選手です。
守備を問題視されてドジャースから放出されてしまったのですが、2015年は守備面でも大きく改善されDSR(守備防御点)が+13、UZR(アルティメット・ゾーン・レイティング)を150試合換算にしたUZR/150でも6.0といずれも素晴らしい数字を残しゴールドグラブ賞に輝いてます。
マーリンズはディー・ゴードンとダン・ハランをセットにしたトレードで獲得し、両者の年俸の合計1250万ドルをドジャースが負担しました。
しかし、その代償としてトッププロスペクトとして評価を得ていたアンドリュー・ヒーニー、ドジャースでもユーティリティとして重宝されているエンリケ・ヘルナンデス、実績のあるリリーバーであるクリス・ハッチャーらを放出するなど、小さくない代償を払っています。
そのような支払った選手の質を考えると、ディー・ゴードンを早い段階でチームに繋ぎ止めておきたいところだっため、契約延長に動いたと言えそうです。