ジャスティン・バーランダーのトレード成立の背景を米メディアが伝える

2017年の8月末は、ウェーバー公示なしのトレード期限となる7月末に比較すれば数は多くないものの、ジャスティン・バーランダー、ジャスティン・アプトンというビッグネームが動くなど活発なものとなりました。

この2人の選手を放出したデトロイト・タイガースがその主役となったのですが、その舞台裏の動きについてFanRag Sportsのジョン・ヘイマン氏が伝えています。

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ジョン・ヘイマン氏の“Tigers did well with trades despite tough spot”という記事で以下のように伝えています。

As I said on twitter, that second trade of their long-time ace was Minute Made, as it was finalized at 11:59 EST, one minute before the deadline.

ジャスティン・バーランダーのトレードが最終的な成立に至ったのは、ポストシーズンのロースターに登録できるか否かを分ける期限の僅か1分前となる東部時間11字59分だったとのことです。

このトレードはジャスティン・バーランダーが動いたという点においては「大型」トレードだったのですが、デトロイト・タイガースが手にした見返りは、ホワイトソックスがクリス・セールなどで得たような見返りとはかけ離れたクオリティでした。

しかし、それは仕方のなかったことだとジョン・ヘイマン氏は述べて、以下のようなライバル球団幹部の声を伝えています。

Say what you want – and one rival GM called the Verlander package “underwhelming” – but under the circumstances, and with nowhere else to turn, Detroit’s deal was not only very good, but necessary.

あるライバル球団のGMはタイガースがバーランダーのトレードで獲得したパッケージについて「面白みにかけるものだ」と評しています。しかし、タイガースの置かれている状況と交渉相手がいなくなっていたことを考えれば、「良いものではなかったが、必要なものだった」とヘイマン氏は述べています。

その上で、他の球団幹部の声を紹介しています。

“Given Verlander’s contract, his complete no-trade and the complications of such a deal, I give them a lot of credit for extracting what they could from a team that just doesn’t give up prospects,” yet another rival executive said of the Tigers.

「バーランダーの残っている大型契約、全球団へのトレード拒否権など複雑な問題を抱えていたことを考えれば、プロスペクトを放出したくないチームから、出来る限りのものを得たということは評価に値する」と述べていて、厳しい状況下では最大限の見返りを得たと評価しています。

タイガースが折れる理由となったのはトレードの軸となったフランクリン・ペレスの存在でした。

The key, in the end, was pitching prospect Franklin Perez, who had been held out of the Astros’ other big-ticket talks for Jose Quintana, Sonny Gray and Zach Britton.

アストロズがホセ・キンタナ、ソニー・グレイ、ザック・ブリトンらの獲得交渉の際には、パッケージに含めることを拒否した投手がフランクリン・ペレスでした。

タイガースとしては2016年ドラフト1巡目全体17番目指名、MLB公式サイトの最新のプロスペクトランキングにおいて39番目にランクされているフォレスト・ウィットレイがほしかったようですが、これにはアストロズは応じなかったようです。

一方、トレードでタイガースが獲得したフランクリン・ペレスはMLB全体で45番目にランクされていました。そのペレスに加えてやや格が落ちるもののスピードと肩の強さがあり、メルビン・アップトンのようなタイプとの声もあるダズ・キャメロンが加わったことでトレードが進展したようです。

記事ではこの後、問題の一つであったトレード拒否権についても触れられています。

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アビラGMはトレードの交渉を行いながら、ギリギリのタイミングでも成立させることができるように準備していたようです。

The key also was Tigers GM Al Avila’s attention to detail. Knowing they were up against the deadline, Avila sent two baseball ops people over to Verlander’s apartment in Detroit to be in position to get a quick signature to waive his no-trade rights, if needed.

野球運営部門の人間を2名ほどバーランダーのデトロイトにある自宅に送り、いつでもトレード拒否権を放棄する同意書にサインしてもらえるように、アビラGMは準備しています。

ただ、どのチームであっても放棄してくれるわけではなく、アストロズは微妙なラインのチームだったことが交渉を難しくさせた面はありました。

The Tigers kept in constant contact with Verlander in the days leading up to the second deadline, and they strongly believed he’d go to the Cubs (and Dodgers, Yankees and Red Sox, who weren’t involved) but apparently weren’t 100 percent sure he’d accept Houston. And someone close to Verlander thought there were only “three to four” teams he’d approve – though in the end, given approximately one hour to make his decision, Verlander had only a binary choice; ultimately, he opted to go for October, as a great player like him should, and happily joined the Astros.

タイガースの幹部は「カブス、ドジャース、ヤンキース、レッドソックスなどであれば拒否権を放棄するだろう」と考えていましたが、アストロズに関しては確信が持てていませんでした。しかし、最終的にはポストシーズンでプレーできることを喜んで受け入れてくれた結果、アストロズへのトレードが成立したようです。

ドジャース、ヤンキース、レッドソックスの3球団は交渉に積極的に関わることはなかったようですが、有力な候補として報道もされ、実際にコンタクトもあったのがカブスです。ただ、7月にジャスティン・ウィルソン、アル・アビラのトレードでプロスペクトを出していたこともあり、さらなる動きは難しかったようだとタイガースの球団幹部が話しているこもと合わせて記事では伝えられています。

タイガースとしては本格的に交渉できる相手がアストロズしかいなかったこと。バーランダーの2年5600万ドルという大型契約と全球団のトレード拒否権がネックとなっていたこと。これらの状況が重なったたため、トップ中のトップのプロスペクトは獲得できませんでした。

ただ、トップ100に入るプロスペクトと、メジャーでも層が厚いとされるアストロズのファームでトップ30にランクされていたプロスペクト2人を獲得でき、年俸の負担は2年1600万ドルには抑えることができていますので、その点では評価されるものでもあります。

タイガースはジャスティン・アプトンのトレードでも大きな見返りを得るには至っていません。

ホワイトソックスがクリス・セール、ホセ・キンタナ、アダム・イートンらの放出で質の高いプロスペクトを多く獲得したのとは大きく状況が異なり、チームを強化するためには、まだまだファームのテコ入れが必要なデトロイト・タイガースです。

ジャスティン・バーランダーとジャスティン・アプトンという大型契約が残る選手を放出できたこと、さらにある程度の質のプロスペクトを獲得できたことは評価に値しますが、チーム再建の道のりはまだまだ険しいところにあると言えそうです。

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