ヤンキースが2018年にワールドシリーズを制するために取り組むべき課題とは?名物記者が提言

New York Yankees Top Catch

ニューヨーク・ヤンキースはぜいたく税の基準をリセットするために年俸の削減・抑制を行いながら、ロースターを若い選手に入れ替えていくという方針で、ここ数年間のオフを過ごしてきました。

そのためオフの動きは悪の帝国と揶揄されるほど大物を獲得していたヤンキースとは思えないほど、静かな動きが続いていました。

2017年はその移行期間にあり事実上「再建途上」にあるため大きな期待はされていませんでした。

しかし、数年に渡りチームのコアとなることが期待されるアーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、ルイス・セベリーノらの急激な台頭により、予想を大きく上回る成果を上げました。

契約が残る中堅どころのディディ・グレゴリウス、スターリン・カストロ、アーロン・ヒックスらも結果を残し、シーズン終盤にはグレッグ・バードも期待されてきた理由を示す片鱗を見せました。
しかし、ヤンキースの若い選手の波はこれだけにとどまらず、メジャーレベルに近いところでは、クリント・フレイジャー、グレイバー・トーレス、チャンス・アダムス、そしてローレベルのマイナーではエステバン・フロリアルという将来を嘱望される選手たちも控えています。

そのためヤンキースの未来は非常に明るく見えるのですが、ニューヨーク・ポストのジョエル・シャーマン氏は「希望を優勝パレードにつなげるまでに多くのリスクがある」と述べます。

メッツは若い選手の育成を重視し、2017年くらいを目指してチームを作っていたのですが、2015年に予想に反し一気にワールドシリーズに進出しました。若く優秀な先発投手が揃っていたこともあり、黄金時代の到来を予感させたのですが、その後の成績は芳しくなく、2017年はポストシーズンを逃しました。

今年はワールドシリーズに進出したアストロズですが、もともと2017-18年くらいにポストシーズンを狙えるチームになる予定でした。ところがこちらも予想に反して2015年にワイルドカードに滑り込み、さらにはヤンキースに競り勝って、ディビジョンシリーズも2勝3敗とあと一歩まで迫りました。
若いコアプレイヤーが揃っていたこともあり2016年にさらなる飛躍が期待されましたが、シーズン序盤につまづいたことが響き、ポストシーズンを逃してしまいました。

このように再建のスケジュールよりも早い段階でポストシーズンを勝ち進みながら、その後に停滞を経験しているチームがあることをジョエル・シャーマン氏は指摘します。

このように将来への希望がそのまま翌年の結果がつながらないケースがあるのですが、その一方で、カブスのように予想よりも早く2015年にワイルドカードからリーグチャンピオンシップまで進出した翌年にワールドシリーズ制覇を果たした例もあることを指摘し、ヤンキースもカブスのようになるべきだとシャーマン氏は述べています。

その上でヤンキースが2018年にワールドシリーズ制覇を果すために、取り組むべき課題についてシャーマン氏は提言しています。

シャーマン氏の提言するヤンキースが取り組むべき課題の要約は以下のとおりとなっています。

三振の数を減らす:ヤンキース打線の好不調の波が多い理由。アストロズは2016年に23.4%の三振率だったが、レディック、マッキャンという三振が少ない選手を獲得したり、チーム内部で取り組むことで、今年は両リーグベストの17.3%まで抑制。ジョージ・スプリンガーは2016年に33%が三振だったが、今年は17.3%まで落としている。チャンピオンシップリーグでヤンキースは75三振だったが、アストロズは45三振だった。

支出を抑制し年俸総額を削減する:現時点で大きな補強が必要とするところはなく、新労使協定のおかげで安い年俸で獲得できる大谷翔平を獲得できれば、先発ローテと指名打者の両方で問題が解決する可能性がある。2018年にぜいたく税の基準である1億9700万ドルを下回ることができれば、税率をリセットできるので、ハーパー、マチャド、ドナルドソン、カイケル、カーショーらがFAとなる2018-19オフシーズンに資金を投入できる。

ベテラン選手をトレード放出する:3年6850万ドルが残るジャコビー・エルズベリーのトレードを試みるだろうが簡単ではない。スターリン・カストロ、ブレット・ガードナー、スターリン・カストロへのオファーに耳を傾けることになるだろう。

ゲーリー・サンチェスをどうするか決める:リーグチャンピオンシップではホームへの返球を捕球することに大きな難があることが露呈。肩は素晴らしく、打撃は良いので捕手として起用を続けるとしても、指名打者としての起用を増やして、より打撃を活かすことも選択肢にすべき。具体的には100試合はマスクをかぶり、50試合は指名打者。そして大谷翔平を獲得できたら、彼に指名打者を50試合わりあてることができれば、2017年のマット・ホリデーのような固定した指名打者は必要でなくなる。ただ、ゲーリー・サンチェスを50試合も捕手から外すのであれば、オースティン・ロマインよりも打撃面で優れるベテランのバックアップ捕手が必要。

先発ローテーションの層を厚くする:田中将大がオプトアウトしなければ、ルイス・セベリーノ、ソニー・グレイ、ジョーダン・モンゴメリーらとともに強い20代の先発ローテとなる。ここに大谷翔平が加われば、さらに強力になる。現在のヤンキースのファームの層は投手のほうが厚く、チャンス・アダムス、アルバート・アブレイユ、ドミンゴ・アセヴェド、ユスタス・シェフィールドという来季にも先発ローテに入る可能性がある投手が控えている。またリリーフとして結果を残したチャド・グリーンも候補に。サバシアは1年契約でも良いなら連れ戻すべきだ。年俸は高くはならないだろうし、5-6回を投げて試合を作れる先発投手に姿を変え、クラブハウスでの影響もポジティブだからだ。

FA市場での補強:左腕のリリーフ投手を加えるべきで、ロイヤルズからFAとなるマイク・マイナーが良い。2015年と2016年は故障で苦しんだが、今年はフルタイムのリリーフとして65試合に投げて左打者を被OPS.423に押さえ込んだ。チャップマン、グリーン、ロバートソン、ケインリーにマイナー、そしてベタンセスを再生できれば、ブルペンは強固だ。

アレックス・ロドリゲスの契約が終了し、CCサバシア、マット・ホリデーらがFAとなるため年俸総額は削減されるのですが、シーズン途中にロバートソンらを獲得したことにより、2018年の確定分は1億ドル程度となっています。

ここに年俸調停の3500万ドル、ブライアン・マッキャンの550万ドルの年俸負担、25人枠と40人枠の選手に必要な900万ドル、年金や保険などの支払い分1350万ドルを加えると、1億7000万ドルを越えてきます。

さらにシーズン終了時点では出来高、補強、マイナー選手のメジャー昇格などによるによる年俸増を見込む必要がありますので、1億9700万ドルというぜいたく税の基準内に抑えるためには多くの補強資金はありません。

外野は人数がたぶついているため高額年俸のジャコビー・エルズベリー(2185万ドル)、ブレット・ガードナー(1300万ドル)の2人はロースターの枠と予算の枠捻出の両面で効果的です。
内野ではロナルド・トレイエズに加えてグレイバー・トーレスの昇格が見込めるため、チェイス・ヘッドリー(1300万ドル)らが候補となると予想されます。スターリン・カストロは名前があがっているものの年俸は857万ドルと格安のため、放出の優先順位は低そうではあります。

予想よりも早くポストシーズンを勝ち進んだヤンキースですが、その勢いを活かして一気に黄金時代を築くためには、このシーズンオフのマネージメントは重要になりそうです。

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