マリナーズは『キング』をどうする?防御率5.58と低迷し悩みのタネに・・・

長くポストシーズンから遠ざかるマリナーズの中にあって、フェリックス・ヘルナンデスはファンにとっての心の支えであり、希望の光であり続けました。

しかし、30歳となった2016年には9年ぶりに200イニングを投げれず、153回1/3で防御率3.82、31歳の2017年は100イニングを消化できず、83回2/3で防御率4.36と近年は急激に成績が低下していました。

それでもジェームズ・パクストンとともに先発ローテのNO.1-2として、2018年シーズン開幕を迎えたのですが、キャリアワーストと言えるシーズンを過ごしています。

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キングがキャリアワーストの不振に苦しむ

7月28日のエンゼルス戦の登板は、今季最悪の結果と内容で2回2/3しかもたず、本塁打を含む被安打6、与四球2、奪三振1で7失点(自責点7)を喫し、チームの勝敗を3回で決定づけてしまいました。

その結果、2018年のフェリックス・ヘルナンデスの成績は8勝9敗ではあるものの、21試合113回で防御率5.58、WHIP1.40と非常に厳しい成績となっています。

普通の投手であれば先発ローテから外されてもおかしくないのですが、マリナーズのエースとしてサイヤング賞1回、サイヤング賞投票で2位2回という素晴らしい実績ある投手のため、その座が危うくなることはありませんでした。

ただ、マリナーズは好調なアスレチックスの猛追を受け2ゲーム差に迫られているため、いつまでも過去の実績に敬意を払ってフェリックス・ヘルナンデスを先発ローテに起用し続ける余裕がなくなりつつもあります。

シアトル・タイムズのライアン・ディビッシュ氏は以下のように書いています。

A discussion about Hernandez’s future in the rotation certainly has to be on the agenda for Servais, pitching coach Mel Stottlemyre and general manager Jerry Dipoto in the coming days. It seems counterproductive to keep rolling Hernandez out there with the team trying to stave off the charging A’s in the race for the second wild card.

『先発ローテにおけるフェリックス・ヘルナンデスの今後については、サーバイス(監督)、投手コーチのメル・ストットルマイヤー、ジェリー・ディポトGMの間でこれからの数日の議題となることは間違いない。ワイルドカードの2枠目を巡って、アスレチックスの猛追をかわそうとしているマリナーズにとって、フェリックス・ヘルナンデスに先発ローテを任せることは逆効果になっているように見える。』

先発ローテの防御率4.12は両リーグ15位にランクされるにとどまり、決して良いとは言えない状態です。その中にあってもマルコ・ゴンザレス(防御率3.37)、ジェームズ・パクストン(防御率3.70)、マイク・リーク(防御率4.15)、ウェイド・ルブラン(防御率3.34)らよりも悪い数字で、足を引っ張っている状態です。

そのためフェリックス・ヘルナンデスを先発ローテの枠を任せ続けることが、本当に良いことなのかどうかが議論されるのは自然なことではあります。

ライアン・ディビッシュ氏は以下のようなフェリックス・ヘルナンデスの現状を列挙します。

  1. 直近8試合のうち2試合しか5イニングを越えてマウンドに立っていない。
  2. 今季の21試合のうち12試合しか5イニングを越えてマウンドに立っていない。
  3. 直近8試合の登板のうち6試合で3失点以上を喫している。

このような状態は、その試合のチームの勝敗だけにとどまらず、ロースター全体へのしわ寄せが生じているとして、深刻な問題になりつつあると、ライアン・ディビッシュ氏は指摘します。

But it’s beyond the results. It’s the unpredictability of each start and giving the team the best opportunity to win. The Mariners basically need to keep a long reliever rested going into each one of his starts on the possibility he goes five innings or less.

That’s a difficult way to operate.

『チームに勝つベストの機会をもたらしてくれるかどうか、登板してみないとわからないという状態で、マリナーズはフェリックス・ヘルナンデスの先発の前にはロングリリーフの投手の休養日をもうける必要がある。この状態で投手陣をやりくりするのは難しい。』とディビッシュ氏は、投手陣全体、ベンチの投手のやりくりに大きな負荷をかけてしまっている状態であることを指摘しています。

キングが偉大であるがゆえの難しさに直面するマリナーズ

マリナーズの球団にとって、マリナーズのファンにとってフェリックス・ヘルナンデスは特別な存在で、偉大な選手であることに変わりはありません。そのため、簡単に「先発ローテから外れてくれ」とは言えない投手であることが、今後の投手陣のやりくりを難しくしている面があることにもディビッシュ氏は言及しています。

今季の年俸が2700万ドルで、来季も2700万ドルの契約のため、現時点でも3500万ドル程度をマリナーズが支払う義務が残っています。そのような経済的な観点からもフェリックス・ヘルナンデスを簡単に諦めることができません。

フェリックス・ヘルナンデスのサービスタイムは12年を越えているため、本人同意なしにはマイナーに降格し、調整させることもできません。

現状では、フェリックス・ヘルナンデスを先発ローテから外す場合には、ブルペンに配置してロングリリーフのような役割を任せることが現実的な選択肢です。ただ、フェリックス・ヘルナンデスは制球面に問題を抱えていて、単にブルペンにまわること解決されるようには思えないとディビッシュ氏は述べています。

マリナーズの先発投手の選択肢が乏しいことも、簡単にはフェリックス・ヘルナンデスを外せない理由になっているとディッビッシュ氏は述べます。

ジェームズ・パクストンは7月30日には復帰する予定で、エラスモ・ラミレスはマイナーでリハビリ登板を続けています。ですが、エラスモ・ラミレスは復帰までに、少なくとも1回は調整登板が必要と見られています。

そのため、次回の登板からキングをローテから外し、ブルペンに回した場合、ロブ・ウェイレン、クリスチャン・バーグマン、ロス・デトワイラーといった投手を先発させるという、心もとない選択肢しかマリナーズ内部にはありません。

もし不振を極めているのがフェリックス・ヘルナンデスでなければ、ジェリー・ディポトGMをはじめとするフロント、現場の首脳陣ともに、「ローテから外して、外部からの補強を積極的に進める」ことを決断しやすいことは間違いありません。

マリナーズにとってはジャスティン・バーランダー、CC.サバシアにように、フェリックス・ヘルナンデスが復活するのがベストのシナリオでした。しかし、それをすぐに実現させることは難しくなっています。

2001年から続く「プレーオフ進出なし」という記録は、メジャーリーグだけでなく、北米のプロスポーツ最長となる不名誉なものです。これを終わらせることはマリナーズにとって重要な課題で、そのためにベストのロースター、ベストの先発ローテを編成していくことは欠かすことのできないものです。

マリナーズは、非常に繊細な難しい問題を抱えたまま、トレード期限までの2日足らずを過ごすことになりそうです。

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