イチローと青木宣親の移籍先は?MLBのウィンター・ミーティング前のFA・トレード動向から見る現状

MLBの各球団関係者、選手の代理人、各メディアの記者など集まって行われるウィンター・ミーティングが12月8日から11日の4日間にわたってカリフォルニア州のサンディエゴで開催されます。

多くのトレードやFA選手の契約の話が進行する場となるわけですが、当然のことながら気になることは、FAとなった日本人プレーヤーです。

その中でも特に気にかかるのは、MLBでの3000本安打が近づくイチローとロイヤルズでの活躍で、アメリカでも認知度が高まった青木宣親です。

その2人の現在の置かれている立場を、現在のFAとトレード市場での状況から見ていきます。

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ウィンター・ミーティング前に外野手が補強ポイントなったチームの情報一覧

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FAとトレード市場は生き物で、1人のプレーヤーの契約が決まったり、スプリングトレーニングなどで故障者が出たりすることで、ニーズが生まれることもあるため、常に変動していきます。

ですが、ここではウィンター・ミーティング直前の情報として、分析しています。

このオフに外野手を必要としていると報じられた各チームの現状は以下のとおりとなっています。

チーム 状況
レンジャーズ アレックス・リオスのオプションを行使しなかったため、ライトが不在に。基本的には秋信守をライトに移動させたい意向で、外野手の獲得に動く。現時点ではジャスティン・アップトンとマット・ケンプの獲得に動いていると報じられ、どちらかと言えばパワーヒッターを探している状況。セカンドとショートを守れる選手が豊富なため、そこのプレーヤーを交換要員とするトレードが現時点のフォーカスに。
オリオールズ ネルソン・クルーズとニック・マーケイキスが抜けたことで、外野とDHが補強ポイントに。ただ、ファーストにクリス・デービスが戻ってくるため、2014年に活躍したスティーブ・ピアース(打率.293/本21/打点49)を外野とDHで併用でき、アレハンドロ・デアザとデビッド・ラフも外野に控えるなど内部のオプションも存在。現時点で有力視されているのは、FAとなったDH/OFのデルモン・ヤング(率.302/本7/点30)との再契約。青木に興味はあり。ただ、オリオールズ内に「デビッド・ラフと似たタイプで、青木はより成熟しているが、年齢が高く、年俸もより高い」との評価も存在。獲得すれば似たタイプの選手を抱えることになり、だぶつきになるのではと地元メディア評。
レッズ レフトを守れ、かつ得点力アップにつながる外野手を探している。一時流れたライトのジェイ・ブルースのトレード移籍の実現可能性は低い状況。ジョケッティGMはマイケル・モースと青木宣親がFAではリストにはっていると語る。ただ、獲得はその2人に絞っているということではなく、トレードでの獲得も動いているとも述べる。先発投手4人が2015年終了後にFAとなるため、それらの選手を交換要員とすることが選択肢に。予算に制約があるため、年俸が高くなると可能性が低くなる見込み。
ロイヤルズ 青木宣親、ジェームズ・シールズ、ビリー・バトラーがFAとなったことにより、「先発投手」と「外野手」「長打力のある右打者」が補強ポイントに。その野手としての条件を両方を満たすトリー・ハンターの獲得に動くも叶わず。現時点ではメルキー・カブレラとアービン・サンタナの両者にアプローチしているものの、予算的にどちらか1人としか契約できない見込み。青木宣親との再契約も選択肢とするものの、アレックス・リオスとコルビー・ラスムスにも関心を示しているとの情報もあり。
パドレス サンドバルやキューバからの亡命選手であるヤスマニ・トマスの獲得に動くなど積極的な動きで、選手を売り払うという方針はではない模様。両リーグ最低の得点・打率・出塁率・長打率のため、打線の強化が必要で、ほとんどのポジションが補強ポイント。イアン・ケネディなどを交換要員とするトレードでの補強が有力視。
ダイヤモンドバックス 青木宣親に興味があるとされていたチームのひとつ。キューバからの亡命選手であり、外野を守れるヤスマニ・トマスを獲得。ただ、チームはサードでの起用も検討していて、そちらに固定されれば、外野手の補強に動く可能性はあり。しかし、三塁の守備がひどいことが理由でフィリーズは手を引いたとされるため、外野を守る可能性が高いと考えられる状況。現時点ではゴールドシュミットとトランボの間を打てる左のパワーヒッターと投手が補強ポイントに。
ホワイトソックス 両翼をポジションとするダヤン・ビシエド(率.231/本21/点58)、センターのアダム・イートン(率.300/本1/点35)がいて、2014年はケガで46試合にとどまるも7本塁打を打ったアビサイル・ガルシアが。地元メディアは補強ポイントとして先発投手の次にビシエドからアップグレードできる外野手を挙げる。
ジャイアンツ マイケル・モースとサンドバルが抜けたことでサードとレフトに加えて、層の薄い先発投手が補強ポイントに。現時点では先発投手とサードの交渉が優先される。センターにアンヘル・パガンが戻り、レフトにグレゴール・ブランコを回せるため、優先順位は低い模様。現時点ではメルキー・カブレラに関心をもつ。
カージナルス アレン・クレイグをトレードに出して、育てようとしたオスカー・タベラスが車による事故で命落としたため構想が崩れ、ライトを守れる選手が必要に。すでにジェイソン・ヘイワードを獲得することで問題は解消済み。
ブレーブス ジェイソン・ヘイワードのトレードでライトが課題になるも、ニック・マーケイキスの獲得で解消。ジャスティン・アップトンがトレードになれば、捕手を務めるエバン・ガティスがレフトに専念か。その場合にはバックアップ要員が必要になる可能性が。
マリナーズ 右打ちもしくはスイッチヒッターの外野手で、ライトを守れる選手が補強ポイント。2番を打てるようなインパクトのある打者。メルキー・カブレラが有力なターゲット。
ナショナルズ 4番手もしくは5番手の外野手と代打の役割を果たせる選手を検討。
インディアンス アスレチックスのブランドン・モスのトレード交渉をしているとされる。一塁に加えて、外野も守れることもポイントなっているが、長打力の強化を目的している。
ツインズ トリー・ハンターの獲得で、外野3つのポジションが埋まったため、必要があるとしてもバックアップ要員。優先順位は投手陣の補強が高い。
タイガース トリー・ハンターのFA流出により外野が補強ポイントとなるも、ブルージェイズからトレードでアンソニー・ゴースから獲得したことで、とりあえずのポジションは埋まった状態に。アンソニー・ゴースとラジャイ・デービスは、攻撃力・長打力では劣るため、外野手を追加で補強するにしても長打力のあるコルビー・ラスムスなどが有力か。

FA・トレード市場で名前があがる外野手は?

現時点で外野手でトレードとFAのそれぞれで名前が出ている選手は以下のとおりとなっています。

FA ・メルキー・カブレラ(両打)
・アレックス・リオス(右打)
・マイケル・モース(右打)
・コルビー・ラスムス(左打)
・エミリオ・ボニファシオ(両打)
トレード ・ジャスティン・アップトン(ATL・右打)
・ヨエニス・セスペデス(BOS・右打)
・アレン・クレイグ(BOS・右打)
・シェーン・ビクトリーノ(BOS・両打)
・マット・ケンプ(LAD・右打)
・アンドレ・イーシアー(LAD・左打)
・カール・クロフォード(LAD・左打)
・ブランドン・モス(OAK・左打)
・マーロン・バード(PHI・右打)
・マット・ジョイス(TB・左打)

投高打低の傾向が強まった2014年シーズンの影響もあり、各チームとも外野手に求めているのは得点力アップへの貢献度が高い選手となっています。

その点では青木宣親は打率.285/出塁率.349が評価され、本塁打が1本で長打率が.360であることがマイナスに作用しています。盗塁に関しては17回成功しているものの、8回失敗し成功率が68%と低い数字で、盗塁成功率が75%を切ると、効率の悪い攻撃方法となるとの見解がありますので、その点は評価が分かれそうです。

一方のイチローは打率.284/盗塁15(成功率83.3%)は良いものの、本塁打1/出塁率.324/長打率.340が低い評価につながります。

守備の様々な指標ではイチローと青木ともにメルキー・カブレラ、アレックス・リオス、マイケル・モースよりも良いのですが、各チームが外野手に求めているのは得点力アップが期待できる打者のため、相対的に評価が低くなってしまいます。

FA市場の打者が次々と消えていったことで、打線を強化したいチームは、トレードでの補強にシフトしていきつつあります。

そのトレード市場のカギを握っているのが外野手を多く抱えているレッドソックスとドジャースです。そしてこの2チームの今後の動きを左右しているのがレスターの動向です。

レスター獲得の成否で、そのチームの補強ポイントの優先順位が大きく変わり、それと連動してトレードでターゲットとする選手も変わり、交渉すべきチームも変わっていくことになるためです。

現時点ではレスターの契約が確定し、外野手のFA選手(M.カブレラ、A.リオス、M.モース、C.ラスムス)の契約や、レッドソックスやドジャースの外野手のトレードが成立した後に、ようやく青木宣親の交渉が本格化し、イチローに関しては、さらにその後になる可能が高そうです。

現時点でイチローの代理人は「イチローに関する市場の動きは活発ではない。」と述べていることを、ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマンがTweetしています。

代理人は「年齢ではなく打率.284で外野の3つのポジションを守れること」に注目してくれることを望んでいるようですが、残念ながら、今のところはそうではないようです。

現時点ではレッズ、パドレスなどが候補となりそうですが、ウィンター・ミーティング前の時点では、イチローは厳しい状況下にあり、青木宣親は関心は持たれているものの、上位に評価されているFA・トレード市場の外野手がある程度定まるまで待たざるを得なさそうです。