マリナーズの再建策は?シアトルの地元メディアが大胆な提案

Seattle Mariners Top Catch

2001年以来のポストシーズン進出が期待されたものの、シーズン序盤からつまずき、シーズンオフとシーズン中の補強はネルソン・クルーズを除いて機能せずに下位に低迷しているマリナーズです。

その責任を問うかたちでジャック・ズレンシックがGM職を解かれることになったわけですが、気になるのは次のGMとともに、どのようにマリナーズを再建していくのか?ということです。

そのマリナーズの再建策について地元メディアであるシアトル・タイムズのラリー・ストーン(Larry Stone)が大胆な提案をしています。

スポンサーリンク

アンタッチャブルな存在のトレードにも言及

マリナーズは年俸総額が1億2500万ドル超なのですが、そのうちフェリックス・ヘルナンデスが2400万ドル、ロビンソン・カノが2400万ドル、ネルソン・クルーズが1400万ドルで、合計6200万ドルとなります。

この3人の年俸がチームのおおよそ50%を占めていて、さらにカイル・シーガーとセス・スミスの2人で1400万ドルとなっていることを記者は指摘します。

それらの主力選手を中心に2016年に勝負をかけるのか?それともチームを解体して立て直していくのかという選択を迫られることになるだろうと予想しています。

ワイルドカードが2枠になったことにより、ポストシーズンへのハードルが下がったため、2016年にチャレンジすることが可能ではないかとしています。

ただ、マリナーズのファームが問題を抱えていることども同時に指摘しています。

今年のマリナーズのペースは、今年チームが浮上している2014年のレンジャーズ(95敗)、アストロズ(92敗)、ツインズ(92敗)と同様のものだが、それらのチームは多くのプロスペクトを抱えていました。

そしてそれらの選手が育ってきたことが、今年の躍進につながっているわけですが、残念ながらマリナーズは期待されていたプロスペクトの大半が昇格し終わっています。

そのため、マリナーズはファームも再建する必要があるとして、主力選手のトレードを検討してみるべきではないかと、ラリー・ストーン記者は提案しています。

しかし、ロビンソン・カノは33歳となり、残り8年1億9200万ドルを負担するようなチームは見つからないが、ネルソン・クルーズはMVP級の活躍をしているので、可能性があるだろうと予想します。

さらにマリナーズではアンタッチャブルと言えるキングことフェリックス・ヘルナンデスにもその提案は及びます。

ラリー・ストーンは「トレードをするべき」ということではなく、「あくまでもトレードを検討はしてみるべき」とした上で、フェリックス・ヘルナンデスのトレードに踏み込みます。

現在はどのチームもプロスペクト重視で、フェリックス・ヘルナンデスをトレードに出したとしても、4年1億300万ドルの契約が残っていることもあり、多くの見返りを手にできない可能性があるが、彼のパフォーマンスを考えるとトッププロスペクトを出しても良いというチームが1つ2つ現れても不思議ではないと予想します。

フェリックス・ヘルナンデスは元々2013年2月の契約延長の時にトレード拒否権を設定していたのですが、先月に10&5(10年のメジャー在籍で直近5年間が同一チームに所属)の条件を満たしたため、全球団へのトレード拒否権を獲得しています。

フェリックス・ヘルナンデスはシアトルを愛していて、マリナーズのために投げ続けたいことを表明していて、彼が簡単にトレードに応じない可能性が高いが、競争心の強い選手でも来年4月には30歳になるので優勝を狙えるチームへの移籍を受け入れる可能性もなくはなないとしています。

フェリックス・ヘルナンデスをトレードすることは、プロスペクトを獲得するだけでなく、年俸総額に余裕ができれば、外野手と一塁手、そして岩隈と再契約出来ても、もう一人は必要な先発ローテの補強の資金にも回すことができることを指摘しています。

このような大きな決断を新しいゼネラルマネジャーはすることを迫られるが、激しい動きができる人物をマリナーズは必要としているともラリー・ストーンは述べていて、今後の方針が重要になると締めくくっています。

ファームの層が薄く数年後の不安も抱えるマリナーズ

マリナーズの象徴ともいえるキングのトレードは、ファンの多くが望まないものではありますが、ファームの状況を考えると、選択肢として考える必要がある状況となっています。

2009年以降のマリナーズのドラフト1巡目は以下のとおりとなっています。

  • 2009年:ダスティン・アクリー(1巡目全体2位)
  • 2009年:ニック・フランクリン(1巡目全体27位)
  • 2010年:タイファン・ウォーカー(1巡目全体43位)
  • 2011年:ダニー・ハルツェン(1巡目全体2位)
  • 2012年:マイク・ズニーノ(1巡目全体3位)
  • 2013年:D.J.ピーターソン(1巡目全体12位)
  • 2014年:アレックス・ジャクソン(1巡目全体6位)

タイファン・ウォーカーも悪くはないのですが、1年目から鮮烈な活躍をしたマーリンズのホセ・フェルナンデス、メッツのジェイコブ・デグロム、マット・ハービーのようなインパクトがないのは事実です。

ダニー・ハルツェンは手術からの復帰で、ようやく3Aで3試合8イニング(防御率3.38)を投げたにとどまっています。

現在のマリナーズのNO.1プロスペクトであるアレックス・ジャクソンは1Aで打率.157/出塁率.240/長打率.213と低迷し、まだまだ時間がかかりそうです。

D.J.ピーターソンは昨シーズンに1Aと2Aで打率.297/本塁打31/打点111/出塁率.360/長打率.552 /OPS.912と活躍し、今季のメジャー昇格も期待されていたのですが、2Aの93試合で打率.223/出塁率.290/長打率.346、3Aでの4試合で打率.214/出塁率.214/長打率.286と低迷し、今後どうなるのか見えてこない状態となっています。

1巡目全体3番目指名のマイク・ズニーノは打撃不振に加えて、配球の問題を指摘されて3Aに降格し、ダスティン・アクリーとニック・フランクリンは大きな見返りのないトレードで放出されています。

先に上げられていたアストロズ、ツインズ、レンジャーズはファームの充実度が高く評価され続け、プロスペクト100にも多くの選手がランクされていましたが、それらの選手が開花しつつありますし、まだファームにも残っています。ですが、残念ながらマリナーズにはその要素が見当たりません。

かなりの手腕があるGMによる手が入らなければ、再び長期的な暗黒時代に戻りかねない状況です。

新しいGMに誰がなるのか?そしてその再建策が注目されます。