スタントンの「全球団へトレード拒否権」が争奪戦の重要な要素に

マイアミ・マーリンズが年俸総額削減のために10年2億9500万ドルの契約が残るジャンカルロ・スタントンのトレード放出を模索しているため、このオフの最も注目すべきトレードの動きとなっています。

すでにカージナルス、ジャイアンツなどが強い関心を示していることが報じられています。



年俸の負担、交換要員の質など様々な要素が絡みあう中で、トレード交渉が行われていくことになるのですが、その中でも注目されるのが最終的なトレードの成否を決定することになるジャンカルロ・スタントンの「全球団へのトレード拒否権」です。

ジャンカルロ・スタントンは大型の契約延長を結ぶ際に、「優勝への強いこだわり」を示して、マーリンズのフロント、オーナーサイドに「優勝できるチームづくりを行う」ことを約束してもらうと同時に、本人の希望しない球団へのトレードを拒否できる条項を契約に加えました。

ジャンカルロ・スタントンのトレード拒否権は「全球団」が対象となるため、マーリンズと交渉している球団の間で交換要員、金銭負担などで合意できても、本人の同意がなければ成立させることができません。

ジャンカルロ・スタントンが「優勝」への強い意欲を示していることになるため、そういった本人の希望が最終的なトレード成立において重要になるのですが、その情報についてFanRag Sportsのジョン・ヘイマン氏が伝えています。

While the Marlins are looking to trade Stanton, and Stanton told FanRag Sports he isn’t up for yet another rebuild, he is in control of the situation due to his complete no-trade clause and people around him on the team suggest they believe Stanton probably would prefer to go to one of the coasts. Stanton hasn’t stated any of his preferences, but while winning is his No. 1 priority, the belief is that he’d prioritize the East and West coasts ahead of the Midwest.

以下のような情報が伝えられています。

  • マーリンズはトレード放出を試みているし、スタントンも再建チームにいたいとは考えていない。
  • トレード拒否権を有しているスタントンは口は出していないが、東海岸が西海岸のどちらかを好んでいると考えられている。
  • 1番優先順位が高いのは優勝できるチームかどうか。

まとめると、「スタントンは拒否権を有しているものの、マーリンズに残るために行使するのではなく、優勝できるチーム、その上でできれば西海岸もしくは東海岸のチームを希望しているようだ」ということです。

この情報をベースにすると、スタントン争奪戦はより情勢が読みにくいものとなります。

以下は同じ記事からの引用です。

This could lead to an interesting situation, as the Cardinals are believed to be the team the Marlins would most like to make a deal with, as they have several top pitching prospects, including Alex Reyes, Sandy Alcantara, Jack Flaherty and others.

マーリンズは年俸総額を削減すると同時に、投手のプロスペクトの層を改善したいという希望をもっていると伝えられています。そのこともあって、アレックス・レイエス、サンディ・アルカンターラ、ジャック・フラハティといった若い投手を用意できるカージナルスが、マーリンズにとってベストの交渉相手だと考えられています。

しかし、先に述べたようにカージナルスはスタントンが希望しているとされている両海岸に本拠地を置くチームではないため、拒否権を行使されてしまう可能性があります。

ただ、このオフは積極的な補強を行う姿勢を見せていて、2018年に優勝やポストシーズンを勝ち進む期待ができることは、勝ちたい気持ちが強いスタントンにとって魅力となることは間違いありません。

ジャンカルロ・スタントンの獲得に強い関心があると報じられている球団は、現時点ではジャイアンツとフィリーズです。その2球団はそれぞれ西海岸と東海岸を本拠地としていますので、スタントンの地理的な希望は満たしています。が、それぞれに別の問題を抱えています。

The Giants are thought to be a team that would interest the California product Stanton immensely based on geography and recent history (last year notwithstanding), and while they don’t have a deep stash of pitching prospects, they have the wherewithal to make an enticing monetary offer.

The Phillies are the third team identified as an early pursuer of Stanton, but while they have the prospects, they look like they are in for at least another year of rebuilding, which may not excite Stanton; people around him suggest they think Philly may be a tough sell.

  • カリフォルニア生まれのスタントンに、とって地理的な好みを満たし、ここ数年のワールドシリーズ制覇の実績のあるジャイアンツは興味をひかれるチームと考えられている。投手のプロスペクトは乏しいが、資金面では良い条件をマーリンズに提示できる。
  • フィリーズは交換要員のプロスペクトは豊富も、問題は最低でも1年は再建モードが継続されることで、スタントンの周囲もトレードを承諾しないだろうと予想。

ジャイアンツは地理的な条件を満たし、上手く噛み合えば来季もポストシーズンを狙え、年俸の大部分を負担できる資金力もありますが、交換要員では不利な立場です。
フィリーズは地理的に問題はなく、資金力も交換要員も豊富なのですが、再建途上であることが非常に大きなマイナスです。
カージナルスは資金力、交換要員、優勝の可能性を満たすことができますが、地理的な条件は満たすことができません。

すべてマッチする球団が存在しないのですが、スタントンの中で地理的な条件は、優先順位が低いのではないかと予想されることもあり、カージナルスが有力な候補とはなります。

ただ、ここに名前が出ていないもののすべての条件を満たせるチームが存在します。それはロサンゼルス・ドジャースです。西海岸のロサンゼルスを本拠地とし、交換要員にできる投手のプロスペクトを抱えていますし、資金力にも問題はありません。

ヤンキースもこの3つの条件を満たします。しかし、2018年は年俸総額を1億9700万ドルに抑えることをGMのブライアン・キャッシュマンとオーナーのハル・スタインブレナーが明言しているため、資金は豊富ですがこのオフの支出を抑えることが確実なため、可能性は限りなく低くなっています。

カージナルスとジャイアンツはトレードとFAの両面で積極的に動く姿勢を見せているため、当面はスタントンの獲得交渉をリードすることが予想されます。しかし、現時点では大きな補強には慎重な姿勢のドジャースが意欲を見せた場合には、状況は大きく一変する可能性があります。

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