マリナーズがネルソン・クルーズと4年総額5700万ドル(67.4億円)で合意!右打ちの中軸打者の補強に成功

Seattle Mariners Top Catch

シアトル・マリナーズが懸案事項の中軸を打てる右打者の獲得にようやく成功したようです。

マリナーズが2014年のア・リーグ本塁打王であるネルソン・クルーズと4年総額5700万ドル(約67億4,481万円)で合意したと、複数の米メディアが伝えています。

契約の内訳は1400万ドル×4年+契約金100万ドルで総額5700万ドルとなっています。

フィジカルチェックを行うためにネルソン・クルーズはすでにシアトルを訪れていて、その結果に問題がなければ、今週末(-12/6)までに公式発表される見込みとなっています。

マリナーズはこのまま合意した場合には、ネルソン・クルーズはクオリファイングオファーを拒否しているため、1巡目19番目の指名権を失うことになります。(本来は21番目ですが、ブルージェイズとメッツも同様に失っていて繰り上がっていました。)

スポンサーリンク

ロビンソン・カノとカイル・シーガーと3-4-5番を形成へ

スポンサーリンク
[googlead]

シアトル・マリナーズはチーム防御率3.17がMLB全体で2位、ア・リーグでは1位と抜群の安定感を誇っていましたが、打線は得点634が両リーグ19位、ア・リーグ12位と低迷したため、ポストシーズンを逃してしまいました。

打線はラインナップが左打者に偏り、得点源である中軸もロビンソン・カノとカイル・シーガーと左打者で、コリー・ハート、ケンドリス・モラレスが期待はずれとなったため、左投手にはOPS.636はア・リーグ最低の数字となっていました。

そのためこのオフの重要な課題はインパクトのある右打者で、ポジションは一塁/指名打者と外野手(ライト)の補強となっていました。

そのためビリー・バトラー、ラッセル・マーティン、ハンリー・ラミレス、ビクター・マルティネスなどトップクラスのFA選手の獲得にエネルギーを注いだたものの、成功しませんでしたが、ここでようやくネルソン・クルーズの獲得に成功することになりました。

昨年オフには、ロビンソン・カノが自身の移籍が決定した後に、同じドミニカ共和国出身ということもあり、ネルソン・クルーズをシアトルに誘っていたとニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマンが伝えています。

PED(パフォーマンス向上薬)問題で多くのチームが手を引いたことに加えて、カノの誘いも少なからず影響したのか、マリナーズとネルソン・クルーズは、一旦は1年750万ドルに900万ドルの1年オプションで合意したと伝えられています。

その際にはマリナーズのオーナー側がPED問題に関わった選手との契約を許可しなかったため、破談となりました。

しかし、このオフにはマリナーズ幹部が「PEDに関わった選手と契約はしないというポリシーは存在しない」と否定するなど、ネルソン・クルーズ獲得への障害は少なくなっていました。

40本塁打・108打点を2014年に叩きだしたしたネルソン・クルーズでしたが、40本塁打・100打点を記録したのは両リーグただ1人だけという成績で、PEDの懸念を払拭したことも、この契約合意の助けとなったことは間違いありません。

4年5700万ドルの契約は、ネルソン・クルーズの契約最終年が37歳となるためリスクが高いのですが、アメリカのノースウエストに移籍することが嫌う選手が多いという地域的な問題に加え、オリオールズが3年契約を提示していましたので、やむを得ない部分はあると言えます。

ディビジョン・シリーズ、リーグチャンピオンシップと一度でも勝ち進めば、プレーオフのテレビ放映権収入、翌年の観客動員増などの収入増で、クルーズの契約はカバーできると考えられますので、そこにかけることになりそうです。

本拠地がセーフコ・フィールドに代わることのネルソン・クルーズの成績への影響は?

ネルソン・クルーズの年度別成績と通算成績は以下のとおりとなっています。

Nelson Cruz Stats 2014

2014年は159試合に出場し、打率.271/本塁打40/打点108/出塁率.333/長打率.525/OPS.858という成績で、本塁打はリーグ1位、打点はリーグ3位、長打率はリーグ5位、OPSはリーグ10位となっています。

ネルソン・クルーズはマリナーズの弱点である左投手に対して、打率.314/出塁率.407/長打率.569/OPS.976と強いのもマリナーズにとって期待できるポイントとなっています。

ただ、気にかかるのは本拠地がカムデン・ヤーズからセーフコ・フィールドに変わることです。

そしてア・リーグ東地区はカムデン・ヤーズを含めヤンキースタジアム、フェンウェイ・パーク、ロジャーズ・センターなど打者有利な球場が多いのに比較して、ア・リーグ西地区は、セーフコ・フィールドに加えて、アスレチックスのオー・ドットコー・コロシアムやエンゼルスのエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムなどは本塁打が出やすい球場ではありません。

さらにネルソン・クルーズのセーフコ・フィールドのキャリア全体での数字が52試合で打率.234(184打数43安打)/本塁打9/打点19にとどまっていることが懸念されます。

ただ、このキャリア全体の数字は、セーフコ・フィールドのフェンス改修前の数字が多く含まれていると、シアトル・タイムズのRyan Divishは指摘していますし、データのサンプルサイズが小さいので、数字はもう少し良くなる可能性があります。

また、クルーズはオリオールズの本拠地であるカムデン・ヤーズでは、2014年は298打数で打率.252/本塁打15/打点40/OPS.783ですが、ロードでは打率.289(315-91)/本塁打25/打点68/OPS.930と、本拠地以外の方が数字が良いというデータが残っています。

ロードの成績が良いのは、フェンウェイ・パークなどア・リーグ東地区の球場と相性が良く、打率.323(155-50)/本塁打10と得意としていたこともあるのですが、シーズンの半分はロードでプレーすることを考えると、期待できるポイントとなりそうです。

また、ア・リーグ西地区の他球場ではオー・ドットコー・コロシアムでは打率.185/OPS.571、エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムでは打率.218/OPS.654と低い一方で、アストロズのミニッツ・メイド・パークでは打率.342/OPS1.029、レンジャーズのグローブライフ・パークでは打率.294/OPS.911と相性が良いことは好材料となりそうです。

ただ、基本的にはロビンソン・カノの本塁打が減ったように、ネルソン・クルーズも全体的な数字は落ちると考えるほうが自然ではあります。

また出塁率が低めで、三振が多いため、カノのように対応していけるかは課題となりそうです。

ネルソン・クルーズのポジションとマリナーズの今後の補強は?

ネルソン・クルーズを獲得したことのは良いことですが、そのことによるポジションや打順の変動が気にかかるところです。

打順については、さらなる大型補強がなければ、カノが3番で、4番にクルーズ、5番にシーガーで落ち着くと予想されます。

ポジションについては、外野は守れるもののうまくありませんし、足の故障歴がありますので、基本は指名打者で起用し、ナ・リーグとの交流戦時には、外野を守ることになると、シアトル・タイムズやタコマニューストリービューンなどの地元メディアは一様に予想しています。

そのため今後マリナーズが補強すべきポイントとなるのは、ライトを守れる右打ちの外野手と先発ローテのバックアップ要員となります。

先発ローテのバックアップ要員は、2014年のクリス・ヤングのような投手で、ベテランFA投手と安いベースサラリーでインセンティブを多くするメジャー契約、もしくはマイナー契約で探す可能性が高くなりそうです。

右打ちの外野者で、FA市場で名前が挙がっているのは、トリー・ハンターとアレックス・リオスです。

トレードでは、マリナーズはマット・ケンプに引き続き興味を持っていると、タコマニューストリビューンのボブ・ダットンが伝えています。ただ、その上での「障害となるのがドジャースがタイファン・ウォーカーか、ジェームズ・パクストンを求めるであろうことだ」とも付け加えています。

またFAとなるまで残り1年だけの選手に、大きな代償を払うのをマリナーズは敬遠しているようで、ジャスティン・アップトンとヨエニス・セスペデスのトレード成立はかなり可能性が低くなっているもと伝えられています。

そして岩隈のトレードの可能性も低いようです。

ESPNのジェイソン・スタークは、彼(岩隈)のトレードの可能性はどうなんだ?と聞かれた、あるMLB球団幹部が、「それはない。彼ら(マリナーズ)は選手を加えようとしていて、選手を出そうとはしていない」と答えたとして、岩隈はトレードにならないようだとTweetしています。

もしこれが事実であれば、FAではトリー・ハンターとアレックス・リオスで、それがうまくいなかようであれば、トレードでフィリーズにマーロン・バードについて、話を持ちかけることが考えられます。

マイケル・ソーンダースをトレードするという意志は、ネルソン・クルーズとの合意後も変わらないようだと、タコマニューストリビューンのボブ・ダットンが伝えています。

そのためトレードでは、岩隈、ウォーカー、パクストンは基本的には動かざす、ソーンダースとリリーフ投手などを使いながら補強に動くことが予想されます。

マリナーズは予算に余裕があるようだと各メディアが報じていますので、まだオフの補強は続くことになりそうです。