もしドジャースがマチャドと再契約したら?ロースターに生じる連鎖反応とは

2018年夏のトレード市場で最も大きな取引となったのが、ドジャースが5人のマイナーリーガーをパッケージにしてマニー・マチャドを獲得した動きです。

ドジャースが2018年に勝負をかける上で、マニー・マチャドが「違いをもたらす選手」であると考えたための投資ではあるのですが、来年以降も見据えてのものだとESPNのアルデン・ゴンザレス氏は述べます。

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もしドジャースがマニー・マチャドと再契約できたら?

以下はアルデン・ゴンザレス氏の記事からの引用です。

The Dodgers unloaded five prospects to acquire Machado from the Baltimore Orioles on July 20 because they believed he could help them separate from a tight National League West over the final two months of the season. But the Dodgers also had a long-term view in mind, believing that having Machado on board for that time could give them a sizable advantage over other potential suitors in free agency.

「5人のプロスペクトを手放す決断をしたのは、2018年のナ・リーグ西地区の優勝争いを制するためだけでなく、シーズンオフのFA市場にでのマニー・マチャド争奪戦で大きな優位性を得ることが念頭にあった」とゴンザレス氏は述べます。

They could sell him on L.A., sell him on winning, sell him on Dave Roberts and perhaps even sell him on mixing in a little time at third base with his preferred shortstop, because no team values versatility like the Dodgers.

ロサンゼルスという都市、優勝を争い続けるチームであること、デーブ・ロバーツ監督、どのチームよりも守備面での柔軟性を重視しているドジャースで、本人が希望しているショートに加えてサードも時折守ること、などを売り込む機会を得ることができるからこそ、ドジャースは今季限りのレンタル選手に投資をしたということです。

このあたりは昨年の夏にダルビッシュ有に投資したのと似た背景があります。

目論見通りに300万ドルから400万ドルの大型契約でマニー・マチャドとドジャースが再契約できた場合には、この投資はより価値があるものとなるわけですが、同時にロースター全体に与える影響も大きくなります。

ドジャースがマニー・マチャドと再契約できた場合に、生じることが予想される連鎖反応について、同じ記事の中でアルデン・ゴンザレス氏は分析しています。

その分析の要約は以下のとおりとなっています。


コーリー・シーガー:2度のオールスター出場を果たしている24歳の遊撃手は、膝と腰の故障歴があり、右肘のトミー・ジョン手術からのリハビリの途上であることに加えて、最近、左臀部の手術も行っている。だが、ドジャースは高いレベルで遊撃を守り続けることができると主張し続けている。
しかし、マチャドと再契約した場合には、シーガーの将来に影響を与えることは確実だ。トレード放出する可能性もあるが、市場価値が下がっっている現時点で行うのは愚かなことで、ベストの選択肢はサードへの配置転換。もともと、ドラフトの専門家たちはいずれはサードを守ることになる選手として評価していた。

ジャスティン・ターナー:今季終了後に補強が必要となるセカンドのポジションで95回1/3の経験があるが、ここ3年間は全く守っていないし、下半身に不安をかかえているので良い選択肢ではない。11月に34歳になることを考えると、ファーストへの配置転換がベストかも知れない。

コディ・ベリンジャー:マチャドがショート、シーガーがサード、ターナーがファーストという配置を選ぶと、ベリンジャーはセンターを守ることになるが、悪い選択肢ではない(ただ、一塁、二塁、三塁を守っているマック・マンシーをどうするのかという疑問は残る)。今季のベリンジャーは出場の3分の1がセンターで、セイバーメトリクスのデータにおいて平均的な水準となっている。23歳で運動能力の優れていることを考えれば、フルタイムで起用することで、さらに良くなる可能性がある。また、FA市場の先発投手の乏しさを考えれば、トレードでトップクラスの先発投手を獲得するための交換要員とすることもできる選手層と柔軟性がドジャースにはある。

他の外野手:ベリンジャーが外野に固定されることになれば、ヤシエル・プイグをトレードに出しやすくなる。マット・ケンプ、ジョク・ピーダーソンがいて、エンリケ・ヘルナンデス、クリス・テイラーといったスーパーユーティリティ、トッププロスペクトのアレックス・ベルドゥーゴもいるなど人材は豊富。

クレイトン・カーショウ:2年6500万ドルの残契約をオプトアウトしてFAを選択することは、長らく既定路線と考えられてきたが、腰の問題で3年連続DLに入ったことで不透明に。今季の成績は67回1/3で防御率2.14、奪三振62という成績で、健康な状態が続き、良いパフォーマンスが続けば、より長期で、より金額の大きい契約を求めてオプトアウトするかもしれない。


2018年のクレイトン・カーショウの実際の年俸は3560万ドルなのですが、ぜいたく税の計算上は契約全体の平均年俸となるため3070万ドル(7年2億1500万ドル)となります。

ドジャースは収入面での不安はないのですが、ぜいたく税のペナルティが重くなったことゆえに支出を抑えています。そのため実際の支払いの金額が大きくても、平均年俸が抑えられ、ぜいたく税のペナルティを小さくできるのであれば、深刻な問題とは捉えない可能性があります。

クレイトン・カーショウがオプトアウトしなければ来年、再来年と3070万ドル程度をぜいたく税の計算上、見込む必要があります。仮に5年1億2500万ドルで契約延長もしくは再契約した場合には、ドジャースはぜいたく税の計算上の年俸を2500万ドルに圧縮でき、カーショウ側は保証されている2年6500万ドルよりも長期で大型の契約を手にすることができるというメリットが双方にあります。

5年1億2500万ドルの契約の支払いを、32歳までの最初の2年間は7000万ドルで設定し、33歳から35歳までの3年間を5500万ドルという契約にすることで、年齢によるパフォーマンス低下のリスクを軽減することもできます。

このような契約延長、再契約に成功した場合には、マニー・マチャドとも大型契約を結ぶことは十分に可能なものとなります。

マニー・マチャド本人の意中の球団はヤンキースで、他にはオリオールズ時代にマチャドを指名したフロント幹部がいるフィリーズが、シーズンオフの契約に積極的に動くことが予想されています。

フィリーズ幹部たちがマチャドを高く評価していることに加えて、ショートのJ.P.クロフォードが期待通りにステップアップしていないという現状もあります。年齢も若いマニー・マチャドは若いチームにフィットしますし、長期契約を提示できるだけの、大型放映権契約による収入がフィリーズにはあります。

ヤンキースに関してはショートにディディ・グレゴリウスがいます。グレゴリウスは2019年シーズン終了後にFAとなった後にはグレイバー・トーレスを当てはめることができ、サードにミゲル・アンドゥハーが台頭してきたため、是が非でもマニー・マチャドを獲得したいという状況ではありません。

ヤンキースは、すでにジャンカルロ・スタントンの長期の大型契約を抱えていることもあり、オーナー側はもう一つ大型契約を抱えることに、消極的なスタンスとも伝えられています。ただ、目論見通りに、今季でぜいたく税をリセットできれば、長期の王朝を目指して、さらなる投資に踏み切る可能性は否定できません。

この2球団に加えて資金力な豊富なドジャースが本格的に動けば、マニー・マチャドが超大型契約を手にする可能性は高まることになります。

5人ものプロスペクトを手放していることからも、ドジャース側のマニー・マチャドへの評価はかなり高いものであることは間違いありません。シーズンオフにドジャースがマニー・マチャドとの再契約に向けて、どのような動きを見せるのか注目されます。

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