ヤンキースのスタインブレナー氏は「獲得できる選手」と「交換要員」の質を補強で重視

New York Yankees Top Catch

ヤンキースはブライアン・キャッシュマンGM、アーロン・ブーン監督がともに先発投手の補強を目指す姿勢を示しています。

そのためフロントと現場の首脳陣ともに先発ローテ補強をにらんでいるわけですが、ヤンキースの場合は重要なトレードに関してはオーナーのハル・スタインブレナー氏の決裁を必要としています。

そのためスタインブレナー氏のスタンス、見解は移籍市場での動きに大きな影響を与えることになります。

スポンサーリンク

オーナーのスタインブレナーはトッププロスペクトの放出には慎重

フロント、現場ともに補強への姿勢を公言していますので、基本的にはオーナーもその方針に関しては認めているものと考えられたのですが、ハル・スタインブレナー氏がメディアに対して自身の見解を明らかにしています。

以下はニューヨーク・タイムズ紙のスポーツリポーターのデビッド・ウォルドステイン氏のツイートです。

投手を獲得する上で、年俸総額という予算の柔軟性はあるものの、補強のための代償となるプロスペクトの質がより大きな問題になると話し、ファンと同様に彼も若い選手をとても気に入っている、という内容を話したことが伝えられています。

以下はニュースデイのヤンキース担当ライターのエリック・ボランド氏のツイートです。

『間違いなく補強を必要としている。私達は年俸総額においては柔軟性が残っているが、どの選手が獲得することが可能で、相手チームが何を要求してくるのかが問題となる。私たちは意図的に補強のための資金を残している。』と話したとのことです。

ぜいたく税が導入されて以来、毎年ペナルティの対象となってきたヤンキースですが、今年は年俸総額を1億9700万ドル以下に抑える姿勢を貫いています。

新しい労使協定により、ぜいたく税の対象となったチームへのペナルティが強化されました。現在はぜいたく税の基準額を超過した金額の50%がペナルティとなりますが、一旦ペナルティを回避できれば、税率は20%まで落ちます。

ブライス・ハーパー、マニー・マチャドなど、優秀な人材が豊富になることが見込まれる2018-19シーズンオフのFA市場で動くための準備ともされていますが、いずれにしても今季のぜいたく税回避はヤンキースの球団内の至上命題となっています。

ヤンキースの年俸総額は1億8000万ドルから1億8500万ドルに達していると試算されていて、トレード期限前の補強資金枠は1500万ドル前後残っているとされています。

今年のトレード市場に出るであろう投手の中で最も高額な選手が2350万ドルのコール・ハメルズとなる気配ですが、7月末の獲得であれば800万ドル程度の負担増にとどまる見込みのため、スタインブレナー氏が話すように予算的には投手を一人獲得することに障害はなさそうです。

交換要員となるプロスペクトも、MLBでも上位にランクされるファームシステムを有しているため、大きな不安はありません。

ただ、中長期的なチーム全体のロースターのバランスや球団の人気面などを考えると、簡単には質の高いプロスペクトを手放したくないことは間違いありません。そのため「獲得できる選手のクオリティと契約」と「代償となるプロスペクトの質」のバランスの方を重視しているようです。

では、どのプロスペクトはアンタッチャブルで、どのプロスペクトは交渉のテーブルに乗せることができるのか?というところが気になりますが、ニュージャージー・アドバンスメディアのブレンダン・クティ氏は以下のように予想しています。

What the Yankees don’t want to give up: High-level prospects. Reportedly, when the Yankees and Pirates were discussing a potential deal for Gerrit Cole last offseason, three top prospects — outfielder Estevan Florial, starting pitcher Justus Sheffield and third baseman Miguel Andujar — were off limits. Andujar has made himself even more valuable with his huge rookie season in the majors and Sheffield and Florial are still considered high-level talents. But the Yankees have plenty of prospect depth. They were willing to talk about dealing outfielder Clint Frazier last offseason. Pitcher Chance Adams, shortstop Tyler Wade and pitcher Domingo Acevedo also seem like potential trade candidates among a slew of them.

シーズンオフにゲリット・コールの獲得に動いた際の交渉では、エステバン・フロリアル(外野手)、ユスタス・シェフィールド(先発投手)、ミゲル・アンドゥハー(三塁手)の3人は決して応じようとしなかったと伝えられています。

現在、ミゲル・アンドゥハーはメジャーの正三塁手の座をつかもうとしていますし、エステバン・フロリアルとユスタス・シェフィールドの両者ともにヤンキースは変わらず高い評価をしているため、手放すことはないだろうとクティ氏は予想しています。

その上で、シーズンオフに放出に応じる姿勢だったクリント・フレイジャー(外野手)、チャンス・アダムス(先発投手)、タイラー・ウェイド(遊撃手)、ドミンゴ・アセヴェド(先発投手)らが交換要員となる可能性があるとして言及されています。

クリント・フレイジャーはすでに新人王の資格を失ったためプロスペクトランキングから外れましたが、2017年開幕前にはベースボール・プロスペクタスがMLB全体で16位、MLB公式サイトが24位、ベースボール・アメリカが39位にランクしていました。

チャンス・アダムスは2018年シーズンを3Aで開幕しましたが防御率5.43と苦しんでいます。ただシーズン開幕前の評価ではベースボール・プロスペクタスが51位、MLB公式サイトが75位、ベースボール・アメリカが81位にランクしていたプロスペクトです。

ドミンゴ・アセヴェドはトップ100にはランクされていませんが、MLB公式サイトが2018年開幕前にヤンキースのチーム内でNO.7にランクし、タイラー・ウェイドは2017年開幕前にベースボール・プロスペクタスが101位にランクされたことがある選手です。

クリント・フレイジャーがトレードのヘッドライナーで、その後にタイラー・ウェイドやドミンゴ・アセヴェドといったミドルレベルのプロスペクトがパッケージであれば、質の高い先発投手のためにヤンキースは手放すかもしれません。

ヤンキースの外野は人材が豊富で、チーム内での評価はクリント・フレイジャーよりもエステバン・フロリアルのほうが上です。

投手に関してはユスタス・シェフィールドへの評価が高く、3つの媒体でトップ100にランクされているアルバート・アブレユ、MLB公式サイトがチーム内で5番目にランクするルイス・メディーナなどもいますので、ドミンゴ・アセヴェドであれば大きな痛みではないと考えられます。

それでも今季限りのレンタル選手の代償としては見合わないため、少なくとも来年も戦力になる投手でなければ放出しないとは予想されます。

近年のブライアン・キャッシュマンGMは、チームの中長期的な構想にはいるような質の高いプロスペクトには手をつけずにトレードを成立させて、優勝を争えるロースターを作っています。持っている手駒を使って、どのような投手補強を行うのか注目されます。

スポンサーリンク

フォローする

よく読まれています